・今年も北野天満宮で菅原道真公遺愛の紅梅・白梅を見てきました(前編)
北野天満宮には菅原道真公ゆかりの紅梅、白梅が植えられていて、2022年にも2023年にも訪れそ
の花を紹介しています。
菅原道真公は宇多天皇にその才能を認められ抜擢され右大臣となりましたが、左大臣藤原時平にねた
まれ、九州の太宰府に流罪とされました。昌泰4年(901)1月25日に流罪が決定され、2月1日には
あわただしく京を出立しますが、その際自宅で「東風(こち)吹かば 匂いおこせよ梅の花 主なしと
て 春な忘れそ」と詠まれた時の心境はどれほど悲しかったことでしょう。その「飛梅」の木は今も本
殿前に植えられています。
京に残された奥方の事を心配しながら、左遷2年後の延喜3年(903年)2月25日に、享年59歳で薨
去されました。道真公の亡くなられた年から日照りが2年続き、更に疫病が流行り京では多くの死者
がでました。
わずか30余年の間に道真公の讒訴(ざんそ)に関わったとされる天皇1名、皇太子2名、左大臣・右
大臣各1名以下多くの高級貴族達が没しました。これら一連の出来事は、道真公の怨霊の仕業と思わ
れ、祟りを鎮めるために、社殿には天徳3年(959)に右大臣藤原師輔(時平の弟・忠平の子)によ
り御神殿が造営され、それが現在の北野天満宮です。菅原道真公が流罪後、怨霊から御霊神になった
事については、Kyoto Love, Kyotoに前編と後編に分けて紹介しています。実在した人物が祭神に
なったのは、道真公が初めての事でした。
ここには今年拝見しました紅梅と白梅の花を紹介します。
紅梅1
本殿横の紅梅です。幹の黒色と紅梅の朱色、それに背景の本殿屋根の緑色の対比が鮮やかです。
紅梅1
少し近寄って紅梅の花を大きく撮りました。紅梅の色には濃淡があり、また幹に着いた苔の緑色も綺
麗です。
紅梅1(拡大)
更に近寄って花を拡大しました。八重の花弁の中に、黄色い雄しべが見えます。
白梅
樹木の苔の緑色を背景に、白梅が綺麗に咲いています。
白梅(拡大)
白梅を拡大して撮りました。白の八重の花弁の中に、薄黄緑色の雄しべが沢山見えます。白梅もつぼ
みの時には、ガクに包まれて薄桃色をしているようです。
紅梅2
本殿に吊るされた明かりが黄金色に光り、その前にたくさんの紅梅の花が咲いています。
紅梅3・飛梅
本殿の前の通常では「右近の橘」の位置に、道真公ゆかりの「飛梅」が植えられています。赤の八重
の奇麗な花です。
紅梅3・飛梅(拡大)
紅梅の花を拡大して撮りました。濃い赤色が一層鮮やかな八重の花弁に、薄黄色の雄しべが包まれて
います。
紅梅4
黒い幹を背景に、濃紅色のたくさんの花が群がって咲いています。幹の黒色が、濃紅色の花を一層引
き立たせています。
紅梅4(拡大)
群生した紅梅の花を、少し大きく撮りました。八重の花弁の濃紅色が鮮やかです。
紅梅5
この紅梅でも、たくさんの濃紅色の花が咲いています。幹の黒色と生け垣の緑色が、紅梅の色を一層
引き立たせています。
紅梅5
この木も近寄って、紅梅の花を少し大きく撮りました。枝ごとにびっしりと濃紅色の花が咲いていま
す。
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