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2020年1月21日 (火)

・年末に卒業生から頂いたシンビジウムの2本の花茎からたくさんの花がまだ咲き続けています 

 

卒業生といっても若い頃の専攻生とは歳の差はそれほどなく、兄貴気分で接していました。数年前からそん

な専攻生の退職挨拶状を頂くようになり、もう皆もそんな歳になったのかと驚いています。先日そんな専攻

生の一人から電話があり、お花を贈らせてもらうとの有難い知らせでした。彼女は同じ専攻生同士で結婚

し、ラン栽培家になっていました。数日して立派なシンビジウムが届きました。我が家でもシンビジウムの

古い株はありましたが、ベランダに置きっぱなしでほとんど世話をしていなくて、花も数年咲いていません

でした。頂いたシンビはその店のオリジナル品種で、森の精‘しゅしゅ’という可愛い名前に合った淡いピンク

の、たくさんの花がついていました。今迄我が家のランとして、胡蝶蘭ミニ胡蝶蘭デンドロビウム

ンシジュウムと植物園のカトレアについて紹介してきました。シンビジュムはラン科シュンラン属のラン類

で学名はCymbidium sp.です。原産地は東南アジアで、高さ60cm~1mあり、主な開花期12月~3月で

す。東南アジア、ヒマラヤに分布する花が大きくて美しい種類と、それらを中心に交配して育成された交配

種を、園芸では一般的に「シンビジウム」と呼び、洋ランのひとつに含めています。日本や中国など東アジ

アに分布する一部の仲間は東洋ランとして親しまれています。これらは分類上はシンビジウムなのですが、

種ごとにシュンラン(春蘭)、カンラン(寒蘭)などの和名で普通には呼ばれています。

 

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シンビジウム

シンビジムの株とその花の形態を拡大しています。

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シンビジウム

ラン系のバルブを持ち、そこから根出状に細長い葉を伸ばします。花はバルブの基部から出る茎について、

総状に多数の花をつけます。以前は贈答用によく使われるくらい高価でしたが、組織培養で簡単に増やせる

ようになり、買いやすくなりました。育てやすいランで耐寒性もありますが、咲かせるにはしっかり肥料を

効かせます。ほとんど空気中に出る気根はなく、水はけの良い鉢土の中に根をよく張らせます。そのため

2,3年ごとに移植をし、大株になれば株分けをします。太ったバルブの横に何本かの芽が着きますが、生育

の良い1本の芽だけを残すようにします。

 

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シンビジウム

1本の花茎にはこのように21個の花が着き、もう一方には27個の花が着き、どの花も1月以上咲き続けてい

ます。あまり長く咲かせると株が弱るので、1か月くらいで花茎を切り取り後は花瓶に入れて楽しみます。

 

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シンビジウム

1つの花につき、3枚のガク片(背ガク片、2枚の側ガク片)と同じ色の3枚の花弁があります。上方に2枚の

側花弁があり、下にラン科特有の唇弁があります。雄しべと雌しべはともに1本のずい柱になり、その先端

の柱頭を葯帽が包んでいます。葯帽を取るとその下に雄しべの葯と柱頭が現れます。唇弁の基部には2本の

黄色いひだがあり、更に品種ごとに異なる赤紫色の斑点模様が見られます。

 

  • Dsc_0005a

シンビジウム

花はどれもうつむき加減に咲きますので、ちょっと下のアングルからのぞいてみました。

ずい柱の下面にも赤紫色の斑点が見られます。

 

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シンビジウム

正面から唇弁とその奥を覗いてみました。葯帽の下から、柱頭がしっかり突き出ています。

 

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シンビジウム

唇弁の中を覗いてみようと、拡大しました。基部にある2本の黄色いひだが上に突き出ているのがよく分か

ります。 

 

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シンビジウム

この2本の黄色いひだの役割はよくわかりませんが、受粉に来る昆虫の誘因に関係しているのでしょうか?

 

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シンビジウム

更に拡大してみました。この2本の黄色いひだと、唇弁の縁に広がる赤紫色の斑点がとても鮮やかです。こ

の模様が品種ごとに異なるようです。

 

  • 少し大きな写真と特性などは、右サイドの 観賞植物の紹介 に載せますのでそちらもご覧下さい。
  •  
  • 関連の記事が 園芸植物・園芸情報 にもありますので、ご覧ください。

 

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コメント

プロフユキさん こんばんは。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
ご挨拶が遅くなって申し訳ありません。
森の精‘しゅしゅ’、お花の形や色にピッタリの素敵なネーミングですね。
わが家にも2、3種類シンビジウムがあるのですが、ほったらかしで
何年も葉っぱだけの状態です^^;
そう言えばほとんど肥料をあげていませんでした。
今年はちゃんとあげようと思います。

投稿: 亜麻 | 2020年1月28日 (火) 22時35分

こんにちは 亜麻さん !

こちらこそ本年もよろしくお願いします。古いブロ友さんがだんだんと少なく
なり寂しいですね。亜麻さんはまだお若いですが、私は後期高齢者になり
運転免許証の更新も面倒になりました。?

ついつい頼まれた仕事も最近はなかなか厄介なことが多く、私もブログ更新が
ままならずで、かなり遅れています。(*^-^)
正直にできないものはできないと開き直って、自分の好きなことだけをしようと
考えています。(⌒-⌒)

シンビは丈夫だからと洋ランほどには、手をかけていませんね。我が家のも
株分けが遅れた上に肥料も遅れています。

投稿: プロフユキ | 2020年1月29日 (水) 22時58分

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