・私だけの天神川沿いの散歩小径で、4月中旬に見かけたヒイラギナンテン、マルバスミレとキランソウ
いつもの散歩道で平野神社の前の平野通りを下がっていくと、東に続く本当に小さな小径が何本かあります。この平野通には大きなお家が立ち並び、生け垣に植えられたカラタチに白い花が咲き、やがて緑の果実ができてきたりして興味が尽きません。平野通りから分かれたその細い道を入ると、天神川に沿った細い小径が現れます。ほとんど誰にも会うことはありません。ずっと以前にマンション群が立ち並ぶ前には、この小径を東に渡り、天神さんにお参りしてきた小径でしょうか。そんな小径をたどると、石垣や小径沿いにいろんな野草が生えています。また御土居に沿った小径からは、紅葉の木々や竹藪などもみられ、一人散歩を楽しんでいます。
散歩小径の花
小径A
平野通りから小径を入ると、天神川沿いにまた小さな小径が現れ、それから天神川を横切る小径への道が現れます。この石畳の道を下がル両側には、竹藪があります。
小径B
北側には、北野天満宮の庭園の一部の紅葉の木々が見渡せます。新緑の候と紅葉の項になると有料のゲートができますが、たいていはこの川を渡る小橋からフリーで新緑と紅葉を眺めています。紅葉の頃の木々については、先に紹介しています。 またお土居と新緑の頃の様子も、先に紹介していますのでクリックしてご覧ください。
小径C
反対の南側を見ると社家の裏側に当たり、綺麗に整備された緑が広がっています。この右側には天神川に沿って小径があります。
ヒイラギナンテン
そんな小径を散策していると、ヒイラギナンテンの花が咲いていました。
ヒイラギナンテンはメギ科メギ属の常緑性の低木です。学名はMahonia japonica で別名にトウナンテンなどがあります。原産地は中国、台湾で、樹高は2~3mにもなります。
ヒイラギナンテンの花
葉っぱがヒイラギ、実の付き方がナンテンに似ているためこの名前が付いています。ヒイラギナンテンの仲間は東アジア~東南アジア、北アメリカ~中央アメリカにおよそ100種が分布しています。葉っぱは革質で厚みがあり、縁はぎざぎざになり、その先端がかたく針状になります。冬になると葉は赤く色づきます。
ヒイラギナンテンの花(拡大)
春に茎の先端から花茎を横から斜め下に伸ばして、小さな黄色い花がたくさん咲きます。面白いことに、雄しべに触れるとめしべの方向に動く性質があります。本来は、昆虫などが雄しべに触れることによる刺激で、雄しべが内側に動いて花粉を雌しべになすりつけて受粉します。果実は液果で、秋に青く熟します。
マルバスミレ?A
マンションの基礎部分の石垣には、苔が生えまた所々にはマルバスミレらしき小さな可愛い花が咲いていました。
スミレ属 (Viola ) は世界の温帯に約400種あり、日本にはその内すべて多年生の草本約50種があるとされています。山でもスミレを良く見かけます。
その内マルバスミレはスミレ科スミレ属の多年草です。学名はViola keiskeiで、生育地は本州、四国、九州(屋久島も含む)の主に太平洋側の内陸部に多く分布するとされています。日当たりの良い湿った草地や半日陰の林縁の斜面、崩れかけた柔らかい土の崖などにも多く生育しています。
マルバスミレ?の花
可愛い薄紫色の花がたくさん咲いていました。
開花時期は4月上旬~5月上旬頃で、草丈は5~10㎝くらいで小型の植物です。花の白色が多く、唇弁には紅紫色の筋が入ります。希に淡紅紫色の花もあるとか。直径2㎝前後で、全体的に丸みを帯びた感じです。
マルバスミレ?の花
スミレの花は一般に左右対称で、花弁は5枚、上弁2枚、側弁2枚、唇弁1枚からなります。花の中央の橙色に見えるのは雄しべの付属体です。花は純白が多いようですがこの花では、下3枚の花弁の中央は薄紫異を帯びており、可愛い感じがします。長さは10〜14mmくらいの小さな花です。唇弁と側弁の中央から基部にかけて、細い濃紫色の条が入ります。
キランソウ
キランソウ(金瘡小草)はシソ科キランソウ属の多年草です。学名は Ajuga
decumbensで、道端などに生える雑草です。根生葉が地面に張り付くように広がることから、ジゴクノカマノフタという別名があります。日本(本州、四国、九州)、朝鮮半島、中国に分布しています。明るい草地、特に背丈の低いところに生え、岩の多い草地や道ばたで見ることが多いようです。
●少し大きな写真と特性などは、右サイドの 観賞植物の紹介 に載せますの
でそちらもご覧下さい。
●関連の記事が 園芸植物・園芸事情 にもありますので、ご覧ください。
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コメント
プロフユキ先生
こんにちは。
鬱陶しい日々でございますね。
でも綺麗なお花たちのお写真に癒されますよ。
「ヒイラギナンテン」って黄色いお花が咲くのですね?
存じませんでした。
可憐なスミレもいいですね。
投稿: マコママ | 2017年6月29日 (木) 13時59分
こんにちは マコママさん
良い気候は長く続きませんね。もうすぐ暑い夏になることでしょうか?

中々写真のアップができないで遅れて、いまだに4月の花を載せています。
ヒイラギナンテンは南天らしからぬ葉をしていて、、花も結構綺麗な花が咲きます。

スミレはちょっと山に行けばあちこちに咲いていて、可憐な花ですね。
どんな道端にでも花は咲いているし、どのお宅も玄関先には花の鉢が並び、
日本人は本当にお花が好きだと思います。
投稿: プロフユキ | 2017年6月29日 (木) 19時03分
私だけの散歩道。。。。
すっごく素敵です。
自分だけが楽しめる静かなお散歩。
それだけで、心が癒される気がします。
そして人が育ててるお花であったり、自然に咲く季節のお花であったり。。。。
散歩するたびにまた違うお花が見られるのもいいですね。
キランソウは私も森でよく見かけましたが、こんな石垣にも咲くんですね。
たくましいです。
地面にはいつくばって見入るこのお花ですが、石垣だと高さによっては、腰をかがめなくてもじっくり観察できそうですね。
私だけのお散歩道。。。。秋にはどんなものが見つけられるのかしら。。。。。
楽しみで~す。
投稿: 野花 | 2017年7月 1日 (土) 16時50分
こんにちは 野花さん
私だけの散歩道、街中は人が多いので自然と人を避けて自分だけの道を
取って見たくなるときがあります。
意外と細い、誰も通らない、あれ! こんなところに道が、そんな道を歩いて

いると、結構綺麗な花が見つかります。
ヒイラギナンテンも、スミレも、キランソウも見かけて驚きました。どの花も
たくましい!、みんな精いっぱい花を咲かせています。
見る人があろうがなかろうが、自然はそんなもんなんですね。

投稿: プロフユキ | 2017年7月 1日 (土) 22時51分