・毎年3月には植物園でのつばき展の花寄せのため、法然院の三銘椿を頂きに行きます
毎年3月には京都府立植物園で、京都園芸倶楽部は植物園と共催でつばき展を開催するため、京都市内の神
社仏閣にツバキの花を出品して頂くため、その花寄せに参ります。一昨年のつばき展ではその様子を第1と
第2に分けて紹介しています。また第3として5色八重散椿の花寄せの様子も紹介しています。
今年は第60回になる予定でしたが、新型コロナウイルス感染防止のため中止になりました。毎年3日間で延
べ3000人ぐらいの方が見に来られるため、3密を避けるために止む無く中止としました。そこで、ここには
昨年紹介していなかった法然院に花寄せに行った際の、落下した椿の花が綺麗でしたので、出品して頂いた
3銘椿の花と共に紹介します。
鎌倉時代の初め、法然上人は、鹿ヶ谷の草庵で弟子の安楽・住蓮とともに、念佛三昧の別行を修し、六時礼
讃を唱えられました。1206年(建永元)12月、後鳥羽上皇の熊野臨幸の留守中に、院の女房松虫・鈴虫が
安楽・住蓮を慕って出家し上皇の逆鱗に触れるという事件が生じ、法然上人は讃岐国へ流罪、安楽・住蓮は
死罪となり、その後草庵は久しく荒廃しました。江戸時代初期の1680年(延宝8)、知恩院萬無和尚は、元
祖法然上人ゆかりの地に念佛道場を建立することを発願し、弟子の忍澂和尚によって、現在の伽藍の基礎が
築かれました。通常伽藍内は非公開ですが、毎年、4月1日から7日までと11月1日から7日までの年2
回、伽藍内部が一般公開されています。
法然院・早咲藪椿
花寄せに法然院に行った際、通用門あたりに落花していた椿の花が綺麗でした。品種は早崎藪椿です。
法然院マップ
哲学の道から東に入った所に、法然院があります。すぐ南にもツバキで有名な、霊鑑寺があります。法然院
は普段は無料で、誰でも自由に境内を散策できます。ただし、散策できる境内には、椿はちょっとしかあり
ません。椿の見頃は、3月下旬~4月中旬で、春の伽藍内特別拝観の時期のみ庭園内の椿をみることができま
す。本堂北側の中には、三銘椿の庭と言われ、三銘椿の五色散椿、貴椿、花笠椿があります。
法然院・早咲藪椿
入り口の階段わきに、早咲藪椿の木があり、たくさんの花が落下していました。通るのが気になるくらい、
見事な赤い花弁の色が見事に残っていました。
法然院・早咲藪椿
別の角度から見た、階段の落花した椿の花と、藪椿の木です。これほどびっしり落花していると、とても歩
くわけにはいかなくなります。
法然院・早咲藪椿
ツバキの品種は何だろうと思っていると、株元に品種名を書いた札がありました。
法然院・早咲藪椿
これはまだ木で咲いていた、早咲藪椿の花です。
法然院・早咲藪椿
つばき展のチラシに使おうと思って、落ちたツバキの花を楕円型に切り抜いてみました。まだまだどの花も
しっかりと咲いています。
法然院・椿
法然院では多くのツバキの花が咲いており、落ちた花を水盤に入れて飾られています。またお庭に散らした
り、このように竹筒に穴を開けて挿して飾ったりして、工夫して展示されていました。
法然院・五色散椿
つばき展で紹介していた五色散椿です。五色散椿は白地に紅縦絞りが基本色ですが、1本の枝にこのように
白、紅、桃色、白覆輪などに咲き分けています。抱え性の八重咲きで、散性があり筒~割りしべの中~大輪
の花です。
法然院・貴椿
貴椿(あてツバキ)は白色地に僅かに紅色縦絞りが入ります。法然院の固有種で、八重咲きの中輪の花で
す。
法然院・花笠
花笠は紅色で白斑が入る綺麗な花で、八重で中輪の花です。
- 関連の記事が 園芸植物・園芸情報 にもありますので、ご覧ください。
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