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2018年1月25日 (木)

・京都植物園の温室で珍しいホルムショルディア・サングイネアの花を見ました

先日京都府立植物園では見た、ポインセチアの原種と園芸品種を紹介 しました。そのおり温室で可愛い花を見かけ、その奇妙さにひかれて写真を撮りました。花のガクや苞葉・総苞にはいろいろ色づくものも多く、苞葉・総苞の色づくポインセチアブーゲンビリア などや、花弁(内花被)とガク(外花被)が共に色づくチューリップ ジャーマンアイリス ユリなどについては先に紹介しています。この花のガクは色が付いているだけでなく、お皿のように花の下でそれ受けています。

今日紹介するこの花はホルムショルディア・サングイネアで、ガクが平たくなりその中央から筒状の花が突き出ており、それぞれが綺麗な色をしています。

 

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ホルムショルディア

 

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ホルムショルディア

 シャワー状に枝が垂れ下がり、そこに多くの花が着いています。

ホルムショルディア・サングイネアはクマツヅラ科ホルムショルディア属の常緑低木です。インド、マダガスカル、南アフリカ原産で、学名はHolmskioldia sanguinea 別名テングバナ英名はChinese-hat treeです。インド半島がまだアフリカ大陸につながっていた時代に、その地域に生息していたのでしょうか。悠久の歴史を感じさせる植物です。

 

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ホルムショルディアの花

 枝は半蔓性で、高さは3mにもなります。秋から冬に開花し、枝先に穂状の集散花序につく花では、ガクはレンガ色からオレンジ色、花冠はガクと同色で円筒形をしています。花冠は5裂して平開し、雄しべ4個は花筒のなかにあります。平たいガクから花冠が着き出ており、花冠が落下してもガクは残っています。

 

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ホルムショルディアの花(拡大) 

少し花を大きくしてみました。花冠は花弁からなり、合弁花冠と離弁花冠があります。花弁と花弁が合着しているのが合弁花冠で、花弁が離れているのが離弁花冠で、合弁花冠の場合には単に花冠と呼ぶことが多いようです。園芸品種にはガクと花弁の色が同色のもの、紫色のものもあります。長く伸びた花冠とお皿のようなガクが、中国の昔の帽子に似ていることからチャイニーズハットという英名が付けられています。

 

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ホルムショルディアの花(拡大)

 中央に見えるガクにはちょっと見にくいですが、花冠が突き出ており、その先端の花弁が5裂する縁が見えます。

 

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ホルムショルディアの花(拡大)

 上に二つの花が並んでいます。どちらも花弁が5裂にわかれており、下に1枚が長く伸びています。上の花弁2枚の少し下がったあたりから、雄しべと雌しべが伸びだしています。花弁と雄しべ・雌しべは分化時に同じ部位にできてくるため、このようなことが起こります。(普通の花では、花弁の基部に雄しべと雌しべが分化しています。)

 

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ホルムショルディアの花(拡大)

 上の花の雄しべ・雌しべはまだ伸びだしかけたばかりですが。左下の花ではそれらはよく伸びています。4本の雄しべの花糸は白色で、雌しべの花柱は花冠と同じ赤い色をしており、容易に区別がつきます。

 

少し大きな写真と特性などは、右サイドの 観賞植物の紹介  に載せますの

でそちらもご覧下さい。

関連の記事が 園芸植物・園芸事情  にもありますので、ご覧ください。

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コメント

プロフユキ先生
 こんにちは。
列島を大寒波が襲っておりますが、御地は如何でしょうか。
こちらは今朝は零下4℃で最高気温が4℃のお寒い一日ですよ。

珍しいお花ですね。初めて拝見させていただきました。
ありがとうございます。

投稿: マコママ | 2018年1月25日 (木) 12時24分

こんにちは マコママさん 

有難うございます。京都では早朝から雪になり、ベランダも雪が積もり、今までもっていた
ベゴニアセンパも奥にあったのですが寒風で凍ったみたいで枯れそうです。

道も積雪で、殆どの車もノーマルタイヤなので、渋滞やらスリップ事故が多発しそうです。

ホルムショルディア、なかなか変わった花でしょう、形が可愛いので写真に撮りました。

投稿: プロフユキ | 2018年1月25日 (木) 20時07分

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