・ブロッコリーは重要な野菜として指定野菜に格上げされ、利用しやすくなりました
ブロッコリーが「特定野菜」から「指定野菜」の15番目に昇格しました。新規追加は50年ぶりの事
だそうですが、その研究と普及に携わった一人として、隔世の感があります。大学院を昭和44年に修
了して助手になった頃、大阪の高槻市にあった京大の高槻農場において10アール単位でカリフラワー
やブロコリーを栽培していて、その生態に興味を持ちました。当時はまだ花椰菜と緑花椰菜という名
前でして、今迄の野菜と食べる部位の形も異なり、栽培方法も良く分かっていませんでした。その食
べる部位である花らいの出来る条件を調べながら、収穫したカリフラワーやブロッコリーを近くの人
にあげようとしても、食べ方を知らないので要らないと断られたものでした。
そのような野菜であったブロッコリーのかっては9万トンもあった輸入量は、今では国内生産量のわ
ずか1.2%の約2千トンと減少しました。有難いことに今ではブロッコリーはほぼ全県で生産される
ようになり、国内需要は殆ど国内生産で賄われています。かっての赴任地で講演をして回った香川県
は、今では国内生産第4位になっています。奇しくも香川で講演をしていた頃、高校の同級生であっ
たY君が日本道路公団に入り瀬戸大橋の建設に関わっていた事を後で知りましたが、瀬戸大橋の開通
で本土と結ばれブロッコリーの出荷は一層促進されました。
この度のニュースも私とブロッコリーの関係を知っているかっての専攻生諸君や、高校・大学の同級
生、友人や息子たちからも、良かったねと紹介がありました。そこで今少し、ブロッコリーのあまり
知られていない情報をお知らせしようと思います。
ブロッコリーが指定野菜に昇格
2024年1月22日に農林水産省から、ブロッコリーが特定野菜から50年ぶりに、指定野菜の15番目
に昇格したことが発表されました。ただ、2026年度からブロッコリーの昇格が適用されます。