« ・あの受難の花・パッションフラワーが府立植物園にある植物園会館の壁を飾っています | トップページ | ・西院の地名にも残る西院春日神社では、6月にはフジは実になり紅白のツツジが満開でした(その1) »

2021年8月18日 (水)

・オリエンタルユリの2品種「マレロ」と「カサブランカ」のそれぞれが たくさんの花を着けました

 

ユリは日本の特産の花で、世界にあるユリの原種約100種のうち、15種が日本の自生種です。特に日本は美

しい野生ユリの宝庫で、ヤマユリ、オトメユリ、ササユリ、テッポウユリなどが山野に自然に咲いていま

す。古くから日本人に愛されて、「古事記」や「日本書記」にも登場しています。江戸時代には園芸品種の

スカシユリが百数十品種も育成されています。江戸時代末期には、横浜に開かれた外国人商館でユリの球根

貿易が始まり、ヤマユリ、ササユリ、オニユリなどが輸出されています。明治に入ると更にユリ球根の輸出

が盛んになり、種類もヤマユリからテッポウユリの割合が増してきました。明治期には日清・日露戦争があ

りましたが、この時期に生糸に次いでユリ球根が外貨獲得に役立ったようです。ヨーロッパに分布していた

十数種のユリのうち、聖母マリアの純潔のシンボルであったニワシロユリ、別名マドンナリリーには、日本

のテッポウユリが使われるようになりました。アメリカでも、イースターリリーには日本のテッポウユリが

使われるようになりました。

先には長崎のハウステンボスでクルージングを楽しんだ後見たユリの豪華なアーチと、ホテル庭園に植えら

れた見事なユリ花壇を紹介しています。また、丹波篠山の玉水ユリ園で60品種・10万株のユリを鑑賞してき

ましたが、更にその中で見た花弁の八重化についても紹介しています。

 ここではベランダで開花したオリエンタルユリの2品種、「マレロ」と「カサブランカ」の花を種介しま

す。

  • 1dsc_0056a

マレロとカサブランカ

ユリの赤色の「マレロ」と白色の「カサブランカ」です。

ユリはユリ科ユリ属の球根植物です。学名はLiliumで、原産地は北半球の亜熱帯~亜寒帯に分布していま

す。和名はユリで、英名はLilyで 開花期は5~8月です。江戸時代末期に、ドイツ人医師シーボルトはアジ

サイなどとともに、カノコユリ、テッポウユリ、スカシユリなどの球根をヨーロッパに持ち帰り、日本の美

しいユリが人気を呼んだようです。

  • 2dsc_0056a

マレロ

6月に咲いたオリエンタルユリ「マレロ」の花です。赤色で綺麗な花です。茎の先端に5個もの大きな花を着

けました。ぎっしりと詰まって咲き、中央の花が咲くのが狭そうなくらいです。

 

  • 3dsc_0040a

マレロ

花弁は6枚あるように見えますが、外側にある3枚はがく(外花被)で、内側の3枚が本来の花弁(内花被)

です。花はだいたい上向きに咲き、中央にはめしべは1本と、その周りに雄しべが6本あります。この花で

は雄しべの先の葯を残していますが、タネをつけさせないためには、早めに葯を取り除きます。その方が花

は長持ちします。また花粉が飛んで、衣服を汚すことを防げます。

 

  • 4dsc_0098a

マレロ

いよいよ中央の花が咲きそうになってきましたが、花と花が押し合い何とか上の方で開花できそうです。こ

の時には雄しべの先の葯は、全部取り除いています。

 

  • 5dsc_0159a

少し遅れて白色の「カサブランカ」が咲いてきました。こちらでも5花咲いていますが、花梗が伸びている

のと、節間が少しあいているため、それほど込み合ってはいないようです。

 

  • 6dsc_0003a

カサブランカ

純白の花弁とガク片が横向きに、良く開いて咲いています。この品種では、葯は早めに取り除きました。

 

  • 7dsc_0165a

カサブランカ

この品種では、花梗の葉が花の間から伸びて来ています。気温がかなり高くなったためでしょうか。

 

  • 8dsc_0164a

カサブランカ

こちらでも、中央の花の開花は遅れ、まだ蕾のままで膨らんできています。雌しべは授粉できないでいるた

めか、精一杯花粉を受けようと長くまた上向きに伸びてきています。

 

  • 9dsc_0001a

カサブランカ

ほぼすべての5花が咲きました。向こう側の花は見えませんが、かわりにアガパンサスのブルーの花が見えます。

 

  • 10dsc_0010a

カサブランカ

「カサブランカ」の花では、内花被の花弁と外花被のガク片にも、その表面に毛じのようなものが見えまし

た。

 

  • 11dsc_0167a

カサブランカ

花の中央のオシベの周り近くの花弁には、特に長い毛じが見えました。

 

  • 12dsc_0013a

カサブランカ

毛じ部分だけを拡大してみました。毛じは葉を害虫から守ったり、水分の蒸発を防ぐ作用があるとされま

す。しかしあまりユリでは報告されていません。ユリの蜜孔では毛状の組織が報告されていますが、それと

も違うようです。

 

  • 13dsc_0014a

カサブランカ

「カサブランカ」では花弁(図の左側)にも、ガク片(図の右側)にも、この毛じが見られ、花弁の方がよ

り長いようです。

 

  • 14dsc_0015a

カサブランカ

花弁の基部の基部に生えている毛じを拡大してみました。ただの毛状のものから、何か葉のように見える良

く発達したものもあるようです。いったい何の役割をしているのでしょう?

 

 

|

« ・あの受難の花・パッションフラワーが府立植物園にある植物園会館の壁を飾っています | トップページ | ・西院の地名にも残る西院春日神社では、6月にはフジは実になり紅白のツツジが満開でした(その1) »

・園芸植物・園芸情報 Hort. Plants & Information」カテゴリの記事

コメント

こんばんは。
 見事ですね!
ユリは大好きです!
今、頂いたカサブランカの最後の蕾(6個目)が開いてきました、
大輪で迫力ありますね。
ピンクは「マレロ」というのですね?
カサブランカかと思っておりました。
教えて頂きありがとうございます。

投稿: マコママ | 2021年8月18日 (水) 21時42分

こんにちは マコママさん!

いつも有難うございます。最近は外へ出ないので、ベランダのお花の紹介になってしまいます。
ユリは大輪で良く咲いてくれますね。マコママさんのお宅にもカさブランカがありますか。
いつも球根は肥らせていないので、今年はどうなるか葉を残して、様子を見ています。

投稿: プロフユキ | 2021年8月19日 (木) 18時46分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« ・あの受難の花・パッションフラワーが府立植物園にある植物園会館の壁を飾っています | トップページ | ・西院の地名にも残る西院春日神社では、6月にはフジは実になり紅白のツツジが満開でした(その1) »