・京都府立植物園ではチューリップの花が出迎えてくれ、その横では西洋シャクナゲが花盛りでした
4月も上旬になると京都府立植物園では、いろんな花がどっと開花の時期を迎えていました。例年のように南の正門を入ったあたりでは、赤、白、黄色の色とりどりのチューリップが花盛りで、その横では西洋シャクナゲの大型の花が艶やかに咲き誇っていました。また、正門からそのまま真っ直ぐ進むと、温室の向こう側では枝垂れ桜、リキュウバイ、キクモモ、ハナズオウなどが真っ盛りで、多くの人がのんびりと花見を楽しんでいました。
チューリップと西洋シャクナゲ
チューリップ
チューリップはユリ科チューリップ属の球根植物で、学名はTulipa gesneriana L.です。 アナトリア、イランからパミール高原、ヒンドゥークシュ山脈、カザフスタンのステップ地帯が原産です。花弁の先端が丸いもの・尖ったもの・フリル状のものもあり、咲き方は一重から八重までいろんな種類が増えてきています。
チューリップの花
チューリップの花弁は6枚あるように見えますが、内側の3枚は花弁(内花被)ですが、外側の3枚はガク由来の外花被です。ガクは花弁と同じ色素を持ち見かけ状に差はなくなっています。
芳子
横の木立に入ると、何種類かの西洋シャクナゲの花が真っ盛りでした。西洋シャクナゲはツツジ科ツツジ属の灌木で、学名はRhododendron hybridumです。シャクナゲは、ツツジ(ロードデンドロン)属に分類され、ネパール、ブータンを中心にアジア、ヨーロッパ、北 米に約300種が分布しています。
芳子
19世紀プラントハンターによって、主に中国原産のシャクナゲがヨーロッパに導入されて、数多くの交配が行なわれて、それらは西洋シャクナゲと呼ばれています。この品種は‘芳子’です。
芳子
‘芳子’は元大船フラワーセンター園長の脇坂 誠氏が、ツクシシャクナゲとアルボレウムを交配して育成したものです。初めはピンク色をしており、開くにつれて白色に変化してきます。
アイボリー・スカーレット
‘アイボリー・スカーレット’は西洋シャクナゲの代表のように、大型の花で艶やかな色をしています。
アイボリー・スカーレット
手まり状にたくさんの花が集まり、きわめて大型の花が開花しているように見えます。
アイボリー・スカーレット
1っカ所にこのように20花ぐらいの花が集合をしていて、正にてまりのようにまん丸い形をしています。
春一番
‘春一番’はピンク色が映える品種で、非常に丈夫で作りやすい品種です。花は幾つかの花が集まっていますが、やや葉は小さく枝が広がっています。
春一番
花の色はピンクの濃い部分と、それほどでない部分もあります。
春一番
艶やかで、映えるピンク色をしています。
シャガ
シャガはアヤメ科アヤメ属の多年草で、学名はIris japonicaです。
シャガ
人家近くの森林周辺の木陰などの、やや湿ったところに群生しているのをよく見かけます。開花期は4 - 5月ごろで、白っぽい紫のアヤメに似た花をつける、何となく懐かしい感じのする花です。
●少し大きな写真と特性などは、右サイドの 観賞植物の紹介 に載せますのでそちらもご覧下さい。
●関連の記事が 園芸植物・園芸事情 にもありますので、ご覧ください。
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コメント
おはようございます。

美しいシャクナゲたちですね。
色もとりどりで本当にキレイです
「芳子」と言うのは、どなたかの お名前に由来しているのでしょうかね。
実家にも シャクナゲはありますが、咲くのは 5~6月のことですね。
投稿: 花mame | 2016年4月20日 (水) 09時36分
こんにちは 花mameさん
西洋シャクナゲは花も大きく、色も鮮やかなものが多く、普通のシャクナゲより
派手で目立ちますね。
’芳子’は育成者が、奥様の名前を付けてプレゼントとしたようですね。なかなか
できないことですが、おしゃれな命名です。
以前のシャクナゲに比べ、最近の品種では耐暑性もかなり改良され、作りやすくなって

きたようですね。桜が終わると、ツツジ、サツキが目立つようになってきますね。
投稿: プロフユキ | 2016年4月20日 (水) 23時53分