・ウクライでは戦況に応じて記念切手を数回発行して国民を激励し、ヨーロッパ諸国などもウクライナ支援切手を発行しています
ウクライナは現在ロシアの侵略を受け、自由主義陣営からの武器援助で何とか反撃中です。
ウクライナは日本から遠く離れていますが、映画「ひまわり」をご覧になった方は、ヒマワリが咲き乱れ
ている大地を見たこと思い出されることでしょう。ソフィア・ローレンが
ソビエトの東部戦線で行方不明になっているご主人のマルチェロ・マストロヤンニを探しに行った地が、
現在のウクライナのヘルソンとされています。映画をご覧になっていない方は、先に「ひまわり」を紹介
したブログをご覧ください。映画の一部が哀愁に満ちた音楽と共に見られます。
ウクライナは1991年に、ソビエト連邦の崩壊に伴い独立しました。独立後ウクライナは中立国を宣言し、
ロシアなどと限定的な軍事協定・CISを結びつつ、1994年には北大西洋条約機構・NATOとも平和のため
のパートナーシップを結んでいました。しかし2013年にヤヌコビッチ政権がウクライナ・EU連合協定の
停止とロシアとの経済関係の緊密化を決定したため、デモや抗議運動が起こりヤヌコビッチの打倒と新政
府の樹立が起こりました。これに対し旧ソ連圏への影響力を回復しようと、ロシアのプーチン政権はウク
ライナ国内の親ロシア派を通じて、内政干渉や領土蚕食を進めました。その結果2014年3月にはロシアに
よるクリミアの併合、2014年4月からのドンバス戦争が起こってきました。2016年にウクライナはEUと
の深層・包括的自由貿易圏の経済コンポーネントを申請しました。その動きに対してロシアとの間に緊張
が高まったなか、2019年5月にゼレンスキーがウクライナの大統領になり、クリミア半島の奪還を目指し
ました。この動きを抑えようと、プーチンは2022年2月に遂にウクライナ侵攻を始めました。短期間にウ
クライナを占領する予定で始めたロシアの特別軍事作戦が大方の予想に反し、ゼレンスキー政権のてごわ
い反撃にあいキーウから撤退し、ドンバス地域とヘルソンのかなりの部分も奪還されて、現在の膠着状態
に至っています。
この間ゼレンスキー政権は国民に一致団結を呼びかけるとともに、世界の自由主義陣営からの応援を確保し、ロシアによるウクライナ全土に及ぶミサイルやドローン攻撃に対処しています。またロシアへの反撃
を効果的に利用し、記念切手を発行するなどをして、国民に対し一致団結を図っています。またヨーロッ
パ諸国などでも、ウクライナへの支援の記念切手を発行しており、それらの記念切手を紹介します。
くたばれ、ロシア軍艦 ①2022年4月12日発行
切手は、2月に黒海にある島を警備する兵士がモスクワからの投降要求に「くたばれ」と叫んだという。
兵士たちは奮戦空しく捕虜となりましたが、決してロシアに屈しない心意気を示した守備隊兵士たちはウ
クライナ国民のヒーローとなり、4月12日に彼らをモチーフとした切手が2種類、発売されました。発行か
ら2日後の4月14日、切手に描かれた「モスクワ」はウクライナ軍のミサイルで撃沈されました。