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2021年4月18日 (日)

・今年もミニ胡蝶蘭がたくさんの蕾をつけましたので、摘花しましたが手遅れで、花弁かガク片が減ってしまいました

 

ピンクのミニ胡蝶蘭は毎年たくさんの花を咲かせます。今年もいつものように、週に1,2回薄い液肥を葉

にスプレーしていました。でも今年は花茎が枝別れしてその先が更に枝分かれして、枝先にあまりにもたく

さんの蕾がついたようでした。数えてみると34個の蕾があり、蕾と蕾の間もあまりスペースがありません。

上に咲いていた花を見ると花弁の数がかなり少ないのです。

 普通の胡蝶蘭ではガク片が3枚で、その上に同じ色の花弁が3枚あります。そのはずがどうもおかしいので

す。そこで枝の先に着いた蕾を摘花して、14個の蕾だけを残すようにしました。その後順次開花してきた花

を見ると、ガク片の数が減ったり、花弁の数が減ったりした花になっていました。そこで昨年同じ株の開花

した時の写真を見ると、やはり花弁数の少ない花が咲いていました。ラン栽培をしている人に聞くと、割と

奇形になる事はあるよとのことでした。そこでガク片あるいは花弁数が減った花をアップしましたので、ど

のガク片あるいは花弁が減ったのか想像して見て下さい。

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ミニ胡蝶蘭

4月2日に咲いてきたミニ胡蝶蘭(左上)と、その時に咲いていた正常の花(上右)です。下段の花は花弁数

が2枚減少した花(下左)と、花弁が2枚とガク片が1枚減少した花(下右)です。

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ミニ胡蝶蘭(2021.3.10)

3月10日の1番花と2番花が膨らんできた時、何か花弁数が妙に少ないなと思いました。蕾の数は合計で34

個もあり、これは花数が多すぎて、養分の取り合いが起こっているなと思い、蕾の数を思い切って減らすこ

とにして、20個の蕾を取り除いて14個の花だけを残すことにしました。

 

  • Dsc_0002a_20210418173901

ミニ胡蝶蘭(2021.4.2)

その結果14個の花が咲いてきた、4月2日の花の様子です。どの花も皆綺麗に咲いてきましたが、最初に咲い

てきた1番上に見える花はやはり、花弁かガク片が2枚しかないようです。その他の花は綺麗に咲いていま

すが、よく見ると花弁か、あるいはガク片が足りない花があるようです。

 

  • Dsc_0003b

胡蝶蘭の花器

胡蝶蘭の花器を見るため、先に紹介しました胡蝶蘭の花の写真を示します。胡蝶蘭では上に背ガク片、下の

左右に2枚の側ガク片があります。その上に大きな2枚の側花弁があり、下に前に突き出した唇弁がありま

す。唇弁は更に複雑になり、上に2枚の側弁と下方に中央弁に変化しています。

 

  • Dsc_0008a_20210418174101

ミニ胡蝶蘭

これは今年咲いた花で、正常な形状の花です。

 

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ミニ胡蝶蘭L-1

この花ではどこがおかしいか気がつきますか? ガク片は3枚ともありますが、その上に2枚あるべき側花弁

のうち向かって左側の側花弁がなくなっています。

 

  • Dsc_0010r1a

ミニ胡蝶蘭R-1

この花はどうでしょう、3枚のガク片はあるようです。先の花と異なり、この花では右の側花弁がなくなっ

ています。

 

  • Dsc_00142a

ミニ胡蝶蘭-2

この花は更におかしくなっています。3枚のがく片はすべてありますが、側花弁が2枚ともなくなっていま

す。ちょっと見た目では分かり難いですね。

 

  • Dsc_00153a

この花はかなりおかしいですね。下に2枚あるべき側ガク片が1枚無くなって、場所が真下に移動していま

す。更に2枚あるべき側花弁が2枚ともなくなっています。こんな花でも受精に必要なずい柱はあるので、タ

ネができるのには問題はないのでしょう。

 

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ミキ胡蝶蘭-4

これが最初に気がついた奇妙な花です。今まで見た形から判断すると、側ガク片の1枚が無くなり残りの1枚

は真下に移動しています。更に花弁のうち上にある2枚の側花弁はなくなり、下の唇弁がかなり変形し、2枚

の側弁はなくなり下の中央弁もなくなってずい柱だけが残っているようです。どうもこれがタネを作るのに

最低の組み合わせのようで、この組み合わせの花器だけは最低限でもできるようです。

 

  • Dsc_0058_20210418174501

花被片減少

どのくらいの割合でこれらの花被片(花弁あるいはガク片)の現象が起こるのか、数を数えて表にしまし

た。上の花弁あるいはガク片で、不足した箇所にX印を入れています。

正常な花は2輪(14.3%)で、背ガク片1枚が減少したのが4輪(28.6%)、背ガク片が2枚とも減少したの

は5輪(35.7%)でもっとも多くなりました。次いで側ガク片1枚と側花弁2枚減少した花は1輪(7.1%)

で、側ガク片2枚と側花弁2枚減少した花は2輪(14.3%)でした。以上の結果から花はできるだけたくさ

ん咲こうとするが、それでもガク片2枚とずい柱はタネをつけるのに必須な花器のようでした。

 

 

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