・あなたはジャムつくりなどに葉柄を使う、ルバーブの花を見たことがありますか
ルバーブの苗を育てて3年目になります。イギリスのイングランドで住んでいた頃、裏庭に植わっていたこ
とを思い出し懐かしくなり、鉢植えで育てていました。最近はお菓子つくりに使うためか、若い女性にもル
バーブは比較的知られてきたようです。フキに似た草姿で、場所もそれほど取らないで簡単に管理できるの
で、栽培は楽でした。今年の4月中頃、株元に丸い黄緑色の葉に包まれたものが、だんだんと大きくなって
きました。5月に入ると、茎が伸びだしぐんぐん伸びてきました。そのうちに薄い緑色の葉で包まれていた
ものから、たくさんの粒粒の蕾が見えてきて、トウが伸びてきたのだと分かりました。5月中頃には花序の
形がはっきりして、そのうちに何回か分枝して、そこにスイバによく似たたくさんの花が付いてきました。
ウイキペディアによるとルバーブは、タデ科ダイオウ属の中の食用とされている栽培品種です。学名は統
一されていなくてRheum Lなどが用いられるようです。原産地はシベリア、モンゴルと考えられ、その後
ヨーロッパ、中国に広がったようです。和名はショクヨウダイオウ(食用大黄)で、英名はrhubarb,
garden rhubarb, pie plantなどがあります。多年草で太くて短い地下茎があり、地際からたくさん出る
葉の葉柄は赤く色づいてきます。比較的寒さには強いが高温には弱く、また寒害を受けると有毒成分のシュ
ウ酸が葉から可食部に移行して高濃度となるので注意します。英国人は好んで栽培し、ジャムの材料に使っ
たり、甘味をつけてパイやクランブルなどのデザートに用いることが多いようです。中国人は近縁種(大
黄)の根を、数千年にわたって薬用としてきています。日本へは明治初期に伝えられましたが、生食におけ
る独特の風味が好まれず定着しませんでした。しかし、最近になって健康・自然食ブームに後押しされて、
神奈川、北海道や長野などで栽培が広がってきているようです。
ルバーブ
ルバーブの生育中の様子と、赤く色づいた葉柄、抽苔しかけた蕾、抽苔した花序とその花を示しました。
収穫期のルバーブ
植えて2,3年目まではこのように、フキに似た草姿で、毎年赤く色づいた葉柄が収穫できます。
収穫されたルバーブの葉柄
赤く色づいた葉柄は、このようにきれいな赤い色をしています。
抽台(トウ立ち)してきたルバーブ
抽苔しかけたルバーブです。タネを取って増やすこともできますが、一般にはトウ立ちしてきた株では写
真で見られるように1ないし数本のわき芽が動き出しますので、株分けで増やすのが一般的です。
たくさんの蕾の詰まった花序が、最初はこのように苞葉に包まれて保護されています。
よく抽台(トウ立ち)してきたルバーブ
1.5mくらい伸長してきたルバーブの花茎です。先端の花序は何回か分枝をして、それぞれにたくさんの
蕾を着けるようになります。
ルバーブの花序の先端部
花序の先端部を拡大しました。野原でよく見かけるスイバの花序とまったく同じ形状です。
ルバーブの花序
いつまでも花茎をつけておくと株の養分が種子の成熟に使われるため、普通の栽培では花序(トウ)が見
え次第、取り除かれます。今回は花芽を見るため残していましたが、花芽も成熟してきましたので、花序を
取り除きました。
ルバーブの花
初めにできた花は良く発達し、奥の花では中にタネができかけているようです。手前にある若い花はまだ
発達していません。花は両性花で、花被片は6枚、雄ずいは9本で、花柱は3本に分かれるようです。
ルバーブの花
右側の3つの花はよく発達していますが、左にあり後に分化した花はまだ開花後間もないようです。
- 少し大きな写真と特性などは、右サイドの 観賞植物の紹介 に載せますのでそちらもご覧下さい。
- 関連の記事が 園芸植物・園芸事情 にもありますので、ご覧ください。
| 固定リンク
「・園芸植物・園芸情報 Hort. Plants & Information」カテゴリの記事
- ・「いずれ菖蒲(アヤメ)か杜若(カキツバタ)」の杜若を、上賀茂の大田神社の池で見てきました(2024.06.04)
- ・つれづれに家人アンナがベランダで咲いている花を使って、先日作ったフラワーアレンジ10種を紹介します(2024.05.24)
- ・あなたは何故あの可愛いいキンギョソウが「噛みつきドラゴン」と呼ばれるのか分かりますか?(2024.05.08)
- ・今年も3月になると赤色・白色の胡蝶蘭が咲き出してきて、4月には満開になりました(後編)(2024.04.09)
- ・今年も3月になると赤色・白色の胡蝶蘭が咲き出してきて、4月には満開になりました(前編)(2024.04.07)
コメント
こんばんは~
私は関西に住んでいるため
ルバーブの存在を知りませんでしたが
2年前に~長野の友人のから 生ルバーブをいただきました。
ジャムにしていただきましたが
おいしかったです。
生の商品は見たことがありませんでした。
ジャム製品はカルディなどで売られていますが
あまり 流通してないですね。
青より 赤いルバーブジャムのほうが好きです。
なんか ポリフェノール~って感じしませんか?
投稿: おひるねおかん | 2019年5月21日 (火) 23時15分
こんにちは ひるねのおかんさん!
大阪の人らしいお名前ですね! 私も大阪人ですから、その雰囲気はわかります。(*^o^)
大幅の模様替えの影響で、コメントに気が付くのが遅くて申し訳ありません。(ノ_-。)
確かにルバーブはまだまだ関西でもそれほど一般的ではなく、
お菓子作りの好きな人などが知っているくらいでしょうか。
赤みのつく品種の葉柄はとてもきれいで、砂味にしても映えると思います。
確かにまだマリ改良されていない種類で、機能性成分は多いかもしれまあせんね。(o^-^o)
投稿: プロフユキ | 2019年5月24日 (金) 22時36分