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2017年10月26日 (木)

・長野の安曇野ちひろ美術館で絵を見た後、いわさきちひろ原図の記念切手を買ってきました

私はいわさきちひろさんの描くやさしい絵が好きで、美術展があれば出かけてそのスケッチや著書の「ちひろの絵のひみつ」を買って愛読しています。ちひろさんは1918年に福井県に生まれ、東京育ちです。東京府立第六高等女学校卒業後、藤原行成流の書を学び、絵は岡田三郎助、中谷 泰、丸木 俊に師事されています。子どもを生涯のテーマとして描き、9300点余りの作品を残し、1987455歳で歿されています。10か月と1歳の赤ちゃんをモデルなしで描き分けられたといわれる確かなデッサン力と、日本の伝統的な水墨画にも通じるにじみやぼかしを用いた独自の水彩技法で、数多くの子どもを描き続けました。1977年にアトリエ兼住居跡にちひろ美術館・東京を開館。1997年両親の故郷である安曇野に安曇野ちひろ美術館を開館しています。

 

先にはやはりちひろさんの可愛い切手・「季節のおもいでシリーズ春」(第2集) と、童画のノスタルジーシリーズのほのぼのとした「第1集」記念切手 を紹介しています。今回は、先日京都から日帰りで往復700㎞を行く日帰りバス旅行で、安曇野ちひろ美術館に行った際に、ショップで見かけた童画ノスタルジーシリーズ「第2集」を買いましたので、それを紹介します。絵の説明には、日本郵便の解説を利用させてもらいました。今回は彼女の作品が多く載せられている「別冊太陽 いわさきちひろ」も気に入り、購入しました。

C01

 

安曇野ちひろ美術館

 

 

C02

記念絵葉書

今年2017年は、ちひろ美術館・東京の開館40周年、安曇野ちひろ美術館の開館20周年にあたり、記念のポストカードが作られ私たちツアー参加者にも特別に配られました。

 

C03

ちひろの童画のノスタルジー2

彼女はフランスの女流画家で、夢見るような少女像という独特の画風を持つローランサンの影響を受けていることを説明書で知り、なるほどと納得いたしました。彼女のぼかし図法とは、合い通じるものがあるようです。

(シート背景)花の国の子どもたち

草花に人の姿を重ねた、ちひろの花の精について語るとき、ちひろが若いころからこよなく愛した童話作家アンデルセンの影響を見過ごすことはできません。色とりどりのチューリップやガーベラがにぎやかなこの作品は、繰り返し手がけたアンデルセンの「おやゆびひめ」の物語世界に通じるものを感じさせます。

 私はアンデルセンの住んでいたデンマークのオーデンセという町に一夏住んでいたことがありますが、本当に絵本のような可愛い町でした。

 

C04

1)こげ茶色の帽子の少女、2)猫とランドセルをしょった子ども(部分)

1)こげ茶色の帽子の少女

よそゆきのおしゃれをしたこの少女。口元にわずかに笑みをたたえ、瞳は好奇心で輝き、頬は紅潮しています。ドキドキする気持ちを抑えるように、手はひざの上でしっかりと組まれています。黒柳徹子さんは、『窓ぎわのトットちゃん』連載時、新しい学校に向かった幼い日の自分に重ねて、この少女像を挿絵に選びました。なお、両ちひろ美術館の館長は黒柳徹子さんです。

2)猫とランドセルをしょった子ども(部分)

ちひろは、子どもの喜びの陰にある健気な感情を思いやるとき、あたたかい黄色の背景を使うことがありました。真新しい赤のランドセル姿の少女は、入学したばかりでしょうか。大きな期待と喜びとともに不安もいっぱい抱えているかもしれない子どもたちを見守る、ちひろの温かなまなざしが感じられます。

 

C05

3)、4)

3)チュ-リップと子ども

ちひろの花の絵を構図に着目してみていくと、前景に花が描かれたものがたいへん多いことに気づきます。この作品でも、花の向こうに子どもがおり、作者は花のこちら側、絵を見る私たちと同じ側に立っています。花が子どものイメージと重なりあって、子どもの内面を語りかけてくるようです。

4)五つぶのえんどう豆

この作品の題材になっているのは、同名のアンデルセンの童話です。さやからとび出た豆の一粒が病気で寝ている子どもの窓辺に飛んでいき、やがて花を咲かせ、子どもが勇気づけられて病気が治るお話です。ちひろは、何回描いても工夫する楽しさを失わない、とアンデルセンの童話を繰り返し題材に描いています。

 

C06

5)、6)

5)あやめと少女

子どもの頃から、紫を中心とした色を好んでいたちひろの絵のなかには、さまざまな紫の花がたくさん登場します。この作品では、赤紫、青紫、桃色、白のあやめがそれぞれに光と陰影をたたえ、一人遊びをしている少女の前で重なり合っています。余白の美しさとあいまって透明感のある紫の色相が映えています。

6)あかちゃんのくるひ

ちひろは、絵本『あかちゃんのくるひ』で、生まれたばかりの弟が、お母さんと家に帰ってくる日の少女の心の動きをみずみずしくとらえています。あかちゃんの帽子をこっそりかぶった少女は、新しい家族を迎える期待や、お姉さんになる誇らしさ、そして少し不安な気持ちを抱いているようです。

 

C07

7)、8)

7)指人形で遊ぶ子どもたち

指人形で遊ぶ子どもたちの周りを、楽器を持った子どもたちが囲んでいます。子どもの群像を描くときも、その一人一人に個性を見出しながら描いていたというちひろ。この作品でも皆、異なる仕草や表情を見せ、画家としてだけでなく母のまなざしで捉えた子どもの生き生きとした心の動きが描き出されています。

8)貝がらと赤い帽子の少女

波が運んでくる、色も形もさまざまな貝がらたち。ちひろは砂浜で貝をひろうのが好きで、貝のコレクションもしていました。花びらや落ち葉、貝がらなど、自然の小さな贈り物を大切にしていたちひろは、それらをモチーフに構成するときは、とりわけ自由に、心のままに描くことができました。

 

C0810

9)、10

9)かわいいかくれんぼ

枯れ葉の陰にひよこの脚と尻尾、左上に小犬の尻尾がちらり。同名の童謡に歌われたかくれんぼの世界を、ちひろは秋の情景のなかに描きました。秋の色にアクセントを加えているのが少女の服装です。真っ赤な長靴とリボン、かわいらしいワンピースやブローチに、ちひろのセンスを垣間見ることができます。

10)白い毛糸帽の子ども

帽子やマフラー、手袋などのニットの小物が活躍する冬は、ちひろの絵のなかの子どもたちも、とびきりおしゃれになるようです。白い毛糸帽の縁どりのレース編みや紐の表現、マフラーの配色にちひろの愛情とセンスが感じられ、ちひろはきっとこの小物が描きたくてこの絵を描いたのではないかとさえ思えます。

 

少し大きな写真と特性などは、右サイドの 日本の街角 に載せますの

でそちらもご覧下さい。

関連の記事が 日本の街角  にもありますので、ご覧ください。 

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コメント

プロフユキ先生
 こんにちは。
本当に優しい絵ですよね?私も大好きです!
以前、カレンダーを購入したことがございますよ。
切手もいいですね。使うのが勿体ない!!
 安曇野へ行った折、寄りたかったのですが、
時間がなく残念ながら断念致しました。
東京の美術館もまだ?行っておりません。
以前は確か館長さんはご子息でいらっしゃいましたよね?
今はトットさまですか・・・?

投稿: マコママ | 2017年10月26日 (木) 11時59分

こんにちは マコママさん 

強行軍でのバス旅行でしたが、安曇野ちひろ美術館は行って良かったですね。

ちひろさんの絵は本当に素直に子どもの心をとらえたほのぼのとした絵ですね。

カレンダーは良いですね、切手は使うのがもったいなくて永久保存版です。

息子の猛さんは、ちひろ美術館常任顧問・絵本学会会長をされていますね。でも実質は常任の館長でしょうね。

投稿: プロフユキ | 2017年10月26日 (木) 22時21分

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