カテゴリー「・読書 Reading」の20件の記事

2023年7月31日 (月)

・ビル・ゲイツ氏から唯一日本で選ばれて府立植物園へ贈られた本とお人形

 

ビル・ゲイツ氏(William Henry "Bill" Gates III、1955年10月28日生まれの67歳)は、マイクロソフ

ト社の創設者として一代で巨万の富を築いたアメリカ合衆国の実業家です。パソコンを動かす基本システ

ムであるOSとしてWindows95などのソフトを開発して、Macintoshと並ぶソフトメーカーとなっていま

す。会社が安定して以降、恵まれない人への慈善活動にも取り組んでいます。彼は熱心な読書家であり、

毎年のホリデーシーズンに「年末年始に読みたい本」リストとして過去12箇月に読んだ本をブログで紹介

しています。2022年11月には、「人生で読んだ最高の本5冊」を自身のブログで紹介し、世界100箇所の

リトルフリーライブラリーにプレゼントすると公表しています。ブログには世界100箇所の地名が記載さ

れ、日本では43番目として京都のみ記載があります。

府立植物園の南にある正門を入り、観覧温室へ向かう途中左側にベニテングタケをモチーフにした「きの

こ文庫」があります。ここに4基の書庫があり、自由に閲覧できる絵本など約2400冊が収納されてい

て、子どもたちに親しまれています.今年の4月、本の定期点検を行なっていた際に、英語の本4冊が見つ

かりました。植物園の担当者は、誰かが読み終えた本を棚に入れたものだと思っていました。しかし頁を

繰るうちに、ビル・ゲイツ氏のメッセージカードが本の扉に貼られており、そこには「あなたが手にしてい

る本は、私が置いた6冊のうちの1冊です。』との記述がありました。そこでさらに4基の書庫をくまなく

探したところ、最畿の1冊と小さなかわいい妖精のお人形が見つかりました。

クリスマスプレゼントとして、世界中に こっそりと配架されたチャーミングでさりげない所作はゲイツ氏

らしいはからいだと思われますし、世界100箇所のうち、日本で唯一選ばれたことは府立植物園にとっ

てとても名誉なことです。

府立植物園へのエールと捉え、次の100年に向けて、IT社会の種を蒔かれたゲイツ氏にあやかって、植物

がもたらす未来への種を蒔く植物園として人類社会への貢献に微力ながらも尽くしたいと決意を新たにし

ています。(府立植物園のHPから紹介させてもらっています。)

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① きのこ文庫マップ

赤丸で示した場所に「きのこ文庫」の書架が4個あります。この「きのこ文庫」の書架に、ビルゲイツ氏

の依頼を受けて5冊の本とお人形がそっとプレゼントされていました。

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2019年3月26日 (火)

・今年は天皇陛下が生前退位されることにちなみ、記念の冊子と切手が発行されています

今年平成30年4月30日に天皇皇后両陛下は生前退位されることになり、印象深い年になりそうです。今上陛

下がまだ皇太子殿下の時、初めて民間から美智子さまを迎えられミッチー・ブームが巻き起こり世紀のご成

婚をされたとき、まだ中学生だった私も家族と共にテレビ報道に見入っていました。昭和34年(1959年)4

月10日のご成婚パレードのテレビ報道はまだ白黒でしたが、NHKと民放はテレビカメラ100台、放送要員

1,000人を動員してご成婚パレードの中継に当たったようです。この報道を見ようとしてテレビが一挙に売

れ、テレビ中継を見た人は1,500万人に上り、カラーテレビが普及した昭和40年(1965年)にはカラーで

も報道されました。

 民間から皇族となられた美智子さまにはいろいろご苦労があったことと思いますが、陛下を終始支えてこ

られ今回生前退位されることにお祝いを申し上げます。この生前退位を記念して、記念硬貨の発行、写真集

の出版、記念切手の発行などが行われています。両陛下には生前退位の最後まで行事づくめで、昨日から最

後の行幸啓として京都に来られ、JR京都駅には多くの市民がお出迎えしました。今日はご退位のあいさつ

に奈良の神武天皇量に参られ、28日まで京都にご滞在されます。宮内庁では「天皇皇后両陛下の一年~ご譲

位を前にされて~」という動画を作成し、2019年3月14日から公開しています。この動画は国の発展と人々

の幸せを願い、様々なお務めを果たしてこられた天皇皇后両陛下の年初から年末までの一年にわたる公私の

ご活動のご様子を、最近の映像により紹介するものです。この動画は販売もされていますが、宮内庁のホー

ムページにアクセスすれば拝見できるようになっていますので、下線のある言葉をクリックすれば見れるよ

うリンクしておきます。ここには記念冊子と記念切手を紹介します。

 

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「天皇陛下と美智子さま」

 宝島社から2019年1月に出版された「天皇陛下と美智子さま」が、値段も手ごろな790円で写真も沢山載

せてあり、お薦めです。以下にはこの写真集から、何枚かのお写真を紹介させて貰います。

 

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2019年1月29日 (火)

・今年1月に天空に飛び立った「兼高かおる世界の旅」の兼高かおるさんを偲んで

私の学生時代には世界旅行はまだまだ夢の世界で、日曜日の朝はテレビにかじりつき

「兼高かおる世界の旅」番組を見たものです。海外旅行がまだ珍しかった時代に、外国の文化や生活を現地取材の映像で、広く紹介していたためです。私が学生時代にはワンダーフォーゲルで野山を歩き、社会人になってからは国際シンポジュウムに行くたびに世界の町と人々を見て回ったのも、この番組の影響があったものと思い返しています。

 また奇しくも彼女の逝った1月5日は私の誕生日でした。そこで兼高さんの活動を思い返してみたいと思います。美人できりっとした兼高さんはハーフで国際感覚もあり、女性らしく丁寧で綺麗な日本語は、彼女の他には櫻井よしこさんをすぐ思い出します。海外旅行番組の草分けとなった「兼高かおる世界の旅」は、世界一周最短記録73時間9分35秒の記録を打ち立てた翌年の1959年に始まり、1990年迄31年間続きました。南極、北極の両極点を訪れたほか、ケネデイ米大統領、スペインの画家ダリや英国のチャールズ皇太子ら著名人とも面会して取材をしています。肩書は旅行作家で菊池寛賞も、また紫綬褒章も受賞されている才人です。最近でも黒柳徹子の番組で、彼女が憧れていた香蘭女学校の先輩である兼高さんの凛とした姿が拝見できました。

 

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兼高かおるの著書

 兼高さんの文庫になっている著書3作です。

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2018年11月14日 (水)

・読書の秋になり、9月に出たちひろさんの絵と俊太郎さんの詩のコラボレーションによる「なまえをつけて」を読んでいます

今年はいわさきちひろ生誕100年に当たり、安曇野ちひろ美術館でも東京ちひろ美術館でも、記念行事が行われているようです。特に安曇野ちひろ美術館では「Life」をテーマに様々な展覧会が1年にわたり開催されているようです。フェイスブックでも安曇野美術館の様子や今迄の作品 が表示されており、楽しみながら拝見しています。京都でも、京都シネマで1117日から「いわさきちひろ-27歳の旅立ち」が公開されます。資料には、誰もが知る絵本作家の知られざる人生を綴るドキュメンタリーとあり、“物語絵本が中心だった時代に子どもの心の内面を描いた絵本作家いわさきちひろさんが不幸な形で夫と死別し、空襲で家が全焼し、家出同然の再出発、孤独、病気など、柔らかな絵のタッチからは想像できない、波乱の人生に迫る”とあります。

ちひろさんの展覧会は以前住んでいた高松でもあり、いわさきちひろ展で買ったポストカードを紹介 しています。また京都からバスツアーで安曇野ちひろ美術館まで行き、そこで買ったちひろさん原図の記念切手も紹介 しています。またちひろさんの絵は、

「季節のおもいでシリーズ春」(第2週)としても発行されています。

この9月にはちひろさんの絵と修太朗さんの詩のコラボレーションによる「なまえをつけて」が出版され、その中から何枚かを紹介します。

 

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なまえをつけて」

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2018年3月16日 (金)

・イタリア野菜関連の本の3冊目が4月に刊行されます

先に「はじめてのイタリア野菜」を出したことを紹介いたしました。 珍しいイタリア関連の野菜の紹介 に加えて、その栽培方法や料理のことを紹介したのが好評のようで現在4版を重ねています。その後やや専門的になりますが、そのうち29種を選んでその改訂版を最新農業技術・野菜Vol.10」として、おなじ農文協から昨年10月に出しました。続いて、今度は組み方を変え広く一般の人を対象に、美味しくて彩りの良い野菜を選んだ本が企画され、「おいしい彩り野菜のつくりかた 」がこの4月刊行を控えています。今回はそのことを紹介いたします。

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カステルフランコ

 野菜と思えないイタリアの野菜でトレビスの仲間・カステルフランコです(イタリアでのカステルフランコ祭のポスターから)

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2016年6月 1日 (水)

・世界一貧しい?ムヒカ大統領の世界一素晴らしい講演を書いた本を読みました

珍しく家人が「読んでみては!」と2冊の本を勧めるので、ムヒカ大統領講演の事は知っていましたが、詳しくは知らなかったので読んでみました。素晴らしい内容で、普通には考えるとそうだとは分かってはいるものの、多忙雑事に追われておろそかにしていることを知らされて驚き、一気に読みました。前々から、電気製品のあちこちに不要な時計がついていたり、にしても頑丈でなければならないバンパーがプラスチックになってしまったり、モデルチェンジを繰り返す馬鹿馬鹿しさに不信感を抱いていました。

 20126月にブラジルのリオ・デ・ジャネイロ国連の「持続可能な開発会議」が開催されました。自然と調和した人間社会発展貧困問題が話し合われました。各国首脳国名アルファベット順講演に立ち、最後にウルグワイのホセ・ムヒカ大統領演台に立ちました。自分スピーチ終われば帰ってしまう首脳も多く、その時会場にはそう多くの人はいなかったようです。8分間のスピーチ終わると静まり返っていた会場は沸き立ち、を傾けていた聴衆は一斉に立ち上がり、惜しみない拍手を送りました。拍手は当分の間、鳴り止むことがなかったという。

 

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ホセ・ムヒカの2冊の本

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2015年9月10日 (木)

・昨年から取り組んできましたイタリア野菜60種類の、特性と利用を書いた本が出版されます

最近は市場などでも珍しいイタリア野菜をよく見かけるようになりましたが、その特性利用の仕方は良く分からないで、栽培料理をする人への情報を提供するが望まれていました。海外に何度も訪れ、イタリアにもブロッコリーなどの品種特性を調べに行った際に、いろんなイタリア野菜を見ていました。そこで出版社からの依頼もあり、今の時点で分かっていることをまとめてみました。またイタリア英語圏ではなくて野菜イタリア名で呼ばれますが、フランス料理に用いられる際にはイタリア野菜フランス名で呼ばれます。そこで、私達にはいっそう分かりにくいため、巻末に主には英名からきた和名に加え、フランス名イタリア名比較表を付けました。

 

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初めてのイタリア野菜

  「初めてのイタリア野菜」1015日に、農文協から出版されます。定価は1728円です。なおこので紹介するイタリア野菜は、イタリアをはじめヨーロッパでよく料理に用いられる野菜を指し、イタリア原産だけというわけではありません。

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2015年3月29日 (日)

・学生時代に習った石川啄木の懐かしい短歌を「一握の砂・悲しき玩具」にみる

生活の喜怒哀楽に触れ心の琴線に触れるのは、石川啄木短歌ではないでしょうか。先に桜を見ると思いだす和歌2回にわたり紹介しましたが、皆さんも石川啄木短歌学生時代教科書で習ったことでしょう。その折には先ほどの桜を歌った和歌と同様に、年をとるにつれ忘れていました。しかし仕事をしなくても良くなった今日この頃では、ふと生活嬉しい時・哀しい時に、なぜか石川啄木短歌がふと心に浮かんできて、書店で見かけた一握の砂・悲しき玩具を購入しました。


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一握の砂、哀しき玩具

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2014年6月 6日 (金)

・誰もが迎える退職に向けての心の指針を示す、曽野綾子さんの「引退しない人生」を読んで

生涯現役と心がけ仕事をしてきた私も、海外協力で行ったケニア不惑の年を迎え、人生の折り返し点を過ぎました。ケニアでしてきた仕事の一部買い求めた絵葉書や、マサイ族のヒョウタンなどについては先に書きました。ケニアが舞台になった映画「愛と哀しみの果て(Out of Africa)」での、デンマーク出身の若い女性(メリル・ストリープ)と恋人(ロバート・レッドフォード)のロマンスと哀しい別れも紹介しました。

ケニアでいろいろのカルチャーショックを受けながらも帰国後退職の日まで健康にも恵まれ、その後も幸い研究の一線からは外れましたが、今までの成果を解説記事などに書くことを求められ、目下人生の第3コーナーにいると思っています。

 まだ何とかしたいことを続けられる環境にいますが、そんな折曽野綾子さんの「引退しない人生」を(PHP文庫、2014)読み、いろいろの共感を覚えましたので紹介します。退職を迎えるとそれだけで今後の人生に意欲を失う人もあり、彼女はそのような設定で多くの本を書いています。この本は彼女の多くの作品から、人生の成熟過程での随想に関する彼女自身よる抜粋を集めたものです。

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2013年8月31日 (土)

・書道家鎌田悠紀子さんの最近の著書「生きる力がわき出す禅語」を紹介します

ワイフの友人で書道家の鎌田悠紀子さんとは長いお付き合いで、世界のあちこちで発表される制作展のうちロンドンでの会場には参加させてもらったこともありました。ここには彼女が最近出された、「生きる力がわき出す禅語」を紹介します。

国際園芸学会1994年に京都で開催された折には、それまで海外でお世話になった先生方も来日されましたので、木屋町で歓迎会を開催したことがありました。彼女は東京から駆けつけ、書道デモンストレーションをしていただき、先生方に深い感銘を与えたこともありました。

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「生きる力がわき出す禅語」

枡野俊明住職による禅語解説と、鎌田さんによるのびやかな書の表現とのコラボをご覧下さい。多くの言葉の中から、私の感銘を受けた八語を選んでいます。

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