・北野天満宮のお土居のもみじ苑を守る悪水抜き・版築工法と見事な紅葉を見てきました
私の散歩コ-スの北野天満宮は折に触れ訪れたい場所で、今までにその歴史、夏越しの茅(ちがや)輪くぐり、妖怪がらみの灯ろう、節分祭での狂言と舞の奉納、道真公ゆかりの紅白梅 、整備されたお土居 、雪中の初詣、再度の紅梅と白梅 などを、8回にわたり紹介しています。太閤ゆかりのお茶会の跡や天神さんの7不思議、さらに世界遺産に登録していないわけなど、まだまだ紹介しきれていません。
整備されたお土居は新緑の頃にも訪れるのに良いところですが、横に流れる紙屋川それにかかる鶯橋と更にお土居を取り巻く木々の紅葉を見る晩秋にも絶好のスポットです。お土居は太閤秀吉が、洛中を戦火から守るために築いた土塀で、ここ北野天満宮ではこれが綺麗に保存されています。
お土居もみじ苑
お土居のもみじ苑には約300本の紅葉する木が植えられ、10月下旬から12月上旬まで公開されています。
もみじ苑入口
入り口付近から、真っ赤に紅葉した木が迎えてくれます。
お土居もみじ苑マップ
これがマップで、お土居には大欅(けやき)、舞台などがあり、横を流れる紙屋川には朱色に塗られた鶯橋が架かり、300本の紅葉が点在しています。
本殿背景1
これは本殿の屋根部分を西側から見たところですが、その鮮やかな模様と紅葉の色どりがとてもマッチしています。
本殿背景1
これは先の写真から更に紅葉に近寄ってみました。色鮮やかな紅葉が、緑色の葉と屋根の黒色に比べて一層鮮やかに見えます。
お土居の大ケヤキ
お土居の入り口付近にある大欅(けやき)で、太閤秀吉がここにお土居を築いたころから生長を続け、幹回りは6mあります。京の地より遠く九州の太宰府まで、東風を吹かせ続けていることから東風(こち)の名前があります。梅の頃には一層その香りを、大宰府に届けたことでしょう。
お土居の悪水抜き
お土居を降りて下から見ますと所々に、石組みの悪水抜きが見られます。お土居を築いた際に外側への排水を遮ったところでは水がたまったため、このような切石組の暗渠(あんきょ)を設け、雨水が神域を侵さないように工夫がされています。
悪水抜き拡大
このような切石組暗渠はやや勾配を下げ、紙屋川に向かって雨水が流れるようになっています。
お土居の版築工法
お土居が長年御風でも浸食されないように、古代からの土木建築方法で土を何層にも突き固めて堅牢(けんろう)な土るいや建物の基壇を築造する方法・版築工法で補強されています。
遊歩道
お土居から下った紙屋川沿いの遊歩道には、上からの紅葉が折敷いてまるで紅葉の絨毯が敷かれているようです。
背景は鶯橋
紙屋川にかかる鶯橋の朱色と、木々の紅葉が混然と混じって溶け合っています。
もみじ苑最終地
もみじ苑最終地近くには、ひときわ色鮮やかな紅葉の木が別れを惜しむように仰ぎ見られました。
●少し大きな写真と特性などは、右サイドの 観賞植物の紹介 に載せますの
でそちらもご覧下さい。
●関連の記事が 京の街角 にもありますので、ご覧ください。
| 固定リンク
「・京の街角 The Hilight of Kyoto」カテゴリの記事
- ・今年も4月に平野神社に行き境内に続いて、特に設けられた有料の桜苑で桜を見てきました(2024.04.26)
- ・今年も4月に平野神社の桜苑に行き、紅枝垂れ桜や寝覚めの桜を境内で見てきました(2024.04.15)
- ・今年も北野天満宮で菅原道真公遺愛の紅梅・白梅を見てきました(後編)(2024.03.31)
- ・今年も北野天満宮で菅原道真公遺愛の紅梅・白梅を見てきました(前編)(2024.03.30)
- ・段飾りにおける内裏雛、三人官女並びに左大臣・右大臣の飾り方について(2024.03.23)
コメント
プロフユキさま
ですね。
こんにちは。
凄い!見事な紅葉
お土居は以前「ぶらタモリ」で拝見して
その存在を知ったような訳です。
いろいろ工夫が施されていますね。
でもやはりこの紅葉は凄いです!
太閤さまもご覧になられたのでしょうか?
投稿: マコママ | 2016年12月 8日 (木) 11時58分
こんにちは マコママさん
ブラタモリでお土居の紹介がありましたか?知りませんでしたが、残念しました。
欅や杉の巨木は今に残っていますから、太閤秀吉も見た可能性はありますが、
紅葉は残念ながらそれほど年数は経っていませんので見ていないでしょうね。
今年は特に紅葉が色鮮やかなようで長く楽しんでいます。

でも太閤さんがお土居を築いてくれたおかげで、今に多くの人が紅葉や新緑を
楽しめるわけで有り難い事です。
投稿: プロフユキ | 2016年12月 8日 (木) 23時14分