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2017年10月18日 (水)

2017.10.17・秋の訪れとともに今年もヒガンバナが色鮮やかに咲いています

秋らしくなると共に、汗をかかずに散歩できる良い気候となりました。いつもの散歩道の途中で平野神社に寄り、今年のヒガンバナの開花程度はどうかなと庭園に見に行きました。咲いていました。いつもより数が増えて、真っ赤なヒガンバナとシロバナマンジュシャゲが咲いていました。今までにもその球根には毒があること 、更に夏から秋への草花のバトンタッチとして咲くこと、また京都府植物園でもヒナサンショウバラの丸い実が熟する頃、赤や白のヒガンバナも満開に咲いているのを紹介しました。

今年は植物園で毎月開催している講演会で、ヒガンバナの分類と来歴を調べておられた樽本先生に「ヒガンバナと日本人」と云う題で講演をして頂いたところでした。興味を持っておられる方は、先生が「農業および園芸」(養賢堂)2016年第3号から2017年第6号までの15回の連載記事がありますので、図書館ででもご覧ください。その要点は、マンジュシャゲは中国から渡来したとされるが、その時期は稲と共に弥生時代に来たのではなく、室町時代に禅宗の留学僧がもたらしたこと。それは仏教発祥の西方(天竺)にあると聞き及ぶ、天上に類なく美しい曼珠沙華と考えたため、持ち帰ったようです。ヒガンバナは救荒作物として水にさらせば食べられますが、その増殖率は低く作物として栽培されたのではないようです。田の畔などに植えられ、雑草やモグラの浸入を防ぐため利用されてきたようで、1000以上の里名が日本各地にあります。

今年は講演を聞いた影響もありますが、花の形態が気になり詳しく観察してみましたので紹介します。

 

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ヒガンバナ3

平野神社のヒガンバナ、シロバナマンジュシャゲと家人の実家で栽培しているピンク色のヒガンバナです。

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講演会ポスター

樽本先生の講演ポスターです。

 

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ヒガンバナ

ヒガンバナ(彼岸花)の学名はLycoris radiata、ヒガンバナ科(ユリ科)ヒガンバナ属の多年草です。曼珠沙華(マンジュシャゲ、またはマンジュシャカ(サンスクリット語 manjusaka の音写)とも呼ばれます。

日本には北海道から琉球列島まで見られますが、自生ではなくユーラシア大陸東部から帰化したものと考えられています。英名はred spider lilyです。彼岸花の名は秋の彼岸頃から開花することに由来します。全草有毒な多年生の球根性植物です。

 

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ヒガンバナの花

道端などに群生し、9月中旬に赤い花をつけますが、稀に白い花もあります。その姿は独特で、夏の終わりから秋の初めにかけて、高さ30 50cmの葉も節もない花茎が地上に突出し、その先端に苞に包まれた花序が一つだけ付きます。苞が破れると5 - 7個前後の花が顔を出します。開花後になって、葉が伸びてきます。

 

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ヒガンバナの花(拡大)

花茎の先に散形花序が着き、そこには57花あります。花には6枚の花弁(3枚の外花被と3枚の内花被)が放射状につきます。各花には短い柄があって横を向いて開き、全体としてはすべての花が輪生状に外向きに並んでいます。花弁は長さ40mm、幅約5mmと細長く、大きく反り返っていて、その内側には6本の雄しべが雌しべを取り囲んでいます。ヒガンバナの特徴は比較的短い花弁から、それより2~3倍以上の長いおしべと更に長いめしべが大きく外側に向かって伸びていることです。

 赤いヒガンバナの花言葉は、あなたに一途、悲しき思いで、情熱などです。

 

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シロバナマンジュシャゲ

稀に白色のシロバナマンジュシャゲが咲いています。シロバナマンジュシャゲはヒガンバナの祖先種とされるコヒンガバナと黄色の花のショウキズイセン(ショウキラン)との雑種と考えられています。

 

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シロバナマンジュシャゲの花

花の形と数はヒガンバナと同じのようです。ただ生育はヒガンバナよりやや弱いようです。

 

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シロバナマンジュシャゲの花(拡大)

拡大して見ましたが、各花の花弁数、雄しべと雌しべの数も同じのようです。

シロバナマンジュシャゲの花言葉は、想うはあなた、また会う日を楽しみに です。

 

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ヒガンバナ(ピンク)の花

海外ではヒガンバナは日本より良く用いられており、園芸品種では花色も色々育成されています。このヒガンバナも薄いピンク色をしています。

 

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ヒガンバナ(ピンク)A

花弁の中央部に、ややピンク色が出るようです。

 

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ヒガンバナ(ピンク)の花(拡大)

少し近づきすぎてピントがあまいですが、花弁の中央部がやや濃いピンク色をしています。

 

 

少し大きな写真と特性などは、右サイドの 観賞植物の紹介  に載せますの

でそちらもご覧下さい。

関連の記事が 園芸植物・園芸事情  にもありますので、ご覧ください。

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