・京都植物園の温室で色鮮やかなヘリコニアと可憐なグロッバの花が咲いていました
京都府立植物園の温室にはいつ行っても色鮮やか花や、珍しい果物がなっています。カカオやバオバブの果実、ソーセージの木などについては先に紹介しています。いつも高い位置から垂れ下がる熱帯の花の房の色鮮やかさに興味を覚えていましたが、今回ゆっくり見る機会がありました。またその横にはたくさんの観葉植物、例えばカラディウムや多くの種類のヒビスカスが咲いています。今回クレオメのようにたくさんの花がファッと飛び出したようなグロッパの花を見かけましたので紹介します。
ヘリコニアとグロッバの花
ヘリコニアの花
左がヘリコニア・ロストラタで、右がヘリコニア・マリエの花の房です。
ヘリコニア・マリエ
ヘリコニア・マリエの花の房は、一見すると巨大なムカデのように見えちょっとグロテスクな感じがします。オウムバナ科(ジャングルゾ-ン)で学名はHeliconia mariae。
コスタリカからペルー原産。巨大なムカデのようにも見えますが、英名はビーフステーキヘリコニア(Beafsteak heliconia)です。赤色の部分は苞とよばれ、その中に小さな花があります。苞の中から青い色の果実が顔をのぞかせているものもあります。見頃は10月下旬までのようです。
ヘリコニア・ロストラタ
これがヘリコニア・ロストラタの花の房です。ヘリコニア・ロストラタはオウムバナ科の1種で、学名は学名 Heliconia rostrataです。黄色く縁取られた赤い花がまるでオウムのくちばしのようにも見え、それが連なって下に垂れています。英名は「ハンギング・ロブスター・クロウ」で、大きなエビのはさみという意味です。花に見えるのはガクが変化した苞(ほう)で、本来の花は苞の中にあります。バナナの近縁種で葉はバナナに似て大きい葉をしています。
ヘリコニア・ロストラタの花
ヘリコニア属は中南米や南太平洋諸島におよそ100種が分布します。ヘリコニアの名はギリシャ神話でミューズ(女神)が住むヘリコン山にちなむとか。受粉を媒介してくれるハチドリを引き付けるため、花は独特な形と目立つ色彩をしているようです。最近は国内でもエキゾチックな花姿が人気を呼んで、切り花として栽培され鉢物用の小型品種も出回っています。
グロッバ
これは色鮮やかで巨大すぎるグロッパに比べ、やや優美な花の形をしたグロッパです。
グロッバ
グロッバ・ウィニティー(学名:Globba winitii)はショウガ科グロッパ属の非耐寒性多年草です。草丈は50~60cm。原産地はタイ、ベトナム。グロッパ属は100種類ほどがあります。
グロッバ
グロッバはショウガに似た草姿で、花は茎の先に穂状に垂れ下がって咲き、根には根茎(棒状に肥大した球根)ができます。主に栽培されるのはグロッバ・ウィニティーとその園芸品種です。植物園には「シャムの舞姫」とよばれる華麗な品種もあるようですが、この品種は「グロッバ・ホワイトダイアモンド」のようです。
グロッバ
根茎から茎がまっすぐ立ち上がり葉を開く様子はショウガの草姿に似る。葉の付け根が重なり合って巻いて筒状になり立ち上がり、花は偽茎の先端から伸びて弓のようにしなり、華麗に穂状に付いています。
グロッバ
花期は7~10月。花序は10~20cm、花色は白色、黄色、桃色、赤紫色などがあるようですが、中々よく見ると整った綺麗な形をしています。
●少し大きな写真と特性などは、右サイドの 観賞植物の紹介 に載せますの
でそちらもご覧下さい。
●関連の記事が 園芸植物・園芸事情 にもありますので、ご覧ください。
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