・石川県・八幡神社には天然記念物で樹齢2300余年の三又(みつまた)大杉があり、2代目の杉も育っていました
山中温泉に着いた日、夕飯までに時間がありましたので旅館前の道を南西に取り、三又になった天然記念物の大杉がある八幡神社へ行くことにしました。この旅館前の道は永平寺につながる昔からの街道のようでした。八幡神社の横を流れる大聖寺川の対岸にはやはり天然記念物の栢野大杉があるようで、いずれも樹齢2300年以上あるとのことでした。八幡神社について書かれている、「神社と古事記」のホームページによるとこの辺りの菅谷村の起源は、縄文時代の遺跡が発見されていることから5000年以上もさかのぼるとされています。
八幡神社の三又大杉
1本に伸びるはずの幹がどうしたことか、途中から三又になりそのまま三本の幹が長く伸びています。
八幡神社
この三又の大杉がある八幡神社は、村の鎮守として崇敬されているようです。創建年代は不詳ですが、御祭神は応神天皇とあります。江戸時代後期の天保15年(1845年)8月に、拝殿が建立されています。
八幡神社
昭和51年(1976年)9月に新築された社殿は、中々綺麗で外側はガラス張りで作られていました。
八幡神社の銀杏
神社の境内によくあるイチョウが、ここにもありました。
イチョウの黄葉と銀杏
イチョウの木の下には、びっしりとイチョウの黄葉が敷き詰められており、その合間合間には銀案の実が零れ落ちていました。
八幡神社の三又大杉
境内には国の天然記念物である、三又の大杉がすくっと立っていました。樹齢およそ2300年以上で、樹高54メートル、幹周囲8メートルあり、「八幡神社の大スギ」と名付けられています。人間の寿命とは比べ物にならない、大杉の寿命にはただただ驚くばかりです。
三又大杉
周囲8メートルある幹には、注連縄が張られています。地上からおよそ3メートルに付近で三又に分かれています。
三又大杉
三又に分かれた部分から先を示しています。3本に分かれた幹の寄り添いと広がり具合が優しくて、女性的に感じられます。3本の幹とも、幹囲3.5メートルあるようです。もともと真っ直ぐな一本の幹だった大スギを伐採して、帆柱用に高額で売ろうと村人が算段していたところ、その翌朝に幹が三つに分かれ、売り物にならなくなったという伝承が残っています。全国各地に点在する伝承で、神聖な地の象徴的な事物は大切にすべきで、粗末にしてはならないという教訓なのでしょう。
三又大杉の説明
横にあった三又大杉の説明版です。来歴・伝承と、三又に分かれた各幹のサイズなどが示されています。
力比べの大石
大杉近くには力比べの大石が並べてありました。かって多くの若者が村に住んでいた頃には、若者がこれらの大石を持ち上げ、力自慢を競い合ったことでしょう。
2代目三又大杉
面白いことに、境内の一部には2代目の三又杉が育成されていました。その横には千年を継ぐ「2代三又彬」と書かれており、育成者の千年以上に長く生き続けて欲しいとの願望が込められています。
2代目三又大杉
この木も、地上から3メートルあたりで3本に分かれ、それぞれの幹も良く伸びています。
●少し大きな写真と特性などは、右サイドの 日本の街角 に載せますの
でそちらもご覧下さい。
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コメント
プロフユキ先生
こんにちは。
今年もいよいよ残り少なくなりましたね。
「三又大杉」には驚きですね。
樹齢も凄いですね。
珍しい貴重はお写真をありがとうございます。
投稿: マコママ | 2018年12月22日 (土) 11時35分
こんにちは マコママさん!
変わった大杉でしょう、樹齢も2300年以上と、人間のそれを
はるかに超えています。(*^o^)
それに三つ又に分かれるなんて、それもその後それぞれがまっすぐ
伸びていますから驚きです。(*^-^)
またその2代目が育っているなんて、なんとも不思議な大杉でした。!!
投稿: プロフユキ | 2018年12月22日 (土) 22時40分