・美術館「駅」で、『世界の巨匠たちが子どもだったころ』描いた絵の美術展を見てきました
昨年3月京都駅ビルの伊勢丹内にあるにある美術館「駅」で、岩合光昭の写真展「ネコライオン」をみてきたことを紹介しました。今日も久しぶりに美術館「駅」で、世界の画家などの巨匠たちが子どもの頃に描いた作品の展示会があるので、家人と待ち合わせて見に行ってきました。チラシに載っている説明だけでも興味をひかれ、あのピカソの若いとき、伊東深水の若いとき、平山郁夫の若いとき、どんな絵を描いているのだろうと興味津々で出かけました。結果はとても素晴らしいもので、やはり巨匠となる人は若いときにすでに天才の片鱗が表れているものだと、納得しました。作品は愛知県岡崎市にある「おかざき世界子ども美術博物館」が所蔵するコレクションです。作品のいくつかを写真撮影はできないし、ポストカードもあいにく気に入ったものがなかったので、チラシから紹介します。
美術展チラシ
伊東深水
伊東深水が13歳の時(1913年)に描いた「髪」です。13歳にして、もうこんな絵が描けたのですね。
ピカソ
ピカソ14歳(1895年)の作品「男性頭部石膏像の一部」です。ピカソはあの抽象画を書く以前には極めて精巧な具象画を書いていたのは知っていましたが、14歳でこれだけの作品を書いていたのですね。彼の抽象画は、対象を見たあらゆる面を同一画面に描いています。先日紹介したキューガーデンのボタニカールアートに、ヒマワリの表面と裏面を同一面に書いていたのを、ふと思い出しました。どちらが先なもだろうかと。
クレー
パウル・クレー19~20歳(1898~1899年)に描いた「椅子に座る少女」。緻密な計算と分析と独特な技法で、多くの抽象的な絵を描いていたクレーも、若いときにはそのまま描いていたようです。
山下 清
放浪の天才画家山下 清14歳(1936年)の作品「庭」です。東京駅の八重洲北口から入った地下街に、山下 清の作品を並べた小さな画廊があり、よく作品を眺めていたものです。退職後はあまり訪れる機会もなくなっていて、若いころの作品を懐かしく鑑賞しました。
ワーグマン
チャールズ・ワーグマン10代(1842~1851年)の作品「喫茶店」です。幕末期に日本に記者として来たイギリスの画家で、日本人画家に洋画の技法を教えています。
平山郁夫
平山郁夫16歳(1946年)の作品「虎」です。平山は若い頃から気に入った絵があると、丹念に模写をしていたようです。後のかれた芒洋としたシルクロードなどの画風は、このような絵の最後に到達した境地でしょうか。
山口華楊
山口華楊19歳(1918年)の作品「緑蔭」です。写生中心の画風で、動物画を得意とした京都生まれの画家ですが、若いときから動物を描いていたのですね。
東郷青児
東郷青児19歳(1916年)の作品「花」です。夢見るような甘い女性像が人気を博し、昭和の美人画家として戦後一世を風靡しました。私の学生時代に河原町通り3条にあった京都朝日会館の壁面に、2階~7階までの美人画を描いた巨大な壁画がありました。驚いて見ているうちに、ごく自然に河原町通りのシンボルとして周囲に溶け込んでいきましたが、その後ビルの老化とともに撤去されてしまったようで、残念に思っています。
横尾忠則
横尾忠則19歳(1955年)のポスター作品「織物祭」です。独特の作風は既に出ていますね。
●少し大きな写真と特性などは、右サイドの その他の写真 に載せますの
でそちらもご覧下さい。
●関連の記事が 随 想 にもありますので、ご覧ください。
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