・退職の際に圃場に植えられていたアーティチョークなどの大移動を行いました
もう早いもので、退職して6年がたちました。毎日が日曜日というわけにはいきませんが、それなりに頼まれた仕事をこなし、太極拳で汗を流したりして何とか健康で過ごしています。目下マンションも新築後12,3年になり、外壁の化粧直しでベランダ・バルコニーの人工芝も張り替えるということで、植物の大移動をしたところです。1階の中庭に大型の鉢植え草花を移し、背の高いものや寒さに弱いものなどは居間に移したため、部屋中が植物で覆われています。
そういえば6年前にも退職時に作ってくれた研究室の庭園に、大学の研究圃場に植わっていたアーティチョーク、レモングラス、フェンネル、チコリなどを、会社の方で移動してもらったことを思い出しました。今回はその移動の様子を紹介します。
京都から京丹波への移動
移植時のアーティチョーク
研究圃場には6年生の6品種の株が植わっていましたが、そのうち大
株でも移植に耐えそうな株だけを選びました。アーティチョークの性
質と栽培条件は先にも書きましたが、普通はアスパラガスと同様に定
植後はそのまま10年くらい栽培できます。まだなじみのない西洋野
菜ですので、食べ方も紹介しました。
移植時のチコリ
チコリはパリパリ感のある高級野菜ですが、その花はブルーの綺麗な色をしています。
ヨーロッパなどでは畑からエスケープしたチコリのブルーの群生が見られ、日本の人には珍しがられています。結構丈夫な植物ですが、苦みがあるため暗い所で育てる軟白をしてやります。その特性については先に紹介しています。
移植時のフェンネル
フェンネルの和名はウイキョウですが、今ではフェンネルの方が分かり易いでしょう。フェンネルはハーブとして用いられ、基部の肥大するフローレンスフェンネルと間違えられやすいので注意が必要です。性質はよく似ており、フローレンスフェンネルの特性は先に紹介しました。
移植時のレモングラス
研究室にはタイの留学生がいましたが、彼女たちはいつもコリアンダ(パクチー)とレモングラスを圃場の隅に植えていて、常備菜として使っていたようです。コリアンダーも今では日本人にも愛好者が現れ、栽培が広がってきており、その栽培特性を先に書きました 。レモングラスはタイ料理のトムヤムクンに欠かせない材料で、このレモングラスも留学生が残していったものでかなり大株になっています。レモングラスの特性も先に紹介しています。
アーティチョーク移植1
アーティチョークはこのように6年もたつとかなり大株になり、分枝数も増えてきています。細い吸収根に混じり太い貯蔵根が下に伸びているので、かなり深く掘る必要がありました。
アーティチョーク移植2
何とか古い葉を落とし、また細い分枝を取り、移動しやすいように包みました。
アーティチョーク移植3
上の方は何とか巻きましたが、下にやはり太い貯蔵根が出ているので、更に深く掘って根土を落とさないようにしっかりと根全体を包みました
アーティチョーク移植4
かなりも重さがあるので二人がかりで一輪車に乗せ、リフト付きのトラックのそばまで運びました。
アーティチョーク移植5
リフトで釣り上げる際にも、なかなか中心をつかむのが難しいようでした。
アーティチョーク移植6
更に今度はトラックに乗せた大型の鉢に、今度はまっすぐ立たせるのが一苦労でした。
アーティチョーク移植7
何とか真っ直ぐ入ったと思って入れましたが、現地で栽培して見ると若干傾いており、
下の分枝はその後枯れました。
開花してきたアーティチョーク
5月ごろこのように旺盛に生育した分枝からは、このようにつぼみが肥大して開花してきます。大株になると1株で20くらい咲きますが、背丈が高くなると倒れ易くなるので支柱が必要になります。そこで、最初のつぼみが見え次第ピンチして枝の伸長を抑えてやると、開花は遅れますが花芽の数が増えてきます。
チコリの花
チコリはそのまま生育させていると、初夏頃からこのようにきれいなブルーの花をたくさん咲かせます。開花後基部のタネができても放任しておくと、周辺にタネが飛散して自然に株が広がってきます。
開花してきたフェンネル
夏になると黄色くて小さな花をたくさんつけます。花にも葉にも精油成分が含まれ、甘い香りがします。
元気なレモングラス
レモングラスはススキのようにやや堅い葉ですが、切り取るとレモンの香りがします。生でも乾燥した葉でも、ハーブテイーに使えます。トムヤンクンなどの料理には、葉の基部の筒状の部分をしばって料理に用います。
●少し大きな写真と特性などは、右サイドの 野菜とその花の紹介 に載せますのでそちらもご覧下さい。
●関連の記事が 園芸植物・園芸情報 にもありますので、ご覧ください。
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コメント
こんにちは
マンションのお化粧直しのための植物たちの大移動、
大変でしたね。塗装が終ったらもどす仕事がまたまた大変そう。
腰など傷めないようお気をつけくださいね。
そして、かっての大学研究圃場からの大移動もすごい!
アーティーチョークの株の大きさに改めてびっくりです。
作業している男性たちがちっちゃく見えます~
投稿: ポージィ | 2014年10月31日 (金) 15時37分
こんにちは ポージィ様
マンションの植物の移動も大変でしたが、圃場の植物たちの移動も大変で
あんな大掛かりになるとは思っていませんでした。
マンションの植物は暗さで駄目になりそうで、道路沿いに移動を検討しています。
意外と太い直根が下に伸びている植物の移植は難しいです。業者任せにしていましたが、
彼らもいい加減なのに後で気が付きました。
投稿: プロフユキ | 2014年11月 1日 (土) 13時00分