・京都文化博物館で開催中の「イングリッシュガーデン--英国に集う花々--」を見てきました
東京での開催に引き続き、京都文化博物館で開催中の世界遺産キュー王立植物園の所蔵するボタニカルアートを中心にした、「イングリッシュガーデン--英国に集う花々--」を見てきました。タイトルだけからは分かりにくいのですが、上に書いたようにキューガーデンが所蔵するボタニカルアートを中心にした展示展でした。王立キューガーデンは当初の王様の庭園から、大航海時代に植民地を持った英国がプラントハンターを世界中に派遣し有用植物を導入し、植民地でのゴムや綿花のプランテーション経営のために、有用植物の栽培試験をする研究機関に移行してきました。その過程で植物の特性を調べまた分類するため、正確な形状を描く必要からボタニカルアートが発達してきました。また一方で、豊かになった市民層も庭園を持とうとして、イングリッシュガーデンが発達してきました。
イングリッシュガーデン展
イングリッシュガーデン展は、地下鉄「烏丸御池駅」の東側にある京都文化博物館で開催されています。
美術展ではいつものことですが、カメラの撮影は禁止されており、出口で関連のグッズやポストカードが僅かばかり販売されていましたが、欲しいものは全くありませんでした。止む無く、この「イングリッシュ・ガーデン--英国に集う花々—」を購入して、それらのボタニカルアートを眺めています。ここには、チラシの写真を中心に紹介します。
ボタニカルアート1
代表的なボタニカールアートの一つです。左からオオカンユリ、ヒマワリ、ヤマモガシ科です。興味深いのはヒマワリの描き方で、ヒマワリの花の裏表を工夫して表現しています。
ボタニカルアートとバンクス
左からサボテンの大輪柱と言うサボテンの花、次いで英国王立協会会長のジョゼフ・バンクスの肖像画です。バンクスは庭園時代から世界中で集めた植物がキュー植物園に集まるネットワークを構築しました。
ダーウィンとボタニカルアート
ダーウィンもまたビーグル号に載ってガラパゴス島ほかに生物探索の探検の参加しています。左から、ダーウイン、鳥と花のタイル、果物(またはザクロ)です。
スイレン・プレートと椰子温室
素晴らしいウエジウッド社製作のスイレンのプレートと、キューガーデンの椰子温室。
ダーウィンとウエジウッドの繋がり
ダーウィンはご承知の通り、ビーグル号などに乗り込み多様な生物の存在を知り、「種の起源」を書き「進化論」を提唱します。一方ウエジウッドは私も大好きな英国の陶磁器メーカーで、その飾り小皿、ジャスパーシリーズ(その1)・(その3)・(その4)、カフスボタン、クリスマスプレート、ピーターラビットの陶器などを紹介しています。
そんな私ですから、展示品の中にウエジウッド社のこのスイレンを見た時には驚きました。調べてみるとウエジウッドを創設したジョサイア・ウエジウッドはダーウィンの母方の祖父にあたります。またダーウィン自身も1839年に、ウエジウッド家出身のエマと結婚しており、ダーウィン家とウエジウッド家は深い絆に結ばれています。
ダリア
マーガレット・ミーン描くダリアの花々です。
ヤマモガシ科
ヤマガシ科の種類の果実と、果実断面と種子を描いています。
アイリス他
アイリス、ゴクラクチョウカ、ロードデンドロン、ヒマワリとシコンノボタンです。
イングリッシュガーデン
多くのイングリッシュガーデンを設計したガートルード・ジーキル。
チューリップ他
チューリップ、ボタンとトウツバキです。
江戸の植物画
同時に開催されていた、「江戸の植物画展」のチラシです。英国などのプラントハンター、植物収集の動きとは若干異なり、日本では植物は美的な対象として描かれ、またその改良がされて文化芸術に大きな影響を与えてきました。
●少し大きな写真と特性などは、右サイドの その他の写真 に載せますのでそちらもご覧下さい。
●関連の記事が 随 想 にもありますので、ご覧ください。
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