・京都鹿ケ谷あたりではピラカンサの艶やかな実が真っ赤に色づいていました
12月のある日泉屋博古館に中国古代の青銅器の展示を見に行く途中で、ピラカンサの艶やかな実が真っ赤に色
づいていました。あまりの見事さに目を奪われ写真のシャッターを切りましたが、3年前にも同じくこのピ
ラカンサを見てブログに紹介したなと思いだしました。ほとんど同じ光景になりますが、ご覧ください。ピ
ラカンサはバラ科トキワサンザシ属の種類の総称で、学名はPyracantha spp.です。原産地はヨーロッパ東
南部~アジアで、英名はFirethornです。5~6月に開花し、10月~2月にかけて赤、黄、橙色の実をつけま
す。
日本ではトキワサンザシ、タチバナモドキ、カザンデマリの3種類が多く栽培されており、これらをピラカ
ンサと呼んでいます。常緑性の低木で、春に白い小花を咲かせ、秋から冬にかけて赤や柿色の艶やかな果実
を付けます。
カザンデマリ〔P. crenulata〕はヒマラヤトキワサンザシともいい、中国西部、ヒマラヤ地方原産で平たい
球状の赤い実を付けます。葉はやや大きくて細長く、鮮緑色で細鋸歯があり、両面とも無毛です。葉の中央
部の幅が最も広くなっています。果実は球状に近く、紅色を帯びた最も赤い色をしています。そこで、この
木はカザンデマリだと思われました。
ピラカンサ
ピラカンサの木の全景と、ピラカンサの実のアップを載せています。
ピラカンサ
ピラカンサの木の全景です。密集して実のついていう場所と、点在して実が着いている場所がありました。
それぞれに趣があります。以前に見た折には、ちょうど雀が来て実をついばんでいました。今回は残念なが
ら、雀はいませんでした。
ピラカンサ
ピラカンサに赤い実が密集してついています。まるで孫たちの好きなイクラのように見えます。
ピラカンサ
少し近寄ってみました。赤い実はやや平たく、その真ん中に黒い切れ目がわずかに見えます。
ピラカンサ
果実の先端の中央に、黒い星形の模様が見えます。子房が果実になるとき心皮が癒着するのですが、それが
完全にふさがっていないのでしょう。調べてみると花弁は5枚ですので、雌しべを作る心皮も5枚あるので
しょう。そこで5枚の心皮が集まってきているため、星形に見えるようです。
ピラカンサ
ここでは点在してかたまって実が着いています。まるでナンテンの実のようにも見えます。緑の葉と赤い実
のコントラストが綺麗です。
ピラカンサ
ここにはやや多くの実が集まっている箇所です。本当にたくさんの実が着いているものです。
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