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2017年10月 1日 (日)

・大阪の国立国際美術館で開催中のブリューゲル作の「バベルの塔」展を見てきました! 

昨日は家人の要望で、大阪の国立国際美術館で開催中のブリューゲルによる「バベルの塔」展を見てきました。国際美術館に行くのは初めてなのでアクセスを調べ、京阪電車で行き京橋で中之島線に乗り換え、渡辺橋駅で降りて徒歩5分で行けました。久しぶりの大阪でしたが、高層ビルが立ち並んでおり以前とは見違えるような光景でした。

国立国際美術館では718日(火)~1015日(日)まで、ボイマンス美術館所蔵のブリューゲル「バベルの塔」展が開かれており、ピーテル・ブリューゲル作《バベルの塔》がメインになっています。ブリューゲル (1526/30-1569)の現存する油彩画はわずか40点余りで、16世紀ネーデナレラント絵画を代表する巨匠です。版画下絵作家として頭角を現し、後に油彩画の制作も行いましたが、油彩画は特に希少で、現在では真作は40点ほどしか残されていないとされます。聖書の物語や人々の暮らしなど、素朴さの中におかしみや教訓などを盛り込んだ作品を多く描いています。

ブリューゲル作の《バベルの塔》の驚異的な写実を実見できるとのことで楽しみにしていました。一説には画面上に描かれた人々の数は1,400人と言われています。また細密なだけでなく、圧倒的なボリュームと迫真性を備えた世紀の傑作との前宣伝でした。

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「バベルの塔」展入場券

以下には、「バベルの塔」展のホームページの解説文を参考にして、内容を紹介します。

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国立国際美術館

建物は、1970年の日本万国博覧会開催に際して建設された万国博美術館を活用し、以来わが国の現代美術の発展のために活動を継続してきました。その間、竣工以来30余年が経ち、施設の老朽化などに問題が生じてきたため、大阪・中之島西部地区に、完全地下型の美術館として新築、移転されました。

 

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バベルの塔とは1

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バベルの塔とは2

 バベルの塔はこの説明にあるように、思い上がった人間の欲望を抑えるために主はお互いの言葉を変え、お互いが簡単にコミュニケーションできないようにして、バベルの塔の作成を断念させたとする旧約聖書の記載に由来しています。

 

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バベルの塔

これがその「バベルの塔」作品です。それほど大きな絵ではありません。ここまで順調に作品を見ていけましたが、この絵のある部屋に入ると何重もに区切られた通路に人が並んで順番を待っていました。しかしその行列が絵の前では横から簡単に見えるので、順番を待つのはやめ、絵のそばまで行ってしっかりと観察してきました。

 ブリューゲルは地平まで見渡すパノラマを背景に巨大な塔を画面一杯に配置してかってない壮大なスケールで描いています。

別のコーナーには東京藝術大学COI拠点の特別協力により芸術と科学技術を融合させ、原寸を約300%拡大したブリューゲル「バベルの塔」の複製画が展示されていました。また更に別のコーナーには「バベルの塔」の内側を描いた大友克洋の絵と、それを元に河村康輔が多様なメディアを駆使して3次元コンピューターグラフィック(3DCG)動画を制作し、この傑作も映像が流されていました。この3DCGは素晴らしい出来栄えで、これだけでも、見る価値は十分にありました。

 

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部分図1

作品には細部にわたるリアルな表現があり、以下には特にそれらの一部を示しました。

この部分では、木材で足場を組んだ上にレンガをはめて固定し、その後足場を解体するという当時の建築技法を正確に描写しているそうです。

 

 

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部分図2

材料となるレンガと漆喰を運んだ傷がつく壁面。持ち上げるクレーンも当時のものを忠実に描いています。

 

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部分図3

正確に描写された船舶。塔には入港を審査する関所や内部へ引き入れるための水路も描かれています。

 

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部分図4

ガラス板がはめられ、柱に彫像が置かれた教会と思われる場所に向かう人の行列。建築に関わる人々が塔内で生活していることをうかがわせられます。

 

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連作「七つの大罪」より邪淫

「奇想の画家、ボス」の影響を受けた16世紀の銅版画、とくにブリューゲル下絵の銅版画が多数見られます。その中で、私たちの想像力を刺激するたくさんの怪物(モンスター)が登場します。頭足人間(グリロス)など、奇怪な生き物の数々を実際に確認できます。

 

次にyoutubeから、「バベルの塔」展の内容が見られますのでご覧ください。

 

 

少し大きな写真と特性などは、右サイドの その他の写真  に載せますの

でそちらもご覧下さい。

関連の記事が 随 想 にもありますので、ご覧ください。

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コメント

プロフユキ先生
 おはようございます。
はや、10月になりましたね。
 ブリューゲルの作品ははウィーンの美術史美術館とベルギー王立古典美術館で「ブリューゲル特別展」を観ることできました。寓意画が多いですね?解説がなけらば分からないものばかりでしたが、
よい経験でございました。

投稿: マコママ | 2017年10月 1日 (日) 11時00分

こんにちは マコママさん 

芸術の秋、良い気候になりました。病院での検査ご苦労様です。調べてもらっておけば、
一安心ですね。

私も高血圧で見てもらっている先生に、内科全般、ガンも含めて検査してもらっているので、
頼り切っています。

ブリューゲルの絵をウイーンやベルギーで直接にご覧になっていましたか。ルネサンスの影響を
あまり受けていないのにちょっと驚きますね。

寓意画が多いので確かに説明がなければよく分からない絵が多いですね。
でも精密な絵には驚きます。

投稿: プロフユキ | 2017年10月 1日 (日) 14時34分

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