・京都から琵琶湖クルーズと伊吹山・お花畑へのバス旅行3(伊吹山山頂のお花畑2)
酷暑の京都市内を離れ、琵琶湖クルーズの遊覧船で多景島をめぐり、琵琶湖の大きさを満喫しました。またその後伊吹山ドライブウエイを快適に進み、いよいよ標高1260mのスカイテラス駐車場に到着し、お花畑を散策しました。14種類の高山植物のお花を見つけ、そのうち6種類を前回に紹介しまして、今回は残りの8種類を紹介します。必ずしも高山植物とは言えないものもありますが、ここ伊吹山にしか生息していない種類も幾つかありました。また1種類だけでなく、2,3種類は混ざって一緒に群生して生えているところもたくさんあり、本当にお花畑の様相でした。
伊吹山の花々
シシウド
セリ科シシウド属の多年草で、日本固有種でもあり本州から九州にかけて分布します。食用にはなりませんが、根を乾燥させたものは風邪やむくみの薬になります。
シシウドのつぼみ
まだ固い、シシウドのつぼみです。
満開のシシウド
シシウドは8月~11月にかけて、茎先に複数の散形花序を出し、小さな白い花を花火が開いたように多数つけます。
メタカラコウとシシウドの群生
前回紹介しましたメタカラコウと、シシウドの群生が見られました。お花畑には入らないよう注意書きがしてありますが、お隣の国の人は傍若無人に入り込み寝ころんで写真を撮っていました。本当に恥を知らない人もいるんですね。(-_-)
イブキジャコウソウ
シソ科イブキジャコウソウ属の小低木で、海岸から高山帯までの日当たりの良い岩地に生育します。名前の通り伊吹山に多く生息しており、全体にじゃ香のような芳香があります。
イブキジャコウソウの花
開花期は6~-8月で、枝の先端に短い花穂をつけます。花は紅紫色で可愛い唇形をしています。
ヨモギ
ヨモギはキク科ヨモギ属の多年草です。ヨモギはモグサの材料になり、ここ伊吹山が古くから有名な産地です。もぐさ(艾)は、ヨモギの葉の裏にある繊毛を精製したもので、主に灸(きゅう)に使用されます。ヨモギだけでなく、伊吹山は古来から「薬草の宝庫」として名高く、200種類以上の薬草が自生しています。
キンバイソウとシモツケソウの群生
キンバイソウと、前回紹介しましたシモツケソウの群生が見られました。キンバイソウはキンポウゲ科キンバイソウ属の多年草。中部地方と近畿地方の山地から亜高山帯の、やや湿った草地や林縁に生えます。7月~8月にかけて、鮮やかな黄色から山吹色で、直径3-4 cmの花をつけます。
キンバイソウの花
キンバイソウの花弁のように見えるものはガクで、真ん中の芯のうち外側の太いものが花弁で、細いものはおしべです。花がウメのように咲き、黄色であることから、金梅草と名付けられました。(ちょっと花が遠すぎました(ノ_・。))
サラシナショウマ
サラシナショウマは、キンポウゲ科サラシナショウマ属の多年草です。
サラシナショウマの花
葉は互生して、長い枝の先に多数の白い花を付け、開花期は8~9月頃で、花には両性花と雄花があります。
カワラナデシコの花
ナデシコ科ナデシコ属の多年草。開花期は6~9月で、花は淡紅色が一般的ですが、白色も多いようです。日当たりの良い草原や河原に生育し、路傍や山地の斜面、海岸の砂浜等でも生育します。
ヤマホタルブクロ
キキョウ科ホタルブクロ属の多年草。初夏に数個の釣り鐘型の花を穂状につけ、花は柄があって、可愛くうつむいて咲きます。花色には赤紫と白とがあり、関東では赤紫が関西では白が多いようです。ヤマホタルブクロはホタルブクロの変種で、ガク片の間が盛り上がっています。
ウツボグサ
シソ科ウツボグサ属の多年草で、日当たりのよい山野の草地に群生します。開花期は6~8月頃で、3~8cmの花穂に紫色の唇形の可愛い花を密集して咲かせます。矢を背負う「うつぼ」に花穂の形が似ていることから、「ウツボグサ」との名前が付いています。
ウツボグサの花
日干しした花穂をハーブティーとして用いたり、また、枯れて褐色になった花弁は止血作用と治癒促進作用があり、外傷薬として古くから利用されてきました。
お花畑を散策する登山者
振り返りますと、登山道を歩きながら多くの人がお花畑をのんびり涼風に吹かれながら散策していました。
●少し大きな写真と特性などは、右サイドの 観賞植物の紹介 に載せますのでそちらもご覧下さい。
●関連の記事が 日本の街角 にもありますので、ご覧ください。
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コメント
こんにちは~
伊吹山~
お花が沢山のお山~
そして日本百名山でしたね。
以前、一度だけ出かけたことがあるのですが、もう20年以上前なので、あまり記憶にないのですが~
イブキジャコウソウだけはしっかり記憶に残っています。ここの名前がついてるだけに、印象深かったです。
可愛らしいお花ですよね
そして。北海道のアポイ岳に沢山咲いていたのを思い出しました。
山野草がいろいろ咲いていて、見つけるたび心ときめくのがわかります。
そして花の名前がわからないと、早く知りたいと思って調べてしまいますよね~
あ~ユキさんの場合は知らないお花はなかったかしら?
この中で私はシモツケソウが好きかな
ピンクの花火がぴかぴかしてるようで~
広く眺めがいいお山~また行ってみたくなりました。
投稿: 野花 | 2015年8月29日 (土) 13時38分
こんにちは 野花さん
野花さんは本当にお元気ですね。またご家族でいつまでも山に登れる幸せを
お持ちでいいですね。
伊吹山は関西では普通に見られる山で、新幹線や東海道線からもよく見えるので
親しみある山で、イブキサンと言っていましたが、正式にはイブキヤマなんですね。
織田信長も薬草園にしていたみたいで、昔の人には貴重な薬草の宝庫だった
のでしょうね。おかげさまでいろいろの植物が残っていますが、高さがそれほど
ないので、本当の高山植物は少ないですね。
名前は本当にいろいろで、だいたいの分類は分かるのですが、書くときには
できるだけ確認をしていますが、間違いもよくありますよ。
投稿: プロフユキ | 2015年8月30日 (日) 16時07分