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2022年7月 7日 (木)

・今年も赤、白の胡蝶蘭と、赤、濃赤色のミニ胡蝶蘭が3月頃より咲き出し、4月にはほぼ先端の花まで咲き揃っていました

 

胡蝶蘭は殆ど贈答用で用いられ、あまり手間がかからないように根を水苔でしっかりと巻いてあります。そ

のため水やりをすることなく長期間咲き続けています。たいていの人は花が終わると、水やりをしなければ

と、普通の鉢物と同様に水やりを鉢にします。しかし根はしっかりと水苔で巻かれているため、水苔は水分

を吸って過湿になり、やがて根は殆ど枯れてしまいます。胡蝶蘭は着生ランで、樹木の枝などに根が張って

いて、空気中から水分を直接吸収して生育しています。そのため、土には植えないで水はけの良いヤシ殻チ

ップ、木片、礫、バーク、水苔などで植物を固定させるだけで、植えます。空気中に出た気根が水分を吸収

して、葉に蓄えているのです。葉と気根に時々水をスプレーするだけで、よく育ちます。水やりは春と秋は

たっぷりと与えますが、真夏と冬は乾かし気味に管理します。またジャングル内に育っているため、直射日

光を嫌うため日光にあてないで育て、特に真夏などは明るい日陰に置きます。

贈答用に頂いた胡蝶蘭が咲き終わると大抵枯らすからと、よく我が家に胡蝶蘭が回ってきます。そんな胡蝶

蘭を2014年頃からミニ胡蝶蘭は2012年頃から栽培して咲かせて紹介してきています。また胡蝶蘭の花は

華麗で複雑な形態をしているため、2018年にその花器を紹介しています。今回は今年咲いてきた胡蝶蘭を紹

介します。

 

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胡蝶蘭

今年の3月から4月にかけて咲いてきた胡蝶蘭です。

胡蝶蘭はラン科 コチョウラン属Phalaenopsis で、利用されているのは殆ど交配種です。原産地は東南アジアの熱帯地域に広がっています。

  • 1dsc_0089aa

胡蝶蘭

ちょっと窮屈ですが、窓際に胡蝶蘭5鉢とミニ胡蝶蘭2鉢を並べました。

贈答用には花屋さんは開花期を調節して咲かせていますが、一般家庭では12月から5月にかけて開花しま

す。

 

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胡蝶蘭

上側の赤色の胡蝶蘭は、花茎が2本に別れて咲いています。下側の赤の株は、どれも良く咲いています。下

の濃赤色のミニ胡蝶蘭も良く咲いています。

 

  • 3dsc_0023a

胡蝶蘭

上の株は花茎が伸びてきた時に、少しきつく誘引したため折れてしまいましたがまだ初期であったため、後

から新しい花茎ができて伸びだしてきて、蕾を着けて咲いてきました。

 

  • 4dsc_0024a

胡蝶蘭

下の株では花茎があまり伸びないで、6輪の花が揃って咲いてきました。

 

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ミニ胡蝶蘭

濃赤色のミニ胡蝶蘭は、毎年綺麗な花を約7輪咲かせてくれます。

 

  • 6dsc_0022a

胡蝶蘭

中央の白い胡蝶蘭も、毎年10輪くらい花を咲かせます。なかなか同じ方向に揃えて咲かせるのは難しく、先

端では少し横向きに咲いています。

 

  • 7dsc_0017a

胡蝶蘭

白の胡蝶蘭を拡大してみました。

コチョウランの花は3枚のガク(外花被)と3枚の花弁(内花被)が同じ色をしていて、どれも花弁のように

見えます。ガク片は背ガク片1枚と側ガク片2枚になっています。花弁のうち2枚は側花弁となり、1枚は雄

しべと雌しべを包んだ唇弁に発達しています。

 

  • 8dsc_0016a

赤の胡蝶蘭とやはり赤のミニ胡蝶蘭

とくに花弁のうち下に大きく伸びて目立っている唇弁は、授粉昆虫を招き入れるようにきれいな模様があり

ます。

 

  • 9dsc_0021a

胡蝶蘭

下側の唇弁では、雄しべと雌しべは一緒になりずい柱となり、その上を葯帽がおおっています。葯帽の中に

花粉はまとまって二つの花粉塊となり、授粉の際にまとまって運ばれるようになっています。それはランの

果実には数万から数十万のタネが入るためです。

この株でも花茎を少しきつく誘引しすぎて折れ、新しく2本の花茎ができてたくさんの花を着けてくれまし

た。

 

  • 10dsc_0020a

胡蝶蘭

この株の花もなかなか一定方を向いてくれないで、残念ながらちょっと互い違いに向いて咲いています。

 

  • 11dsc_0018a_20220707215901

ミニ胡蝶蘭

このミニ胡蝶蘭は毎年、20輪くらいたくさん咲いてくれます。ただあまり沢山咲くために、昨年紹介したよ

うに花弁かガク片が少ない花がやはりできました。奇形の花については、また改めて紹介します。

 

 

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コメント

こんにちは
コメント、お久し振りです。
 
もう何十年か前、1度だけいただいたミディ・コチョウランを、
もろに「やってはいけないこと」をして枯らしてしまいました。
当時何の知識もなかったこともありますが、可哀想な
もったいないことをしたものです。その後いただくこともなく、
自分でも購入することもなくきています。
今育てたら枯らさずに育てられるかしら??
やっぱり自信が持てません(笑)

投稿: ポージィ | 2022年7月 8日 (金) 13時52分

こんにちは
コメント、お久し振りです。
 
もう何十年か前、1度だけいただいたミディ・コチョウランを、
もろに「やってはいけないこと」をして枯らしてしまいました。
当時何の知識もなかったこともありますが、可哀想な、
もったいないことをしたものです。その後いただくこともなく、
自分でも購入することもなくきています。
今育てたら枯らさずに育てられるかしら??
やっぱり自信が持てません(笑)

投稿: ポージィ | 2022年7月 8日 (金) 13時53分

こんにちは、ポージィさん!

有難うございます。
今のポージィさんなら、ミディ・コチョウランも問題なく、咲かせられますよ。
こちらこそ、すっかりご無沙汰しております。退職早々にホームぺージ代わりに
ブログを始めたころには、まだ時間もあり、コメントをしたりお返事を書いたりしていました。
特にボージイさんの紹介するお花の写真に見とれて居たり、新しい発見が沢山ありました。
また写真の間違いを正していただいたこともありました。
でも、10年も経つとそのうちに時間が段々と取れなくなり、コメントも控えさせてもらい、
最近では読み逃げばかりしております。申し訳なく思っています。

いつかお断りをして、ボージィさんが紹介されている写真の幾つかを、私の花の写真集に
加えさせていただけたらと思っておりまして、今この機会にお願いします。自分だけが
持っている写真集です。
月1回だけですが植物園で園芸相談をしています。どんな植物について聞かれるか分かり
ませんので、自分にとっても勉強になります。そのために写真集も必要になります。
デモもう喜寿にもなり、それもことし限りにさせて貰おうかとおもっています。

投稿: プロフユキ | 2022年7月 8日 (金) 19時16分

こんにちは

昨日はコメントが重複して送られてしまってすみません。
コメントを控えさせていただいているのはわたしも同じです。
お互い様ということで、お気になさらないで下さいね。
私のブログに載せている写真をプロフユキ先生の個人的な
写真集にですか??私の写真なんかで良いのでしょうか。
お役に立つのでしたらご利用くださいませ。光栄です。

投稿: ポージィ | 2022年7月 9日 (土) 11時03分

こんにちは、ボージイさん!

コメント似たようなものと思いつつアップしてから気がつき、削除しようと
しましたが手遅れでした。
古いブロ友さんたちも一人消え、二人消えで、寂しくなります。使い勝手が
悪くなりましたのもあるでしょうね。
それでは写真検索の写真集ですが、利用させて頂きます。有難うございます。

投稿: プロフユキ | 2022年7月 9日 (土) 16時42分

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