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2018年2月23日 (金)

・あなたはパンジーのことを「ママ母ちゃん」なんて呼ぶ国があるのをご存知ですか?

ベランダでは寒い日でも健気にパンジーやビオラが咲いていて、そのことを先に紹介しています 。パンジーの花は少しうつむいて咲いているので、何かを考えている様子を連想します。フランス人はこの花のことをpensėeパンセと言っています。pensėeはラテン語のpensāreペンサーレからきた瞑想とか、物思いを表す言葉です。瞑想と言えばパスカルの書いた本「パンセ」を思い出す人も多いでしょう。そのpensėeが英語に入ってpansyパンジーとなりました。イギリス人はパンジーのことをpansyパンジーのほかに、「心の安らぎ」heartseaseasとも呼んでいます。ところがこの花をドイツ人はpensėeという外来語も使っていますが、一風変わった名前で呼んだりもしています。なんと「ママ母ちゃん」と呼んでいます。なぜそう呼ぶのか分かりますか、花の形がヒントです。

パンジーはスミレ科スミレ属の園芸植物で、ヨーロッパに分布している数種のスミレが交配されて育成されてきました。高温多湿には苦手で梅雨時にはたいてい枯れてしまいますが、耐寒性はかなりあり先日の雪にも負けずベランダでは今も咲き続けています。大きさ、形、色など多種多様な品種が育成されており、育てやすい草花です。ビオラとパンジーが園芸種にはありますが性質はほとんど同じで、その区別は大まかですが

花径5cm以上をパンジー、4cm以下をビオラと分けています。

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パンジー

 そこでベランダで咲いているパンジーから1品種、ビオラから5品種を選んで花の形を見ることにしましょう。

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パンジーの花(表)

 6種類のパンジー類を表面から見たところです。どの花も5枚の花弁があり、どの花も「ママ母ちゃん」とは思えない可愛い花に見えます。

 

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パンジーの花(裏)

 裏面から花を見たところです。花弁とガク片の関係に何かアンバランスが、どの花にも共通してあるようです。不思議ですね、パンジー類の花は左右対称で、ガク片も左右対称になっています。

 

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紫色パンジー

 形はパンジーもビオラも同じなので、このパンジーで花弁の名前を入れました。上の2枚が上弁、その下で左右にある2枚が側弁です。その下で一番大きくて綺麗な模様のあるのが唇弁です。唇弁の付け根で黄色く見えるのは、雄しべの付属体です。

側弁の基部には白い毛が生えています。右の裏面を見るとなぜ「ママ母ちゃん」と呼ばれるのか、感の良い人は分かるかもしれませんね。

 

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白色ビオラ

 なぜ「ママ母ちゃん」なのかは、この白色のビオラの花が分かりやすいかもしれません。それではなぞ解きをしましょう。下にある唇弁には、2枚のガク片が対応しています。その上の2枚ある側弁には、それぞれ1枚のガク片が対応しています。でも気の毒なことに上の2枚の上弁に対しては、1枚のガク片しか対応していないのです。花弁が大きく伸びる前には、ガク片に包まれて保護されています。しかし、これら上弁には十分なガク片の保護はなかったのではないか、つまりこれらはママ娘というわけです。それでこの花は「ママ母ちゃん」というわけで、ドイツ人らしい理屈っぽいユーモアです。

 白色のパンジー類の花言葉は、「温順、愛の思い」です。

 

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赤紫色ビオラ

 赤紫色のビオラでも、下の唇弁は2枚のガク片の上にあるようです。そのガク片は上にもやや伸びています。その1枚が突き出ていますが、上弁には1枚しかガク片はありません。

赤紫色のパンジー類の花言葉は、思慮深いです。

 

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黄色ビオラ

 黄色のビオラでも、上の2枚の上弁には1枚のガク片しかないようです。

黄色のパンジー類の花言葉は、「つつましい幸せ、田園の喜び、記憶です。

 

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薄オレンジ色ビオラ

ここでも2枚の上弁はママ娘状態です。

オレンジ色のパンジー類の花言葉は、天真爛漫です。

 

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紫・白色ビオラ

 本来の三色スミレのような色のビオラです。下3枚の葉の模様と色合いもほぼ同じですが、上の2枚の上弁は模様もなく紫色一色で、やはりママ娘なのでしょか。

 

少し大きな写真と特性などは、右サイドの 観賞植物の紹介  に載せますの

でそちらもご覧下さい。

関連の記事が 園芸植物・園芸事情  にもありますので、ご覧ください。

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コメント

パンジー、ビオラが。。。
まま母といわれるお花だったなんて、夢にも思いませんでした。

毎年植えているのに、ガクのつき方も全く気付かず。。。。
今頃になって新しい知識を得た気がします。

さっそく我が家のビオラを見てみましたが、なるほど地味な二枚の花びらにはひとつのガクしかありませんでした。

ママは華やかな大きな花弁。ママ子は小さいけれど模様の入ったかわいらしい花弁。。。。。そして
華やかさも、大きさも小さい上弁は。。。。1つの花の中にこんなドラマがあったなんて。。。。

これからパンジーを見ると、見方が変わりそうですね~
柄のない一色のパンジーは。。。。
ちょっとは平等に過ごしてるのかなあ~
なんて考えてしまいそうです。。。。

1つ勉強しました。
ありがとうございます。

投稿: 野花 | 2018年3月 3日 (土) 23時11分

こんにちは 野花さん 

何気ない花の形、花弁やガク片が様々に変化しているのに驚きますが、
パンジーにもこんな」秘密があったなんて驚きますね。

チューリップや百合では花弁と同じにガク片も色鮮やかで自己主張を
していますね。

今も窓際で咲いているブーゲンビリアやポインセチアなどでは苞葉が
花弁のように綺麗になっていたり、オシロイバナやクレマチスでは花弁に
変わりガク片が花の代表のように色づいていますね。

投稿: プロフユキ | 2018年3月 5日 (月) 15時38分

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