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2023年2月27日 (月)

・ヒマラヤスギの松ぽっくりが落花してできた、「シダーローズは天からの贈り物」

 

ヒマラヤスギはマツ科ヒマラヤスギ属の常緑針葉樹です。原産地はインドのヒマラヤ地方・アフガニスタ

です。庭木あるいは公園・街路樹としてよく植えられている、円錐形に形の整ったお馴染みの木です。

ヒマラヤスギは雌雄同株で、秋になると雄花(正確には雄花序)と雌花(正確には雌花序)を咲かせ、そ

の後球果(きゅうか、松ぽっくり)を、枝の上に直立してつけます。ヒマラヤスギの開花期は10~11月

で、受粉して球果が完成するのは翌年の10~11月で、成熟するのに一年かかります。

ヒマラヤスギとは言いますが、スギよりはマツに近い仲間です。従って松ボックリをつけます。6月初め

府立植物園のヒマラヤスギに、可愛い松ぽっくりが着いているのを先に紹介しました。雌花は小さくて

開花期でも約5㎜しかなく、その上高いところに上向きにつくので、観察は困難です。しかも、樹齢30年

を超えないと雌花を着けず、その数も雄花に比べずっと少ないようです。開花期に雄花は、花粉症の原因

となる真黄色の花粉をまき散らした後は、株元に落ちてきます。ヒマラヤスギの松ぽっくりは、成熟する

と種子の入った種子鱗片(しゅしりんぺん)が松ぽっくりの軸から離れ落ちて、離散します。鱗片の内側基

部にあるタネは風に飛ばされ、鱗片は重いのでパラパラとヒマラヤスギの根元に落ちてきます。松ぽっく

りの先端は、バラバラにならずそのまま落ちてきます。先端部はバラの花のような形をしているので「シ

ダーローズ」と呼ばれています。採集した直後にはまだ鱗片は開いていませんが、時間がたつにつれゆっ

くりと外側から開いてきて、まさにバラの花状になってきます。集めたシダーローズについても、先に紹

しています。雪の結晶を調べていて、世界で初めて人工雪を作った物理学者の中谷宇吉郎博士は、「雪

は天からの手紙である」の名言を残しています。中谷宇吉郎博士の言葉に倣えば、私は「シダーローズは

天からの贈り物」と思っています。

 

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松ぽっくりとシダーローズ

上段は6月初めに見た松ぽっくりで、下段は成熟して冬に落花してきたシダーローズです。

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ヒマラヤスギの松ぽっくり

府立植物園では巨大なヒマラヤスギが4本ありますが、その枝の上にはちいさい松ぽっくり(正確には球

果)が沢山できて、可愛く並んでいました。松ぽっくりは雌花が集まった雌花序で、雄花の花粉が飛んで

きて受精してできた果実なのです。

 

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ヒマラヤスギの松ぽっくり(拡大)

その松ぽっくりを拡大しました。松ぽっくりにはたくさんの種子鱗片が層状に集まっていて、その内側根

元に2個の種子を着けています。ヒマラヤスギの松ぽっくりが成熟すると、松の松ぽっくりとは異なり種

子鱗片葉はバラバラに落花していき、タネが広がってまかれます。その時松ぽっくりの先端部は離れない

で、株元に落下します。

 

  • Photo_20230227135501

シダーローズとウエジウッドのお皿

松ぽっくりの先端部が落した後、少しずつ種子鱗片は開いてきます。そしてできた形がまるでバラの花の

ように美しいことから、シダーローズと呼ばれています。お気に入りのウエジウッドのお皿に、可愛いシ

ダーローズをのせてみました。

 

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ヒマラヤスギの落果した松ぽっくり

冬になるとヒマラヤスギの株元にはこのように、松ぽっくりがバラバラになり種子鱗片が落下してきま

す。種子鱗片の内側基部には翼をつけた2個の種子があり、くるくると回りながら遠くへ飛散していきま

す。種子鱗片に交じり、雄花(雄花序)も落ちています。

 

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松ぽっくりの種子鱗片

松ぽっくりから開いて離れてきた、種子鱗片を3個示しました。種子鱗片の内側基部に薄い薄膜の翼をつけ

た種子が2個できています。左端の種子鱗片では種子が1個、中央では2個、右端では翼をつけた種子が1

まだ着いていましたので、それぞれをはがして撮影しました。

 

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シダーローズ

シダーローズは暖かい所に置いていると、徐々に種子鱗片が外側から開いてきます。何枚かの種子鱗片は

外れてしまうこともありますが、それでも写真のように綺麗に開いてきた種子鱗片がバラの花弁のように

美しくなってきます。

 

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開いてきたシダーローズ1

採集したシダーローズを並べて、種子鱗片が綺麗に開いてくるのを待っているところです。比較的大きく

て整ったシダーローズで、直径は約5㎝あります。

どのシダーローズも大小さまざまで形にも違いがありますが、それぞれに味わいがあり、まさに「シダー

ローズは天からの贈り物」のように思えます。

  

関連の記事が 園芸植物・園芸情報 にもありますので、ご覧ください。 

 

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