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2016年12月13日 (火)

・木々が紅葉に彩られると、学生時代に習ったあの和歌が思い出されます(その2)

年の初めの114日に、新春恒例のお歌会始がありました。テレビで見ていると、歌を講ずる披講所役は、司会にあたる読師、講師に続いて第1句から節を付けて吟誦する発声(はっせい・1人)、第2句以下を発声に合わせて吟誦する講頌(こうしょう・4人)からなります。その発生は朗々として、ゆっくりとのびやかに歌われます。本来和歌と言うものは、目で黙読するのでなく、朗々と歌い上げるもののようで、それだけ調べ、発声は重要なのでしょう。

前回紹介しました和歌以外にもまだまだ良い歌がありましたので、今宮神社参道のイチョウの黄葉、植物園のフウ、メタセコイヤなどの紅葉 と共に紹介します。

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イチョウ・今宮神社参道

吹くからに 秋の草木の しをるれば   

むべ山風を 嵐といふらむ  文屋康秀 古今和歌集・百人一首  

山から秋風が吹くと、たちまち秋の草木がしおれはじめる。なるほど、だから山風のことを「嵐(荒らし)」と言うのだなあ。

 

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歌会始

今年のお題は「人」でした。平成29年度のお題は、「野」です。

 

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女性皇族

男性に比べ、女性皇族の衣装はカラフルです。

 

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イチョウ・今宮神社参道 

見渡せば 花ももみじも なかりけり
浦の苫屋の 秋の夕暮れ
               藤原 定家  新古今和歌集 

見渡してみると、春の美しい花も、秋の紅葉もここにはないなぁ。海辺の苫ぶきの粗末な小屋のあたりの秋の夕暮れなことよ。

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ケヤキ・植物園

思ふこと なきてぞ見まし もみぢ葉を
嵐の山の 麓ならずば
 藤原輔尹朝臣 新古今和歌集  

あらしにこの紅葉も散るということを考えずに、美しい紅葉を見たいというのである。

 

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ケヤキ・植物園

もみぢ葉の 流れてとまる みなとには
紅ふかき 波やたつらむ
               素性法師 新古今和歌集  

この川の下流、紅葉が流れて停泊する河口には、深い紅の浪が立つことでしょう。

 

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ケヤキ・植物園

神奈備の 三室の山を 秋ゆけば
錦立ちきる 心地こそすれ
               壬生忠岑 古今和歌集  

神がいらっしゃる三室の山を秋の季節に通ってみると、(紅葉の葉が散って体にくっつくので)錦の布を仕立てて着ているような気持ちがすることです。

 

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モミジ・植物園

見る人も なくて散りぬる 奥山の 

紅葉は夜の 錦なりけり                 紀貫之 古今和歌 

見に来る人もいないまま散ってしまう奥山の紅葉は、(まるで)夜に錦の衣装を着ているようなもので、せっかくの美しさも甲斐のないことだなぁ。

 

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メタセコイヤ・植物園

もみぢ葉の 散りゆくかたを 尋ぬれば 

秋もあらしの 声のみぞする                 崇徳院 千載集 

紅葉した葉の散ってゆく方向を尋ねて行くと、秋ももう終りだと告げるような嵐の声ばかりがする。

 

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メタセコイヤ・植物園

吹く風の 色のちくさに 見えつるは 

秋の木の葉の 散れはなりけり         (よみ人しらす)古今和歌集

 

吹く風が様々な色に見えたのは、秋の木の葉が散ったせいだろう。

 

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フウの木・植物園

白露も 時雨もいたく もる山は  

下葉のこらず 色づきにけり               紀貫之 古今和歌集 

露も時雨もひどく漏る、という名の 「もる山」は、下の方の葉まで残らず色づいてるな。

 

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フウの木・植物園

ふるさとは まだ遠けれど もみぢばの 

色に心の とまりぬるかな 藤原兼房 後拾遺集 

帰るべき故郷はまだ遠いというのに、道中の紅葉の色美しさに心を奪われ、一向に先へ進まないことよ。

 

少し大きな写真特性などは、右サイドの 京の街角  載せます

でそちらもご覧下さい

関連記事が 京の街角  にもありますので、ご覧ください。

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