・中国北京の王府井で買った切り絵を数種類紹介します
中国の北京に行ったときには天安門広場や紫禁城を見た後、東側の王府井(ワンフーチン)に行き筆・硯などの昔からの美術・工芸品などを見ました。中でも切り絵は中国にはよくみられる飾りで、何種類かを買いました。中国には古くからの美術愛好家を対象にした種々の工芸品があり、先にかぎタバコのビンに内側から書かれた見事な絵と更に伝統工芸の堆朱コレクションを紹介しました。それ以外にも景徳鎮の陶器や、米粒に書かれた極細字、両面に同じデザインの絵を刺繍した置物などもあります。今回は王府井で買った切り絵を紹介します。
切り絵A
王府井地図
北京を訪れた人の多くは天安門広場を散策し、あまりの広さと何もないのに飽きて、故宮博物館(紫禁城)に出かけても、これまた巨大なスケールに足を棒のようにすることでしょう。まだ元気な人は南側の天壇公園に行くか、東側の王府井に行きほっとすることでしょう。王府井は歩行者天国で、私が行った頃にはまだスモッグは少なく、散策とショッピングを楽しめました。
少女1
中国の切り絵は剪紙(せんし)と書き、普通には日本では黒色の紙を使いますが、中国ではめでたい赤色の紙が使われます。切り絵には2種類あり、はさみで切り出す剪紙とカッターナイフか小刀で切り出す刻紙があります。
この伝統的な飾りつけをした少女は、小刀で切り出された刻紙です。頭にはクジャクの髪飾りと花模様の飾りをつけ、衣装も細かい模様で覆われています。
少女2
先の少女とよく似ていますが、こちらの少女は目を細めています。頭の髪飾りも、また胸元の模様も変えています。いずれも非常に細かい繊細な切込みがされています。
切り絵作家・周書敏
次のはさみによる剪紙は、1967年生まれで河北省出身の周書敏さんにより作られたものです。彼女はお父さんから剪紙の伝統的な制作技術を子供の頃から学び、更にその技術を発展させて今では第一人者として活躍しています。
双喜文字・絵1
中国では結婚式や新年などのめでたい行事には喜の字を二つ重ねた「双喜字児」を単独に使ったり、あるいは周囲に縁起の良い図案を選んで重ねて用いられます。この切り絵では、牡丹の花とつがいのオシドリが組み合わされています。
双喜文字・絵2
この切り絵でも「双喜字児」と同様の図案が組み合わされています。
オシドリ1
この切り絵では「双喜字児」は使われず、つがいのオシドリと花が組み合わされています。
オシドリ2
この切り絵ではつがいのオシドリと、ハスの花が組み合わされています。
おしどり3
この切り絵でもめでたいつがいのオシドリに、更にめでたいハスの花が組み合わされています。いずれもはさみで切り出されている剪紙ですが、オシドリの胸元の細かい切れ込みもよく切り出されているものと驚きます。
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コメント
こんにちは。
昔、中国が今のように工業大国になる前のころ、近所のそごうで中国物産展をやっていて、そこで切り絵を何枚か購入しました。今も家に飾ってあります。
剪紙なのか、刻紙なのか、わかりませんが、牡丹の図柄や、カニの図柄のものなどあって、手先の不器用な私には、どうやったらこんな細かいことができるのが、不思議に思われます。
投稿: きいろひわ | 2014年12月 1日 (月) 09時01分
こんばんは きいろひわさん
最近の中国は無理をしすぎで心配ですが、文化面では交流したいものです。
やはり切り紙をおもちでしたか、本当に繊細な出来栄えで剪紙なのか刻紙
なのかの区別は難しいと思います。私の切り絵ではどちらが表か触っている
内に分からなくなり、字の書体で判断しました。
中国14億の人がいるととんでもない細かい作業をする人が今もいるようで、
驚きです。
今度米粒に書かれた字を紹介します。これも驚きです。
投稿: プロフユキ | 2014年12月 2日 (火) 00時15分