・多数のツバキの品種が見られる城南宮では、毎年3月には落花した椿の絨毯が見られます
先には京都府立植物園で見たサザンカの花と、その下にできた真っ赤な絨毯を紹介しました。また法然院で
花寄せに行った際に見かけた、落花した藪椿で埋まった階段を紹介しました。ツバキといえば城南宮にもツ
バキの見事なコレクションがあり先に紹介しましたが、その折には紹介できなかった写真を加えて、見事な
落花の風情を紹介します。
城南宮は平安遷都当時の御所の南に位置し、京の守護を祈願したお宮として造営され、城南宮と呼ばれてい
ます。名神高速の、南インターのすぐ南にあります。城南宮のある鳥羽は平安京の表玄関に当たる交通の要
衝でもあり、また鴨川と桂川に臨む景勝地でもありました。そこで、平安末期には貴族の別荘が立ち並び、
白河上皇が壮大な離宮(城南離宮、鳥羽離宮)を造営して院政を開始されました。この地では白河上皇より
4代150年にわたり、政治文化の中心地として副都心の機能を果たしていました。
応仁の乱などの戦乱で荒廃しましたが、江戸時代になって復興された。幕末の文久3年(1863年)には、孝
明天皇の攘夷祈願の行幸がありました。また、新政府軍の掲げる錦の御旗の前に旧幕府軍が総崩れとなった
慶応4年(1868年)の鳥羽・伏見の戦いの主戦場となったものこの地です。
城南宮のツバキ
城南宮にはつばきや梅、桜の花が集められており、平安貴族の宴が催されたであろう庭が再現されていま
す。
落花した椿の花
ツバキの集められたお庭に行くと、落花したこのような光景がよく見られます。
清流のツバキ
中にはこのように清流に流されてきたツバキの花もありました。
城南椿
城南宮では特に藪椿のコレクションが有名で、城南椿と呼ばれています。
城南椿の花
花色は紅色の一重の中輪で、開花期は2~4月です。
折敷くつばき
木々の根が地表面に出て、その間に張ったコケの上などに落花したツバキの花があちこちに散らばってい
て、まるで一幅の絵のように見えます。
藪椿
これも藪椿のようで、たくさんの花が咲いています。
藪椿
この藪椿の花は、紅色一重の中輪で、開花期は2~4月とありました。
折敷くつばき
の花2
こちらは少し日陰の場所で、コケの緑が一層濃く見えます。ここにもかなりのツバキの花がそこかしこに落
下していて、いつまでも眺めていたい気分でした。
折敷くつばきの花3
少しツバキの花に近づいてみました。どれもまだ落花したばかりのように、花弁もしっかりとしていまし
た、
折敷くつばきの花4
更に近づいてみました。一重で5枚の花弁も日陰であるためかみずみずしく、雄しべも鮮やかでした。
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