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2024年2月21日 (水)

・2月半ばの植物園ではウメとロウバイの花が咲き、温室では熱帯スイレン、ハイドゥンツバキ、オオベニゴウカンの花が咲いていました

 

2月になるとウメの花が咲き始めますので、散歩コースを少し伸ばして北野天満宮の紅白梅を愛でに

よく出かけます。その折に見た見事な紅白梅を2014年以来、2016年2022年2023年にも紹介

しています。特に2022年には紅梅、白梅以外に緑色の梅もある事を紹介しています。

京都府立植物園にもウメ他の早春の花を見に行って見た花を、2017年2019年にも紹介していま

す。しかしどうしてかウメの写真より他のロウバイやサンシュユ、マンサクなどの写真を紹介してい

ます。

ここでは府立植物園での「早春の草花展」を見に行った際に見た、紅白梅と温室で咲いていた花を紹

介します。

 

 

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梅・香篆(こうてん)

ウメは、バラ科サクラ属に属する落葉高木です。ウメのあでやかかつ可憐な花とその香りは、古くか

ら日本人に愛されてきました。梅の実は梅干しや梅酒にも利用される、重要な果樹でもあり、松竹梅

としてめでたい植物の一つです。

このウメの品種香篆(こうてん)は野梅系の白梅の八重咲品種です。いわゆる雲龍型であり、大枝、

小枝ともにウネウネと波うちながら枝を伸ばすのが特徴です。香篆の篆は印鑑等で使われる篆書体と

同じ意味で、やはり曲線を示します。別名は雲竜梅です。写真では拡大して花にだけピントを合わせ

ていますので分かりにくいですが、枝がくねくね曲がっている様子がうかがえます。

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梅・甲州小梅

甲州小梅は白色で一重の可愛らしい花です。花粉が多いので、ウメの受粉樹として古くから使われて

きた、一般的な品種です。実が小さく食べやすくてカリカリ梅干、梅酒などに利用されます。一果重

は4~6gで小粒、収穫時期6月上旬自家受粉性は高く、1本で結実します。

 

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梅・八重寒紅

野梅系の中では最も赤い種類で、1月中旬には開花する早咲きの花です。中輪八重咲き種で、花弁は

波うちます。写真で見られるようにかなり花弁数が多く、花弁の縁が波打っています。

 

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梅、八重寒紅(老木)

先の品種はまだ若い木でしたが、これからの2枚の写真はかなり老木の同じ品種でした。枝もかなり

の数があり、その枝に写真のようにびっしりと紅い花が咲いていました。

 

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梅、八重寒紅(老木)

花弁数は先の若い木の花には劣るようですが、やはり八重で花弁縁はやや波打っています。

 

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蝋梅(ロウバイ)は黄色で蝋のような艶のある花弁をもつ花を、1月~2月にかけて咲かせる落葉樹で

す。漢字で蝋梅と書くためウメの仲間と誤解されることもありますが、ロウバイはロウバイ科ロウバ

イ属の木です。中国原産で日本には17世紀に渡来したと伝えられています。花には強い芳香があり、

かなり離れても良い香りが届きます。2月中旬頃まで開花します。中と右に見える茶褐色のものは、

咲き終わってできたつぼ

状の果実です。

 

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蝋梅(拡大)

ロウバイの花二つを拡大してみました。早生種では12月頃に晩生種でも2月にかけて、半透明でにぶ

いツヤのある黄色く香り高い花が、やや下を向いて咲きます。花色は外側が淡黄色で内側が暗紫色を

しています。

 

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オオベニゴウカン白

オオベニゴウカンはマメ科の植物で、ボリビア原産です。長く毛のように多数飛び出している部分は

雄しべで、雄しべが伸びてきた後から雌しべは伸びてきます。基本種は赤花ですが、植物園の植物は

白花でした。見頃は2月下旬までです。

 

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熱帯スイレンの白花

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熱帯スイレンの薄紫花

熱帯スイレン(睡蓮)はスイレン科スイレン属の水生多年草です。夜間もしくは昼間に開花し、加温

設備がないと越冬できません。白色と薄紫の花がありました。

スイレンとハスの違いについては先に「・あなたはハスとスイレンの違いが分かりますか? 」書き

ました。

スイレンの葉には切れ込みが入りますが、ハスの葉は切れ込みがなく円形をしています。スイレンの

葉は水面に浮かんでいる「浮き葉」ですが、ハスの葉は花と共に水面より上にある「立ち葉」になる

ことが多いようです。

 

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ハイドゥンツバキ

ハイドゥンツバキはベトナム北部~中国南部の原産植物です。ベトナムのグエン王朝で愛されてい

て、門外不出の「幻の名花」と呼ばれていました。ラン室での見頃は2月下旬までです。和名ではカ

イドウツバキ(海棠椿)と呼ばれ、ベトナムのテト(旧正月)にこの花が使われます。

 

関連の記事が 園芸植物・園芸情報 にもありますので、ご覧ください。

 

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