カテゴリー「・京野菜 Japanese Tradition Vegetables」の13件の記事

2018年12月30日 (日)

・年の暮れに鷹峯のスグキ農家から、今年も美味しいスグキを頂きました

年の暮れには鷹峯のスグキ農家から、美味しいスグキ(酸茎)を今年も頂きました。京野菜の中でも特に全国的に売れている、京漬物の代表の一つです。在職時には時折新聞社の記者が取材に訪れることがありましたが、文系の記者が多いためかスグキそのものが分からない野菜の一つであったようです。アブラナ科野菜ですがカブの仲間で、肥った根と葉を食べます。今では数少ない本格的な乳酸発酵漬物で、さっぱりした酸味が特徴です。「シバ漬」、「千枚漬け」と合わせて京都の三大漬物とも呼ばれます。

 原料のスグキは安土桃山時代に、京都市北区の上賀茂神社の社家が宮中から貰い受けた種子を、頂いた特定の農家が栽培したのが発祥とされています。古くから上賀茂地域に限って栽培され、ここで生育されたものだけが「すぐき」と名が付けられています。スグキのタネまきは8月末に行われ、11月下旬ごろから12月初旬に収穫されます。冬にスグキを収穫し、塩水による荒漬け(1晩)、塩をまぶした本漬け(約7日間)を経て、室の中で約8日間発酵をさせるとできます。スグキの根と葉を利用して作るスグキ漬は塩だけしか使わず、天然の乳酸菌で発酵させます。いわゆる善玉菌である乳酸菌と食物繊維が豊富に含まれることから、整腸作用があるとされています。とくにスグキ漬には乳酸菌の一種である通称“ラブレ菌”が含まれ、ガンやウイルス感染を防ぐインターフェロンの増殖作用のあることが分かっています。

ここには頂いたスグキと、京の上賀茂すぐき俱楽部のしおりから、その製法を紹介します。

Dsc_0007a

スグキのしおり

続きを読む "・年の暮れに鷹峯のスグキ農家から、今年も美味しいスグキを頂きました"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2015年11月13日 (金)

・今年も京都府立桂高校で行われました、第64回全京都農林産物品評会での審査に行ってきました

今年も京都府立桂高等学校OBである桂農友会依頼をうけ、就農している卒業生たちが栽培された農産物品評会に行ってきました。毎年立派な野菜、果物、草花お米を拝見できる楽しい機会ですが、限られた時間内に京都府知事賞をはじめとする36もある賞を決めなければならないので大変です。私は野菜担当ですが一番点数も多く、毎年ベテランのOBの先生と協力して実施しています。

先には第61回の様子を紹介しましたが、今年は例年メインとなる野菜以外の、ちょっと珍しい野菜たち果物などを紹介いたします。出展農産物集計、配置、審査お手伝いなどは、毎年現役の学生さんたちがてきぱきと処理をしてくれています。

 

1dscn8265a

審査会場(根菜)

続きを読む "・今年も京都府立桂高校で行われました、第64回全京都農林産物品評会での審査に行ってきました"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2012年11月10日 (土)

・今年も京都府立桂高校で行われました、第61回全京都農林産物品評会での審査に行ってきました

園芸で活躍している京都府立桂高等学校のことは先に書きました。今年も昨年に引き続き1027日に同校で行われました第61回の全京都農林産物品評会での審査に行ってきました。

Akk1

続きを読む "・今年も京都府立桂高校で行われました、第61回全京都農林産物品評会での審査に行ってきました"

| | コメント (8) | トラックバック (0)

2012年11月 9日 (金)

・この京野菜・伝統野菜の名前は?(2)

この記事は2010年9月9日に書かれたものを修正して載せました。

京野菜は京の伝統野菜あるいは京の旬(しゅん)野菜などと呼ばれ、伝統野菜の先駆けを切って、消費者にブランド野菜としてその利用価値が再確認されています。

京都には高品質の野菜が渡来すると共に、全国各地から献上物として集まってきました。また都には文化の伝承者として、公家、僧侶がおり、更に文化を支える技術者、芸術家がいました。

C1a

1 ? 

続きを読む "・この京野菜・伝統野菜の名前は?(2)"

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2011年12月 6日 (火)

・今年も京都府立桂高校で行われた、第60回全京都農林産物品評会での審査に行ってきました

園芸活躍している京都府立桂高等学校のことは書きました。今年11月12日に同校行われ第60回全京都農林産物品評会での審査に行ってきました。

Kt1

続きを読む "・今年も京都府立桂高校で行われた、第60回全京都農林産物品評会での審査に行ってきました"

| | コメント (10) | トラックバック (0)

2010年9月17日 (金)

・京野菜・伝統野菜の紹介

園芸植物には観賞植物(花卉)、ハーブ、野菜とその花、京野菜・伝統野菜、果物などがありますので、それらの写真とその特性をこれから紹介して行きます。

 分類、原産地、英名、和名などと、その栽培と特性などを紹介します。

 まだ、少しですが順次増加していきますので、いま少しお待ちください。

B_4

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年9月 6日 (月)

・この京野菜・伝統野菜の名前は(1)?

京野菜京の伝統野菜あるいは京の旬(しゅん)野菜などと呼ばれ、伝統野菜の先駆けを切って、消費者にその利用価値が再確認されています。京野菜はブランド野菜として現在に至り、加賀の野菜難波の野菜など相次いで伝統野菜のブランド化が起こる、先鞭をつけました。                 

Ka_11

                    図1

続きを読む "・この京野菜・伝統野菜の名前は(1)?"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年8月28日 (土)

・京野菜の成立と技術的発展(その6)

これは20068月に農業生産技術管理学会シンポジウムで発表したもので、多少内容を変えて6回に分けて紹介します。京野菜の写真は別に載せる予定でいます。

   

  技術的発展  

次いで2番目には、京都の立地的特性を利用して、京野菜の付加価値を高めてきた技術があり、これらは全国に先駆けて京都に起こったものである。古くは室町時代の初期(1330年頃)、京都南部の淀でナス、キュウリの早作りが行われていた。

続きを読む "・京野菜の成立と技術的発展(その6)"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

・京野菜の成立と技術的発展(その5)

これは20068月に農業生産技術管理学会シンポジウムで発表したもので、多少内容を変えて6回に分けて紹介します。京野菜の写真は別に載せる予定でいます。 

  技術的発展  

京野菜の成立には上に述べてきたように、京都という土地柄に加え良い種苗が伝播してきたという利点がまずあげられる。しかしそれだけでなく、京都人特有の伝統を重んじる気風や粘り強い篤農家による創意工夫が、そこにはかなり貢献している。その際にも、京都という立地的・気候的特性が大きくかかわっている。

続きを読む "・京野菜の成立と技術的発展(その5)"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

・京野菜の成立と技術的発展(その4)

これは20068月に農業生産技術管理学会シンポジウムで発表したもので、多少内容を変えて6回に分けて紹介します。京野菜の写真は別に載せる予定でいます。

   

○京野菜の成立 

京野菜の特性と歴史

続きを読む "・京野菜の成立と技術的発展(その4)"

| | コメント (0) | トラックバック (0)