« ・4月末の千本ゑんま堂で牡丹のような八重桜の花に交じり、フジが紫色の長い花穂を伸ばしていました | トップページ | ・今年は4月中頃からオンシジウムが咲き出して、例年になくたくさんの花を5月初め頃まで咲き続けています »

2020年5月25日 (月)

・新芽の伸びだす4月下旬ころには、サングラスをかける代わりに赤い新芽が萌芽してきます

 

4月下旬から5月になって、木々の新芽が伸びだしてきます。以前にも生垣に植えられていたカナメモチの新

芽が、一斉に赤い新芽を伸ばし始めることを紹介しました。この時期にはカナメモチに限らず、多くの木々

の新芽が赤い色に変化し、それが忘れたころには緑色の葉に戻っています。成熟した葉は一般に緑色をして

いて、光合成に必要な青色と赤色を吸収しています。新芽の表皮組織は柔らかく、強い光、特に紫外線が当

たると、活性酸素による害作用を受けてやけどをして傷んでしまいます。そこで新芽がよく発育するまで、

赤い色素のアントシアニンを作り、強い光に含まれる紫外線を遮っています。この間に細胞に含まれた葉緑

素の中で、クロロフィルが発達しています。私達が海水浴に行くときにはサングラスをかけたり、日焼け止

めクリームを塗るようなものでしょうか。新芽も良く生長してくると、葉緑体にふくまれるクロロフィルは

強い光にも抵抗力を持つようになり、光合成で生長に必要な養分を自分で作り出すようになります。  

カナメモチはバラ科カナメモチ属の常緑の小高木です。本州中部以南の暖地によく生えています。樹高は3

~5m、葉は互生しています。若葉は紅色を帯びて美しく、花は5月ごろに開花してきます。庭木、特に生垣

によく用いられます。

Dscn9896a

カナメモチ

下段には、赤い新芽にサングラスをかけてみました。サングラスがあれば、赤く色が変わらなくても良かったことでしょう。

  • Dscn9897

カナメモチの生垣

散歩の折に見かけた生垣ですが日当たりの良い場所で、新芽の多い上の方が真っ赤に染まっているように見

えます。

 

  • Dscn9898

カナメモチの生垣(下側)

下の方を見ると、新芽はやはり赤い色をしていました。

Dscn9899

植物細胞

細胞の模式図を書いてみました。葉緑体の中では、光合成をするクロロフィルが発達してきています。クロ

ロフィルが十分に発達するまで、たくさんある液胞の中で、赤いアントシアニン色素が形成されて、紫外線

をブロックしています。

 

  • Dscn9900

カナメモチの赤い新芽

先程のカナメモチは南向きで、日当たりの良い場所のものでした。この写真は道を挟んだ反対側で、北向き

に植えられていました。北向きで光が弱いためか、新芽の箇所だけが赤くなっていることがよく分かりま

す。

 

  • Dscn9901a

カナメモチの赤い新芽

新芽の部分です。新芽の部分では、枝もそこに着く葉も、赤く変化しているのがよく分かります。

 

  • Dscn9902

カナメモチの赤い新芽

やや下の部分では更に光が弱いためか、新芽も若い部分だけが赤く変化しています。

 

  • Dscn9903

赤い新芽

新芽だけの部分が、赤く成った個所です。枝も先の方だけが赤いようです。

 

  • Dscn9903a

サングラスをかけた赤い新芽

これらの葉も、サングラスをかければ赤くならなくても良かっただろうと、サングラスをかけてみました。

 

  • Dscn9905

赤い新芽

ここも新芽だけが赤い部分です。

 

  • Dscn9905a

サングラスをかけた赤い新芽

ここにも余分でしょうが、サングラスをかけてみました。

 

  • 関連の記事が 園芸植物 にもありますので、ご覧ください。

 

|

« ・4月末の千本ゑんま堂で牡丹のような八重桜の花に交じり、フジが紫色の長い花穂を伸ばしていました | トップページ | ・今年は4月中頃からオンシジウムが咲き出して、例年になくたくさんの花を5月初め頃まで咲き続けています »

・園芸植物・園芸情報 Hort. Plants & Information」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« ・4月末の千本ゑんま堂で牡丹のような八重桜の花に交じり、フジが紫色の長い花穂を伸ばしていました | トップページ | ・今年は4月中頃からオンシジウムが咲き出して、例年になくたくさんの花を5月初め頃まで咲き続けています »