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2020年8月20日 (木)

・キンギョソウが咲き終わると実ができ、たくさんのタネが飛び出しやすいように穴が三つ開きドクロの形になります

 

先に草花の花が咲いた後には、タネがびっしり詰まった実がつくので、早めに除く方が良い事をジャーマン

アイリスとイチハツについ、またスイートピーについて、更にキンギョソウ、ナデシコやパンジーについ

て紹介しました。特にキンギョソウはなぜかできたタネが積極的に飛び出しやすいように、実が成熟すると

三つの穴が開きドクロのような形になることを紹介しています。

ドクロというと大徳寺にゆかりのある一休禅師が、正月に托鉢しながらドクロを着けた杖を突き托鉢をして

いた故事を思い出します。その際一休禅師は、「門松は 冥土の旅の一里塚 めでたくもあり めでたくもな

し」と、人生のはかないこと、それだけに一層毎日の生活が重要なことを警告しています。はかない人生と

いうと、絶世の美人でありまた三十六歌仙の一人の女流歌人を思い出します。小野小町その人はかなりの長

寿のようであったらしく、その晩年には落ちぶれて行き倒れになり、そのしゃれこうべ(ドクロ)をかって

の恋人の在原業平(ありわらのなりひら)がみたという説話も残っています。いずれも人生のはかなさを著わ

しています。一方、90歳近くまで生き、穏やかな晩年を描いた話も少なくないようです。

ここには先に見た、キンギョソウの咲き終わった後にできるドクロがまた見たくなり、栽培した結果を紹介

します。

 

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一休禅師と大徳寺納豆

一休さんは大徳寺で若い時に修業をし、その後その発展に貢献した一休禅師は、大徳寺納豆の普及をもして

います。これは大徳寺の塔頭・瑞峰院の和尚様から頂いた特製の大徳寺納豆です。

 

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小野小町

三十六歌仙の小野小町は、その後の生涯を暗示するような和歌を残しています。

「はなのいろは うつりにけりな いたづらに わがみよにふる ながめせしまに」

 

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キンギョソウ

キンギョソウの花と、その後の実がドクロになった様子です。

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キンギョソウの花

キンギョソウの艶やかな花の開花時の様子です。

 

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キンギョソウの花

1つの花が咲き終わると、続いてその周りの花が相次いで咲いてきます。

 

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キンギョソウの花

開花後にはめしべの基部にある子房が発達して実となり、雌しべの先端の柱頭とその下の花柱が長く伸びて

います。実になった後にも、この花柱が長く残っています。

 

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キンギョソウの実

上段が開花後に発達してきた時の実の様子で、下段にはその縦断面を示しています。赤く伸びた花柱の中

を、受粉した花粉が花粉管を伸ばして子房内に入り、受精して種子を作ります。

 

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キンギョソウのドクロ

開花後の実が乾燥してドクロ状になっています。ドクロの鼻の部分から、まだ雌しべの花柱が伸びていま

す。

 

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キンギョソウのドクロ

花が成熟して実になり、三つ空いた穴からタネが周りに飛散しています。

 

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キンギョソウのドクロ

1つのドクロをアップしています。なぜこんなに奇妙なドクロ状になるのか不思議です。

 

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キンギョソウのドクロ

ドクロの顔の部分も、リアルにひび状にすじが入っています。

 

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キンギョソウのドクロ

二つの穴は小さくて目のようで、残りの穴は大きくて本当に口のように見えます。

 

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キンギョソウのドクロ

このドクロは目の部分も口の部分も外に割れ目が広がり、何か怒っているように見えます。

 

 

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