・今年も京都御苑では紫モクレン、白モクレンが桜、梅に混じり咲いています

先にご近所に咲いたシモクレンを、春の花々と一緒に紹介しました。まだ気温の低い頃から鮮やかな赤紫色あるいは白色のモクレンが咲きだし、春の到来を感じさせてくれます。ここには京都御苑に咲く紫モクレン、白モクレンなどはいずれも歴史を感じさせるように大きな木で、花数も多数あり見事です。普通にはモクレンと言えば紫モクレンを指しますが，どちらもモクレン科モクレン属に属していて、分類上では種が異なります。これらモクレンに比べ、桜や梅は更にたくさん植えられており、訪れる人を喜ばせています。

 

京都御苑の花々

さすがに年輪を感じさせるどれも大きな木で、花数も豊富です。

 

紅梅・白梅

御所西側の梅林には、見事な紅梅・白梅が咲き乱れています。

 

枝垂れ桜

　近衛邸跡に咲く見事な枝垂れ桜で、毎年のように訪れる人々を魅了しています。

 

紫モクレン1

　中立売御門から入ってしばらく歩くと、見事な紫モクレンの巨木が見られます。

モクレン（木蓮、木蘭）はモクレン目モクレン科モクレン属の落葉低木で、花弁の裏側の基部が赤紫色になることから、シモクレン（紫木蓮）とも、またハネズ、モクレンゲと呼ばれることもあります。

 

紫モクレン2

近寄って拡大して見ると、本当にたくさんの花が咲いているものと驚きます。

紫モクレンも先程の桜と同様に、「花葉見ず、葉花見ず」で葉が伸びるに先立って開花します。

 

紫モクレン3

花は濃い紅色から桃色で、花弁は6枚、ガクは3枚、雄しべと雌しべは多数が螺旋状についていて、上品な強い芳香を放ちます。同じ仲間の花にタイサンボクがあり、いずれも恐竜時代からある花で、その雄しべと雌しべも古い形をしていることを先に紹介しました。

 

白モクレン1

「猿が辻」と呼ばれる御所の北東角の横にある森の中に、白モクレンが咲いています。これもかなりの大きさの立派な木で、花数も無数に咲いています。　

御所の鬼門にあたる北東角の屋根には、鬼が去るようにと御幣を担いだ猿神像が安置されていることを先に紹介しました。

 

白モクレン2

モクレン属の中では大型の種類で樹高は10-15m程度まで伸長します。春、桜と同じように、葉に先立って大形で白色の花が開きます。

 

白モクレン3

どの花も自然に上向きに「私をよく見て」と咲いていてくれ、よく花を観察することができます。

●少し大きな写真と特性などは、右サイドの　観賞植物の紹介 に載せますのでそちらもご覧下さい。

●関連の記事が　園芸植物・園芸事情 にもありますので、ご覧ください。