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2016年6月 8日 (水)

・京都園芸俱楽部で、「王立キューガンデンの果たしてきた役割」を紹介します

 先に世界遺産キュー王立植物園の所蔵するボタニカルアートを中心にした、「イングリッシュガーデン--英国に集う花々--」を紹介しました。この美術展に協賛して、京都府立植物園でイングリッシュガーデンが作られており、京都園芸俱楽部でも王立キューガーデンの紹介を私がこの11日にすることになりました。

 キュガーデンの歴史は英国王の庭園の一つでしたが、1840年に国立移管されました。植物立国を目指した大航海時代の19C半ばに、世界中から植物資源を集め、分類・同定化を図り、有用植物の植民地でのプランテーション栽培に乗り出すことになります。国立移管になる背景には、貴族だけの庭園から一般市民への庭園の普及があり、イングリッシュガーデンとして発展していきます。

 

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王立キューガーデン

 講演会のチラシです。参加できない遠くの方のために、内容の一部をダイジェストでお伝えします。

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大航海時代の英国

 植物探索が広がるのは植物の種類の少ない英国では、従来ライ麦パンやケール・キャベツに肉だけの食事で、甘味料も蜂蜜に頼っていましたためです。トマト、ジャガイモ、トウガラシなどは大航海時代になって、やっと中南米からもたらされた野菜です。また腐りやすい肉類の消臭ためにも、コショウなどの香辛料は貴重な品でした。

 英国は世界中に植民地を持ち、海外から導入した植物の分類・特性をキューガーデンの温室で調べ、それらを栽培に適した海外の植民地でプランテーション生産をするようになります。

 

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戦艦バウンティ号

 「戦艦バウンテイ号の反乱」として2回映画化され、厳しい船長を演じたマーロンブランドの好演が印象的です。なんとか故国に戻った船長は調査の軍艦にのり、タヒチで反乱水兵たちをとらえています。この船も、タヒチからパンノキをジャマイカに運ぶ予定でした。

 

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キューガーデンの組織・設備

 世界遺産でもある王立キューガーデンには、昨年度135万人の入が場者しています。

大人の入場券は2340円(15£)ですが、寄付金付きは2574円(16.5£)でネットで買うと2184円(14£)になります。結構高い値段ですが、例年140万人前後の人が入場しています。無料で1年間入場できるキュー会員券は11232円(72£】しますが、昨年度会員数は77800人です。

 面積は132haで、京都府立植物園の5倍の広さがあります。職員は750人で、それをサポートするボランティアは550人います。組織図を示していますが、植物展示圃では76棟の温室、庭園、樹木園、展示圃に加えレストランやショッピングコーナーも充実しています。

 

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ビクトリア門

 ロンドンの中心から地下鉄乗れば約45分で行けます。ビクトリア門は王立のガーデンを示す金の紋章のある、重厚な門です。

 

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椰子温室

 19世紀のビクトリア時代に建築された温室で、19mの高さがあり温帯、熱帯の植物が

栽植されています。

 

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スイレン温室

 スイレン室では熱帯スイレンが集められ、又オーストラリアからオオオニバスが導入され、苦労して開花させるのに成功しています。

 

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キュー王宮とクィーンズガーデン

 エリザベス女王80歳の誕生パーティ会場にもなりました。期間限定で一般公開もされています。

 

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レストラン

キュー王宮を含めていくいつかのレストランがあり、結婚披露宴にも使うことができます。

 

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軽食コーナー

 勿論普通の食事も自由に気兼ねなく取れるように、幾つもの軽食コーナーがあります。

 

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マリアン・ノース・ギャラリー

 世界を旅して死まで植物画を描くことに没頭した女流画家マリアン・ノースの油絵作品832点が展示されています。

 

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ショッピングコーナー

 幾つかあるショッピングコ-ナーでは、キューガーデン訪問の記念品となるティーカップ、ティータオル、園芸用品、写真、ボタニカル・アートや書籍などが売られています。それらの作品は、イギリスに行かなくてもネットでも購入できます

 

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ボタニカルアート

 右にスイレンの陶磁器がありますがウエジウッド社製で、この作品ができたのも前のブログで書きましたように、ダーウインの母方の祖父がウエジウッド社の創始者だったためです。

 

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ボタニカルアートの例

 シャーリー・シャーウッドのボタニカル・ギャラリーには、22万点のボタニカルアートが所蔵されています。

 

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各種研修コース

 教育・学習部門も充実していて、基本的な勉強:実技から専門的な課程まであり、その資格は高く評価されています。これと研究部門を担当する研究者が250人、博士課程の研究員が44人、共同研究者が88人いて、これらの活動を支えています。

 

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トウリートップ歩行路

 面白いのは2008年にできたトゥリートップ歩行路です。高さ18m、長さ200mあり、木々の梢での発育が観察できるように配慮されています。登るのに118階段あるため、車椅子の人にはエレベーターがあり、自由な観察ができます。

 

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さく葉標本

 同定と分類の基本となる700万種のさく葉標本があり、熱帯から寒帯、温帯のほとんどの植物が網羅されており、今も標本は増加しています。

 

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イングリッシュガーデン

 キューガーデンはこれ以外にも多くの活動をしており、普及活動として世界中でシンポジウム、講演会もしています。先に紹介した「イングリッシュガーデン--英国に集う花々--もその一つで、東京に続いて京都で開催されています。展示会で中心になったのはボタニカルアートでした。イングリッシュガーデンの要素としてはここに書いた以外に、日時計、噴水、大理石の像などが良く取り入れられています。

 

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イングリッシュガーデン1

 キューガンデンのものではないのですが、代表的な素晴らしいイングリッシュガーデンの例を3枚紹介します。建物との調和が素敵です。

 

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イングリッシュガーデン2

 純白の建物のテラスから見る眺めは、一層素敵なことでしょう。

 

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イングリッシュガーデン3

 踏み石、日時計、建物と組み合わされた、季節の花々が素敵です。

 

 

少し大きな写真特性などは、右サイドの その他の写真 載せますのでそちらもご覧下さい

 

関連記事が 随 想 にもありますので、ご覧ください。 


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