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2018年6月29日 (金)

・6月のある日イチョウの木の下に小さくてまだ黄緑色や黄褐色の銀杏が無数に落ちていました

イチョウ銀杏公孫樹鴨脚樹)の学名はGinkgo biloba)で、イチョウ科イチョウ属に属する、中国原産の裸子植物です。食用、観賞用、材用として日本ではあちこちによく栽培されています。裸子植物とは種子植物のうちで、受精後種子になる胚珠がむきだしになっているものを指します。街路樹など、全国で普通に見かける樹木ですが、分類上は針葉樹に当たります。

世界古来の樹木の一つであり、イチョウ科の植物は中生代から新生代にかけて世界的に繁栄し、世界各地で化石が出土しています。氷河期にほぼ絶滅し、イチョウ唯一が現存する種です。中生代は約25217万年前から約6600万年前で、新生代は6,500万年前から現代までに相当します。現在イチョウは、生きている化石としてレッドリストに指定されています。種子は銀杏(ぎんなん、ぎんきょう)と呼ばれ食用として利用されていますが、たくさん食べると食中毒を起こことを先に紹介しています。

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イチョウの木のギンナン

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イチョウの木(2018.6.6

 イチョウの木はアオキやゲッケイジュと同様に雌雄異株、雄の木には雄花だけが着き雌の木には雌花だけが着きます。近くの木に雄の木がないと、雌の木でも実であるギンナンは着きません。 

 平野神社にあるこのイチョウの木は、毎年実をつけますので雌の木です。

 

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落果した銀杏の幼果(2018.6.6

 この木の下に何か黄緑色や黄褐色の小さな丸いものが見えました。

開花直後の落果はめしべの機能が不完全だったり,受粉,受精が行われなかったために起こります。開花後12ヵ月ころの落果は一般にジューンドロップJune dropと呼ばれます。果実間あるいは果実と枝葉との養分競合の結果,胚の発育停止や養分不足を起こした果実が落果します。

今回の落果は、花粉が十分には飛んでこなかったための受精不良で起こったので、多少の実は肥大して来るのではと思われます。

 

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落果した銀杏の幼果(2018.6.6

 落ちた幼果を拡大して見ました。丸い黄緑色の幼果と、もう褐変したあまり肥大していない幼果が見えました。

 ヨーロッパでもイチョウは絶滅していましたが、1693年にドイツ人の医師エンゲルベルト・ケンペルによって日本の長崎からヨーロッパに持ち込まれ、ドイツを始めヨーロッパ各地に植えられるようになったようです。

 

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落果した銀杏の幼果(2018.6.6

 少し拡大して見ましたが、肥大しそうな実は見えませんでした。

 イチョウは樹高2030mにもなる落葉高木です。葉は扇形で葉脈は原始的な平行脈を持ち、二又分枝して付け根から先端まで伸びます。基本的に葉の中央部は浅く割れますが、栽培品種ではかなり差異があります。雌雄異株で、枝の開き方で雌雄が区別できるのではないかと先に紹介しています。

 

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落果した銀杏の幼果(2018.6.6

 どの幼果を見ても果柄と共に落果しているようです。

日本の関東地方などでは、45月に新芽が伸びて開花します。開花してもほとんど地味でそれと気がつかない花です。風媒花であり、1km程度離れていても受粉は可能です。裸子植物なので受粉様式は被子植物と異なり、まず受粉した花粉は、雌花の胚珠端部の花粉室に数ヶ月保持されます。

 

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イチョウの木になった銀杏(2017.9.3

 これは昨年9月3日に見たイチョウの木で、少しですが実をつけています。

花粉が保持されている間に胚珠は直径約2cm程度に肥大し、花粉内では数個の精子が作られます。910月頃に精子は放出され、花粉室から造卵器に泳いで入り、ここで受精が行われます。受精によって胚珠は成熟を開始し、11月頃に種子に熟成し、特有の臭気を発するようになります。京都の街路樹として植えられているイチョウの木は、

ほとんど雄株が接木されていて、実をつけているのはあまり見ません。ただし、紫明通りにはたくさんのイチョウが植えられており、9月には雌の木はたくさんのギンナンをつけています。

 今回見た落果は、花粉が届かなかったため、直径約2cm程度に肥大した幼果が落果したものと思われます。

 

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ギンナン(2017.9.3

 所々にこのような、まん丸く肥大した銀杏が見られます。

樹木としては長寿で、各地に巨木が点在しており、京都でも西本願寺、京都御苑、大将軍神社、京都法務局、北野天満宮、平野神社などにも巨木がそびえています。

 

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ギンナン(2017.9.3

 この写真でもあちこちにギンナンが見られます。

 イチョウの葉にごくまれに実が着くことがあり、お葉付きイチョウと呼ばれ、京都の平岡八幡宮でもそれが見られていることを先に紹介しています。

 

少し大きな写真と特性などは、右サイドの 果実と樹木の紹介  に載せますの

でそちらもご覧下さい。

関連の記事が 園芸植物・園芸事情  にもありますので、ご覧ください。

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