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2017年5月28日 (日)

・4月中旬の京都植物園ではいろんな色・形のチューリップの花が咲いています

16世紀、トルコに駐在していた神聖ローマ帝国の大使がチューリップを見て、「何の花か」と尋ねました。トルコ人は、頭のターバンを指しながら「チュリパ(ターバン)のような形だ」と答えました。その頃のチューリップは先がすぼんでいたようです。それを聞いた大使はそれが名前かと思い、チューリップの語源になったようです。オーストラリアのカンガルーと同じような語源ですね。

 

私は中学の頃習った英語の教科書に、「私たちの顔にはお花がありますが、それは何でしょう?」という文章があったよう見覚えています。それは two(二つ) の lip(くちびる)で、tulipが答えでした。

 

チューリップはユリ科チューリップ属の球根植物です。中近東ではラーレと呼ばれる、トルコのアナトリア地方が原産地です。チューリップの花の香りはあまりしませんが、最近は香りの良い品種も増えているようです。花弁の先端が丸いもの・尖ったもの・フリル状のものもあります。咲き方は一重から八重までであり、一つの球根から複数の花がつくもの、完全に開花しないものや、花弁が外側へ反り返るものなどもあります。花色も青以外の赤・黄・オレンジ・白・緑・紫などの単色や複数の色のものなど、数百品種のチューリップがあるようです。

 

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チュ-リップ 

 

 チューリップの花弁の色は中々カラフルですが、花弁の基部や雄しべの色もカラフルなようです。

 

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チュ-リップ花壇

京都府立植物園では春になると正面玄関と、バラ園先の噴水前花壇にはいろんな色のチューリップが植えられて、開花した花が入場者を迎えています。

オランダでは1637年ころ変わった形・色のチューリップが投機対象になり、いわゆるチューリップバブルが起こりましたが間もなくバブルはハジケ、多くの破産者が出て投機熱は冷めました。今後青いチューリップが生まれても、もうバブルは起こらないことを祈りたいです。

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赤色チュ-リップ

 球根を生産する場合は、開花後約2日目に花部を切断して、養分の消耗を抑えて球を大きく育てています。家庭で栽培する際にも、球を取りたい場合には、開花後花弁が落花すると茎は残して花だけを取り、その後に水やりと軽く追肥をしてやります。球根の糖度が高くまたでん粉に富むためオランダでは食用品種があり、その栽培も盛んで主に製菓材料として用いられています。ただし普通の観賞用品種ではアクが強く、毒性を含むこともあるので食べない方が無難です。

 

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赤色チュ-リップ(拡大)

チューリップの花弁は6枚あるように見えますが、外側の外花被3枚は本来のガクで、内側の内花被3枚は花弁です。雄しべは6本で、雌しべの先は3つに分れています花被の基部と雄しべはいろんな色になる場合があります。青色の品種はまだありませんが、花を上から覗くと花弁の根元に青い部分が見える種類があります。そこには青い色素があるので、その青い部分を増やすことが試みられています。

 この赤色の花びらを見ると、どの基部も黄色になっています。逆三角形がはっきり見える3枚の花びらが内花被(花弁)で、それらの間から外花被(がく)の黄色部分も見えます。逆三角形の上の部分も良く見ると、中央に突起があります。雄しべの基部の花糸も黄色をしていますが、葯の部分は黒色です。雌しべの基部の子房は緑色で、先の柱頭は3つに分かれそれも黄色をしています。

 

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薄黄色チュ-リップ

 薄黄色のチューリップの群生です。家庭での花壇などではたくさんのチューリップ球根を植えることは少ないですが、このようにたくさんのチューリップを一緒に生育させる方が見栄えがぐっと良くなります。チューリップの数が少ないと、どうしても花首が曲がったりグラグラしがちですが、このように友育ちさせるとお互いが助け合って咲いているようです。

 

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薄黄色チュ-リップ(拡大)

 この薄黄色のチューリップでは両花被の外側は薄い黄色をしていますが、内側では黄色が少し濃くなっています。雄しべの基部の花糸の下半分は黄色で、上半分の花糸と葯は黒色をしています。

 

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薄赤色チュ-リップ

 やや薄赤色のチューリップです。やはり一番ポピュラーなチューリップの色でしょうか。

 

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薄赤色チュ-リップ(拡大)

 花被の内側を見ると中央に突起のある逆三角形が見られ、周辺部は黄色で中央部は黒色をしています。雌しべの柱頭は黄色です。

昔、ペルシャ人は求婚する際に、この花のような真っ赤なチューリップを贈ったようです。赤い花被の基部の黒色のように、「私の胸が恋心で焼け焦げている」という意味をこめたようです。

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黄色チュ-リップ

 これもまたチューリップらしい典型的な色ですね。

 

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黄色チュ-リップ1(拡大)

 同じ黄色のチューリップでも、内側の花被基部の色に違いがありました。この花では雄しべの基部の花糸は黄色で、葯は黒色をしています。雌しべの子房は緑色で、柱頭は3つに分かれ黄色です。

 

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黄色チュ-リップ2(拡大)

 この花では先の赤色の花に見られたように、両花被の基部には中央に突起のある逆三角形が見られ、それは黒色をしています。雌しべの色は他の花と同じですが、雄しべは花糸も葯も黒色をしています。

 このように同じ色のチューリップでも、その掛け合わされた両親系統の性質を示すのか、花被基部や雄しべの色に差が出るようです。

 

では、オランダのキューケンホフで行われているチューリップショールームの花を、you tubeからご覧ください。

 

少し大きな写真と特性などは、右サイドの 観賞植物の紹介  に載せますの

でそちらもご覧下さい。

関連の記事が 園芸植物・園芸事情 にもありますので、ご覧ください。

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コメント

こんにちは。
 見事なチューリップですね。
その昔「キューケンホフ」でたくさん見ることができました。
毎年、デザインを変えているそうですね?
もう今頃は閉演して秋の開園に向けて手入れがされていることでしょう。
 先生もきっといらっしゃった事と思います。

投稿: マコママ | 2017年5月28日 (日) 14時10分

こんにちは マコママさん sign01

新しいPCにはなれられましたか、機種が変わると何かと大変です。こちらも携帯(ガラケー)の
機種を変えたのですが、勝手が違い大変です。happy01

オランダの園芸は素晴らしいですね、国を挙げて応援していますからね。キューケンホフには
行ったことはないのですが、アムステルダムの花博などでも、それ以外でも見事な
チューリップを見ています。smile

球根生産用のチューリップから花を取るだけでも大変な量のようでしたね。eye note

投稿: プロフユキ | 2017年5月28日 (日) 14時22分

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