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2018年8月27日 (月)

・6月下旬になると京都の街路樹にはクチナシの白い花が涼し気に咲いています

今年の夏は格別に暑く、40℃を超える日もたびたびありました。そんな日には街路樹の白いクチナシの花が咲くと、ホッと一息付けます。

クチナシ(梔子、巵子、支子)の学名Gardenia jasminoidesアカネ科クチナシ属常緑低木です。英名はcommon gardenia根本近くで枝分かれし樹高0.52mくらいになります。野生では森林の低木として自生していますが、園芸用として栽培されることが多いようです。西日本などの暖地では庭木、公園樹、生垣にされ、6-7月に真っ白で芳香ある花を咲かせます。非常に良い香りがして愛好され、種名のjasminoides はジャスミンのようなという意味です。

京都ではよくあちこちに、例えば北山通とか西大路通にはクチナシの花が咲き、街路樹として植えられていることを先に紹介 しています。乾燥果実は、生薬漢方薬の原料(山梔子・梔子)となることをはじめ、様々な利用があります。

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クチナシの花

上段は一重のクチナシ、下段は八重のクチナシです。

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一重クチナシ

西大路通の四条近くで見かけた一重のクチナシです。

 

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一重クチナシ

 67月になると葉腋から短い柄を出し、一個ずつを咲かせます。花弁は基部が筒状で、先は大きく6弁に分かれます。開花当初は白色ですが、徐々に黄色に変わっていきます。

 

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一重クチナシの花

花を拡大してみました。花弁は657)枚、雌しべの先は2裂し、雄しべは6本あります。

 

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八重クチナシ

 西大路通の金閣寺近くで見かけた八重のクチナシです。前の花は一重でしたが、この辺りには八重のクチナシが多いようです。

花には一重と八重のクチナシがあることを先に紹介 しています。八重咲の園芸種はガーデニアと呼ばれる事が多いようです。

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八重クチナシ

 今満開に咲いていて、初めは純白ですが、間もなくやや黄色味を帯びてきます。

 

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八重クチナシ

比較的若いまだ純白の花の当たりを撮ってみました。

秋に熟す果実は黄色の着色料として無毒なため、タクアン漬けなどに用いられます。実が熟しても裂けないことから、クチナシの名前で呼ばれます。

 

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八重クチナシ

花弁数がかなり多い八重咲で、近くに来ると良い香りがします。

 

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八重クチナシ(拡大)

八重の花を拡大して撮りました。肉厚の緑の葉と純白の花弁の取り合わせはなかなか鮮やかで、気品を感じさせます。何時までもそのままで開かないでと、いつも思います。

 

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八重クチナシ

開く直前の蕾と、重くて下を向いた花とが並んでありました。横から見ると、花の基部が筒状になっていることがよく分かります。

 

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八重クチナシ

八重でかなり高く盛り上がった花です。最盛期をやや過ぎて中心の花弁も開き、雄しべと雌しべも顔を出しています。

 

少し大きな写真と特性などは、右サイドの 観賞植物の紹介  に載せますの

でそちらもご覧下さい。

関連の記事が 園芸植物・園芸事情  にもありますので、ご覧ください。

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コメント

プロフユキ先生
 こんばんは。
毎日お暑うございます。
早く涼しくなってほしいですね?
 クチナシのお花に一重があるとは
存じませんでした。
八重はよく見かけますね。
香りがとてもいいですし・・・。
実が漢方薬になるのは存じておりました。
父方の実家では代々受け継がれている「漢方薬」が
ございまして、祖母が実を乾燥させておりましたね。
確か?オレンジ色でしたかしら?
子供の時でしたので記憶が曖昧?ですみません。

投稿: マコママ | 2018年8月27日 (月) 22時10分

こんにちは マコママさん !

いつまでも暑いですね、もうすぐ9月になるのに。

クチナシの花は小さくて地味ですが、お寺なんかにはよく植わっています。
これは実ができますので漢方薬になるのは、たいてい一重の花です。(*^o^)

よく見かけるのは園芸用に改良された八重の品種で、とても豪華で、
気品ある花ですね。でも八重化したため、実は着きにくいのです。(ノ_・。)

黄色がかったオレンジ色の果実は干して、漢方薬にしますね。お祖母さんも
されていましたか。昔のお人はマメだったのですね。(o^-^o)

投稿: プロフユキ | 2018年8月28日 (火) 00時15分

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