・京都府立植物園入り口のケヤキ並木も色づき始め、秋の訪れを感じさせてくれました

秋が近づく頃になると何かとすることが多くて気ぜわしくなり、一方で季節と時間が早く過ぎていくような

気がします。良い気候になりあれもこれもしたいことがいっぱいあるのに、なかなかそれが進められないた

めでしょうか。あとひと月もすれば、今年も終わるのだなあと、感慨深くなります。齢を重ねるごとに決断

力が鈍ってきて、あるいは色々過去の出来事が頭をよぎって、一瞬実行をためらうためでしょうか。何はと

もあれそんな折に、木々の紅葉を見ることは雄大な気持ちになり、心が穏やかになります。

　木々の紅葉について昨年は北野天満宮の紅葉と、府立植物園のエントランスのケヤキの紅葉を紹介しまし

た。一昨年は府立植物園の半木の森と、エントランスにあるケヤキの紅葉の紹介をしました。更に東山黒谷

の金戒光明寺の見事な紅葉を紹介もできました。今年は何かと仕事の量が増え、じっくりと紅葉を見に行く

ことができませんでした。しかしそんな毎日でも京都の紅葉は静かに進んでいて、11月初めに用事で訪れた

府立植物園のエントランスにあるケヤキの紅葉に見とれました。

ケヤキの紅葉

　府立植物園エントランスのケヤキ並木を、入り口側から南を見ています。まだ紅葉初めで、緑色の葉の木もあるようです。

• 

ケヤキの紅葉

　緑色の葉の多い場所を撮りました。ケヤキはニレ科ケヤキ属の落葉高木です。学名はZelkova serrata で

す。東アジアの一部と日本に分布し、日本では本州以南に広がっています。ケヤキは樹形が美しく、街路樹

や庭木に良く植えられています。秋の紅葉が美しいためよく植えられています。個体によって紅葉の色は異

なり、赤や黄色に紅葉・黄葉します。

• 

ケヤキの紅葉

　これは先程の写真とは逆に、エンントランスの南側から植物園入口を見ています。

• 

ケヤキの紅葉

　紅葉の多い部分を、緑葉を背景に撮っています。

なぜ、木々は紅葉をするのでしょうか？落葉広葉樹の葉は常緑樹の葉とは異なり、一般に葉は薄くて冬の寒

さに対する抵抗性はないので、落葉することで樹を守っています。そのため、先ず光合成をしていたクロロ

フィルが分解されます。その過程で種類によってクロロフィルが分解してカロチノイドやアントシアニンな

どの色素ができて、紫外線などから葉を守っているのです。

• 

ケヤキの紅葉

　この写真でも、木々の基部側ではまだ緑葉が多く、先端へ行くほど紅葉になっているようです。

先程の説明の続きです。クロロフィルが分解する過程で、その間に葉の貯蔵養分を、茎や根に回収します。

元からカロチノイドを持つ葉は黄葉し、アントシアニンができた葉は紅葉します。養分の回収が終わるとエ

チレンなどの老化ホルモンが作られて葉の基部に離層ができ、枝から葉は離れ落ちるようになります。回収

された養分は、春になって新しい葉ができるのに使われます。

• 

ケヤキの紅葉

　ケヤキの紅葉と緑葉の交差するあたりを、やや拡大しています。

• 

ケヤキの紅葉

　これも先程の写真とほぼ同じですが、まだまだ紅葉の兆しも見せていない緑葉の部分もあるようです。

• 

ケヤキの紅葉（2018）

　先程の今年の紅葉と、昨年の紅葉を比較しました。時期はほとんど同じですが、今年の写真は紅葉初めで

したので、まだみずみずしい感じの紅葉でした。しかし比べてみると、昨年の紅葉はほぼ終わりの時期の葉

で、やや乾燥した感じでした。

ケヤキの紅葉（2018）

　紅葉と黄葉の混じった部分を、やや近寄って撮っています。

• 

ケヤキの紅葉（2018）

　さらに近寄って接写しています。今年の葉に比べ、より乾燥した葉の様子がよくわかります。

• 少し大きな写真と特性などは、右サイドの　観賞植物の紹介　に載せますのでそちらもご覧下さい。

• 関連の記事が　園芸植物・園芸情報　にもありますので、ご覧ください。