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2017年11月10日 (金)

・今年もイチョウの木は黄葉し、ケヤキの木々も紅葉が始まりました

キンモクセイが芳香を漂わせたと思ったら、京都府立植物園ではイチョウの木は黄葉して銀杏をつけ、エントランスではケヤキの木々が紅葉を始めていました。イチョウの木はイチョウ科イチョウ属に属する、中国原産の裸子植物です。普通に見かける被子植物と異なり、タネになる胚珠が裸状態で花の中にあります。世界古来の樹木の一つであり、世界的に繁栄したが氷河期にほぼ絶滅し、イチョウは唯一現存する種(シュ)なんです。現在イチョウは、生きている化石として絶滅危惧IB類に指定されています。

イチョウの木は日本ではよく見かけますが、ヨーロッパではあまり見かけません。それはヨーロッパのイチョウは細菌によって死滅した後に、1693年に長崎に来ていたケンペルによりヨーロッパに持ち帰られたものからだけ広がったためです。イギリスでお世話になったシュワーベ先生も、庭に植えられた小さなイチョウを自慢していたことを思い出します。

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紅葉

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イチョウの木

イチョウの木の黄葉については2014年 2016年にも紹介 しています。イチョウの木は雌雄異株で、雄株と雌株があります。その違いは枝の角度で判別できことを、先に紹介しています。

 

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イチョウの葉

 イチョウの葉にはごく稀にですが、葉に実が着くお葉つきイチョウが見つかることがあります。全国的に珍しい葉っぱに実がなるイチョウ「オハツキイチョウ」 1本が、昨年10月に京都市右京区の平岡八幡宮で見つかりました。京都市内で確認されたのは初めてで、府内では2例目となります。

 

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イチョウの銀杏

イチョウのは4~5月頃に咲き、雄株から花粉が飛散して1㎞くらい離れていても雌株に届けば、雌株にある胚珠花粉室に蓄えられます。成熟した花粉からは数個の精子花粉室の中を泳いで、胚珠に入り受精します。このようにイチョウには植物にめずらしい精子があることを、1889年に日本人の平瀬作五郎が発見しています。

 

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ケヤキとイチョウ

 先程のイチョウは、植物園内のイチョウの木でした。イチョウの木は正門(南門)前にも植わっています。ここではイチョウの黄葉と、ケヤキの紅葉が混在していました。

 

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ケヤキの紅葉

 植物園に入るアプローチにあるケヤキの木々です。ケヤキの木々も丁度紅葉が始まってきています。ケヤキの紅葉については、2014年 215年にも紹介 しています。この日は日曜日でもあったため。見学者用のパーキングスペースがいっぱいになり、空きの出るのを待つ車の列ができています。その上を覆うケヤキの木々は、緑色、黄色、オレンジ色と様々な色の変化が見られます。

 

 

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ケヤキの紅葉

ケヤキはニレ科ケヤキ属の落葉性高木で、秋の紅葉が美しい樹木です。新緑の候にも趣がありますが、秋にはこのように個体によって色が異なり、赤や黄に紅葉します。

 

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ケヤキの紅葉

紅葉した枝にちょっと近寄ってみましたが、緑色、黄色、オレンジ色と赤色など、本当に色様々です。

 

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ケヤキの幹

 葉の紅葉に加え、ケヤキでは枝の地肌が逆光で見ると綺麗な黒褐色で、葉の紅葉を一層鮮やかに見せているようです。

 

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ケヤキの紅葉と幹

 黄色、オレンジ色、赤色に紅葉した葉と幹、・枝とのコラボレーションです。

 

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ケヤキの様々な葉の色

 この枝では奥にあるまだ緑色の葉と、手前にある黄、オレンジ、赤色に変化した葉との対比が際立って綺麗に見えます。

 

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ケヤキの黄葉と枝

 日に当たった枝ではこのように白っぽい部分もあり、黄葉・紅葉とよくマッチしています。

 

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ケヤキの紅葉

 少し先端部の良く紅葉した部分を示しました。日に当たった幹と、陰の部分との色の違いがよく分かります。

 

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ケヤキの紅葉と黒い枝

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ケヤキの黄色とオレンジ色の葉

 紅葉した葉だけを拡大して見ました。葉の1枚1枚に色の変化があるのがよく分かります。

 

 

少し大きな写真と特性などは、右サイドの 観賞植物の紹介  に載せますの

でそちらもご覧下さい。

関連の記事が 園芸植物・園芸事情  にもありますので、ご覧ください。

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