・今年は暖かいためか白色の胡蝶蘭に続き、ピンク色の胡蝶蘭も花茎を長く伸びその先端のつぼみ迄開花しています
ラン類の多くは高価なため贈答品としてよく用いられていて、その代表は胡蝶蘭でしょうか。一方で贈答品
に用いられることの少なくなったランに、シンビディウムがあります。その違いは、シンビディウムがバイ
テク技術で増殖が容易になったのに対し、胡蝶蘭はまだその増殖が難しいため、繁殖割合が低いことが挙げ
られます。植物細胞は動物細胞と異なり、どの細胞からでも分化全能性といって新しく根や葉や芽を分化で
きます。草木などで葉挿しあるいは茎挿しなどで繁殖できるのは、そのためです。シンビディウムの組織を
栄養成分を含んだ試験管内に植えて育てると、発根すると共に新しく芽を作り出して、新しい苗が出来上が
ります。しかし、胡蝶蘭ではこの増殖効率が低くて苗生産が難しいため、どうしても良い形質の品種ほど高
価になります。
今年はこんな胡蝶蘭も我が家ではまず最初に赤色のミニ胡蝶蘭が咲き、次いで普通サイズの白色の胡蝶蘭が
咲き出してきました。現在は白の胡蝶蘭について、ピンクの胡蝶蘭がよく咲いてきて、今は満開状態になっています。
胡蝶蘭の開花
白色の胡蝶蘭に続いて、赤味の濃いピンクの胡蝶蘭がたくさん咲いてきました。
ピンク色の胡蝶蘭(4.23)
どの胡蝶蘭も、花径の先までびっしりと花を着けてきています。唇弁部分と、側花弁の中央は赤味が濃く
なっています。
胡蝶蘭(4.23)
先程の株とは別にピンクと白の胡蝶蘭も咲き、丁度オンシジウムも咲いてきました。オンシジウムの開花に
ついては先に紹介しています。
赤色のミニ胡蝶蘭(拡大)
胡蝶蘭の花弁とガク片の名前を紹介するために、以前の写真を使っています。後ろ側に3枚のガク片(背ガ
ク片と側ガク片)、その前に2枚の側花弁と複雑な形をした唇弁があります。
ピンク色の胡蝶蘭(4.23)
2枚の側花弁の色の変化も綺麗であり、またもう1枚の唇弁は複雑な構造に変化し、媒介昆虫を誘引しよう
としているようです。
白色の胡蝶蘭(4.23)
白色の花弁はとても清楚な感じで、整った美しさを感じます。唇弁の構造はやはり複雑ですが、色合いも控
えめのようです。
ピンク色と白色の胡蝶蘭(4.29)
左端の胡蝶蘭は10花(1花は裏側)をつけ、次の胡蝶蘭は7花とまだ蕾の花茎が2本あります。其の次の胡蝶
蘭は今は7花ですが先に蕾をつけ、白の胡蝶蘭は8花が咲いています。
胡蝶蘭(4.29)
ピンク色の胡蝶蘭の花のアップです。なかなか花の向きを一方に揃えるのは難しいようです。右の胡蝶蘭で
は花茎がねじれたためか、後ろ向いてしまって咲く花もあります。
ピンク色と白色の胡蝶蘭(4.29)
こちらでは、ほぼその花も同じ向きを向いてくれています。パーティ―会場などで綺麗に飾られた胡蝶蘭で
は、裏に透明のプラスシック板を当てて、花の向きを調節しているようです。
ピンク色の胡蝶蘭(4.29)
ピンクの胡蝶蘭だけを3株並べました。どの花も昨年とほぼ同じ大きさで、咲いてくれたようです。
胡蝶蘭(5.19)
ピンク色の胡蝶蘭の花の、一番多く咲いた状態です。どの花も精一杯大きく、また綺麗な色合いで長く咲い
てくれました。さあ、来年にも同じように咲かせられるよう頑張らなくては!
- 関連の記事が 園芸植物 にもありますので、ご覧ください。
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