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2022年6月17日 (金)

・赤、白、ピンクのゼラニウムの花にはそれぞれ花弁と同じ色の雌しべがありました

 

ベランダでは毎年ゼラニウムが赤、白、ピンクの花を咲かせています。その花の様子を2019年に紹介しまし

。花の中心部にめしべがありその先端部の柱頭は、花弁と同じ白色をしていました。その周りにある雄し

べの葯はオレンジ色でした。このときは白色の花しか観察していませんでしたので、今回はそれ以外の赤花

とピンク色の花について観察しました。

ゼラニウムはフウロソウ科ペラルゴニウム属の多年草です。原産地は主に南アフリカで、学名は

Pelargonium x hortorum L.H.Baileyで、別名はテンジクアオイです。以前はゼラニウム属に分類されて

いましたが、その後この属はゼラニウム属とペラルゴニウム属に分離されています。しかし、園芸的にはペ

ラルゴニウム属に分離されましたが、このグループは古くから「ゼラニウム」と呼び慣れているため、ちょ

っと注意が必要です。

セラニウムは日本には江戸時代に入ってきた、お馴染みの花です。主な開花期は4月~11月で、長期間咲き

続けてくれます。ベランダでも赤色、ピンク色と白色の株を栽培していますが、あまり花をたくさんつけさ

せると株が弱ってしまうことがあります。ちょっと嫌な臭いがしますが、ヨーロッパのレストランの窓など

には、よく鉢植のこの花がたくさん並べて飾られているのを見かけます。

 

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ゼラニウム

白、ピンク、赤色のゼラニウムの花には、それぞれ同じ色のめしべがあります。

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白色のゼラニウム

ゼラニウムの花は散形花序で、20~25個くらいの花が茎頂あるいは葉腋につきます。花の直径は約3㎝で、

5枚ある花弁はよく開いています。

 

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ピンク色のゼラニウム

ピンク色の花弁の先端部は色が濃く、中心部では白色をしています。

 

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赤色のゼラニウム

赤と言っても朱色に近い花弁です。この花弁でも中心部は白色をしています。

 

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白色のゼラニウムの花

花の中央部から、オレンジ色の葯を着けたおしべが数本見えます。その内側より雌しべが伸びだしていて、

その先端の柱頭は白色で、5本に分かれています。

 

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白色のゼラニウムの雄しべと雌しべ

雄しべと雌しべを拡大しました。雄しべは10本ありますが、通常の場合にはそのうち5~7本だけが稔性のあ

る花粉を持っています。稔性を持たない雄しべでは花糸だけで、その先に葯を持たないようです。写真では

粘性のある雄しべは3本のようです。雄しべが花粉を出した後に、雌しべは伸長して、その先端が5裂しま

す。柱頭は花弁と同じ白色をしています。

 

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ピンク色のゼラニウム

ピンク色の花弁の中心に、約2個のオレンジ色の葯を着けた雄しべが見えます。その中央からピンク色のめ

しべが伸びだし、その先端の柱頭は5本に分かれています。

 

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ピンク色のゼラニウムの雄しべと雌しべ

この花はまだ若い花で、オレンジ色の葯を着けた雄しべが6本見えます。花粉がまだ放出されていないの

で、雌しべは伸長していないので見えません。

 

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赤色のゼラニウム

赤色の花の中心部から、オレンジ色の葯を着けた雄しべが4,5本見えます。その中から赤色の雌しべが伸長

し、その先端部の柱頭は6裂しているように見えます

 

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赤色のゼラニウムの雄しべと雌しべ

花の中心部には葯を着けた雄しべが5本見え、花粉を放出しているようです。

その中から花弁と同じ赤色の雌しべが伸長していて、その先端の柱頭はやはり6裂しているようです。

 

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ゼラニウムの果実

ゼラニウムの花が咲き終わると、花弁が落下した後に、緑色の果実が形成されています。果実の基部は緑色

のガクに包まれていて、その先端は細長くて尖っています。

 

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ゼラニウムの果実

ゼラニウムの果実を取り出し、並べて長さをはかりました。基部はガクに包まれ、一部の花弁が挟み込まれ

て残っています。果実の長さは大体3㎝くらいあるようです。果実はこのように細長くて尖った花柱嘴(か

ちゅうし)を作ります。

属名Pelargoniumの由来は、長く伸びた花柱嘴がコウノトリ(pelargo)のくちばしに似ているからつけられ

ました。

 

 

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