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2018年8月 6日 (月)

・暑い夏にはアジアンタムの緑葉とゼンマイ状の可愛い新芽に癒されます

シダ類は熱帯から亜熱帯におよそ200種が分布し、日本には約8種が自生しています。 アジアンタムはワラビ(イノモトソウ)ホウライシダ(アジアンタム)属に属するシダ類です。 英名はmaidenhair fern で、学名はAdiantum spp.です。原産地は世界の熱帯・亜熱帯・温帯で、草丈は15cm1mになります。熱帯アメリカ原産のアジアンタム・ラディアヌム〔A. raddianum〕とその園芸品種が観葉植物として広く普及しており、単に「アジアンタム」と言うと本種を指します。シダ類は系統学的に、コケ類と種子植物との中間に位置する植物群であり、きわめて古い植物群です。葉の裏に着く胞子嚢(ほうしのう)に蓄えられた胞子で増えます。

ラディアヌムの葉(小羽片)はイチョウのような形をして、レース細工のように細かく切れ込み、やわらかで涼しげな雰囲気を持ち、とくに夏の暑さに涼しさを演出します。小羽片の葉脈は、一部で枝分かれを繰り返しています。葉の軸(葉柄)はワイヤーのように細くて固く、黒褐色で細かく枝分かれして緑色の葉との彩の違いが際立っています。葉裏のフチには胞子嚢(ほうしのう)の小班が並んでいます。鉢植えや吊り鉢にも仕立てられます。カラクサホウライシダ(唐草蓬莱羊歯)、コバホウライシダ(小葉蓬莱羊歯) などの和名があります。

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アジアンタムの小羽片、新芽と胞子嚢

今現在3鉢のアジアンタムがあり、何とか葉は枯れこむことなく順調に育っています。

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アジアンタム

 一番大きい鉢のアジアンタムで、もう10年くらいになります。

一年を通して直射日光には当てないようにして栽培します。乾燥に弱いため水やりが遅れると、葉がすぐ枯れこんでしまいます。土の表面が乾かさないように毎日水やりをして、特に夏場にはたっぷりと水を与えます。

 

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アジアンタム

 残りの二鉢です。最も大きい鉢から株分けしました。

室内に置いた場合には乾燥しやすいので、霧吹きで葉にスプレ―して湿気を保ちます。水やりが遅れてしまうと、回復は難しくなります。何度か水が切れて枯れたかと心配しましたが、地下部が生きていれば根元から切り取ってやればまた葉が出てきます。

 

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アジアンタムのワラビ状の新芽

 新芽の様子を見ているとやはりシダ類で、ゼンマイのように先端の芽は渦巻き状になって保護されています。

 多くの葉が枯れこんだりして全体のバランスが悪くなれば、春に株元でばっさりと切り戻して仕立て直します。寒さにも弱いので、冬には室内で栽培する方が無難です。

 

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アジアンタムのワラビ状の新芽

 少し拡大しました。先端が渦巻き状になっていて、右のようにその渦が開きかけたのもありました。

 

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アジアンタムのワラビ状の新芽

 大きい鉢では株元が観察しにくかったのですが、やはり渦巻き状の新芽がいくつか見られました。

大株になれば春か秋に、植え替えるか株分けします。日光不足や肥料が不足すると、葉の色が薄くなります。この鉢の葉の色も薄くなりかけたので、薄い液肥を少し追肥してやれば、このように回復して緑色が濃くなってきました。

 

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アジアンタムの胞子嚢

 葉を見ていると個々の小羽片の先端の裏側に、黒褐色の胞子嚢が5~7個くらいついていました。シダ類では、この胞子嚢にある胞子で増殖します。しかしそれにはかなり期間が必要で、普通には株分けで増やします。

 

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アジアンタムの胞子嚢

 葉を拡大して見ました。葉の軸(葉柄)に小羽片が互い違いについています。その小羽片に葉脈が走り、その幾いつかは分岐を繰り返しています。葉の尖端に切れ込みがあり、それぞれに胞子嚢が付いており、中心は切れ込んでいました。

 

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アジアンタムの胞子嚢

 この葉も同様で、小羽片に葉脈が走り、その先端の切れ込みごとに胞子嚢が着いていました。

 

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アジアンタムの胞子嚢

 シダ類はコケ類と種子植物との中間に位置する植物群で、このように葉脈などは種子植物のそれによく似ています。シダ類やイチョウの葉脈は叉状脈(さじょうみゃく)と呼ばれます。

 

少し大きな写真と特性などは、右サイドの 観賞植物の紹介 に載せますの

でそちらもご覧下さい。

関連の記事が 園芸植物・園芸事情  にもありますので、ご覧ください。

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コメント

プロフユキ先生
 こんばんは。
お孫ちゃんたちとの映画鑑賞、楽しかった事でしょう。

 アジアンタムは私も好きでもう何年前になりますか?
鉢を求めてリビングにおいて置きましたが、
手入れが悪く、枯らしてしまいましたよ。
お教え頂いたようにすれば良かったのですね?
でも、もう増やさない事にしております・・・。

投稿: マコママ | 2018年8月 6日 (月) 17時52分

こんにちは マコママさん!

今度来た孫は双子で、今だに見分けがつかなくて失敗ばかりです。年と共に大きくなって、
特徴も変わってくるのですね。(ノ_・。)

アジャンタムはうっかりすると枯れやすく、乾きすぎるともうダメなんですね。
肥料のやりすぎでも、直射日光に当ててもだめで、結構デリケートな植物です。(*^o^)

代わりと言えば、観賞用のアスパラガスは強いですね。これも何年も前からありますが、
今年はチョット手を入れてやれば花も咲きました。(*^-゚)、

投稿: プロフユキ | 2018年8月 6日 (月) 21時51分

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