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2014年7月15日 (火)

・ヒョウタンとユウガオの果実を食べる際にはご注意を!

先におには意外と毒性があることを、その1:チョウセンアサガオ、スイセン、タマスダレなどその2:ヒガンバナ、スズラン、グロリオサなどその3:野菜のジャガイモ、アオウメ、ギンナンなどについて紹介しました。そこで、お花の中には毒性を持つ種類が結構あるため、必ず菜園お花畑は分ける必要がある事を書きました。

 最近奈良県のガーデンショップで販売用している観賞用ヒョウタン食べおいしいとの表示が誤って書かれており、栽培した人がそれを食べて食中毒を起こしたことが報道されました。タネの小袋に間違って印刷されたものと思われますが、一般消費者は袋表示をそのままに、信用するので問題があります。 

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おいしい?ヒョウタン

本来観賞用ヒョウタン有毒物質を含んでいますので食べてはいけませんが、ヒョウタンそのものも有毒性物質のククルビタシンを含んでいます。

また、ヒョウタンと同じ学名のユウガオは、その果実の果肉を薄くむき乾燥させてかんぴょうにします。しかし、かんぴょうを取るユウガオは苦味成分の少ない品種を選抜した系統を使っているから安心なのですが、本来苦み成分を多少とも含んでいます。

 

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 ヒョウタン類の原産地はアフリカで、ケニアではヒョウタン容器代わりに、またって半分に切ってひしゃくにしたり、あるいはそのまま水筒あるいはバター作りなどに使われています。また、このようにヒョウタンは実用品ですが、

表面に素朴な模様が入れられていることを先に紹介しました。またカット代わりにそのいくつかの写真を今回も使用します。

 

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ヒョウタン

 

以下には厚生省発表注意情報をもとに、簡単にその危険性を紹介いたします。

ヒョウタンに含まれるククルビタシン消化器系の中毒で、唇のしびれ、吐き気、おう吐、腹痛、下痢などの症状が、摂食食後から数時間に現れます。本来ククルビタシンは、昆虫の攻撃から植物を保護し、同時に昆虫のステロイドホルモンに拮抗作用し、それらの成長を阻害する物質として体内でできるようです。

 

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発症事例を見ますと、ユウガオスイカ台木に使われることがあり、不幸なことにその台木から出たが伸び、をつけていたことでした。この台木からできたを食べたため食中毒が平成14年に札幌で発生しています。

 

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家庭菜園ヒョウタンを栽培してできた実をユウガオと勘違いして食べて食中毒になったことが、平成11年に東京都で起こっています。怖いのは、東京都内の飲食店ヒョウタンの実が料理に出され、平成21年に食中毒が発生しています。

 

危険な食中毒例が、山形県で平成20年に発生しています。朝食用にと店で買ったユウガオを家庭で料理して食べた結果ですが、苦味成分のククルビタシンが検出されました。これはかんぴょう用のユウガオを栽培していたと思われますが、このタネに問題があるようです。ユウガオを栽培している近くに観賞用のヒョウタンが栽培されていると、その花粉がユウガオの花に運ばれて交雑が起こる可能性があります。そんなタネをまくと、ククルビタシンを多く含んだユウガオができてしまいます。観賞用食用ヒョウタンユウガオは絶対に近くで栽培しないことです。

 

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平成25年には大阪の茨木市で、危険性を熟知している校長の制止にもかかわらず、これを無視した教諭が児童28人にヒョウタンを食べさせ、17人が中毒症状を起こし懲戒免職になった事があります。自分がよく知らない時には、隣人の注意は素直に受けるべきなのに、その度量がない教諭にはあきれます。教育者としては二重の欠点でしょう。

ウリ類を食べて苦みを感じた時には必ず、直ちにそれ以上食べないことが自己防衛です。

 

少し大きな写真特性などは、右サイドの 観賞植物の紹介 野菜とその花の紹介載せますのでそちらもご覧下さい

 

関連記事が 園芸植物・園芸情報 にもありますので、ご覧ください。 


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コメント

こんにちは
 
毒性を持つ植物が、身近にも意外なほどたくさんあることに、
最近では驚かなくなっていましたが、ヒョウタンを食べての食中毒事件が
こんなにあるとは知りませんでした。
しかも、カンピョウとして食べられるユウガオが、近くで育てられていた
ヒョウタンの花粉を受粉して中毒を起こす実が生ってしまうとは、
そんな落とし穴もあること、勉強になりました。
それにしても、子供にヒョウタンを食べさせ中毒事件を引き起こした教諭は
どうして校長先生の制止を無視してまで食べさせたのやら… 不思議です。

投稿: ポージィ | 2014年7月16日 (水) 12時24分

こんにちは ポージィさん 

だんだんと人々は自分で栽培するのを忘れ、買ったものを買うことが多くなり、危険に
対する注意が失われているのかもしれませんね。

ひょうたんも虫に食われないよう自己防御しているのは当たり前で、大なり小なり野菜は
アクを持ているのですけどね。それを嫌って苦みのないものばかりを食べているので、その感覚が
鈍くなっているのでしょうか。

小中学校でも茨木市あたりではかっては日教組の強かった場所で、校長に対しても何でも
反対という風潮がまだ残っているとしたら困ったことですね。

投稿: プロフユキ | 2014年7月16日 (水) 23時10分

こんにちは、久し振りにお邪魔しました。
インドではユウガオは夏の定番野菜です。苦いユウガオを食べて中毒を起こす人も毎年います。
私は苦いユウガオに出くわしたことはありませんが、ヘチマとキュウリで、時々苦いのに当たります。一本でも苦い実が入ると、料理が台無しになるので、一本ずつ、小さな欠片を味見してから調理します。
キュウリは、ヘタと実の切り口を擦り合わせると苦味が無くなると聞きました。何故、ヘチマやユウガオでは同じ方法が効かないのか不思議ですが。

投稿: わさんぼん | 2014年9月 1日 (月) 19時27分

こんにちは わさんぼんさん 

久しぶりですね、元気にしていますか? 

インドではユウガオは良く食べられているのですね。タイでも気が付かないだけで、
スープの材料にも
入っていたかも知れませんね。

たぶん苦みの少ない系統があって、それを食用にしているのでしょうね。

キュウリは多分育種の度合いが進んでいますが、夕顔ではまだまだ選抜が必要
なのでしょうね。

投稿: プロフユキ | 2014年9月 2日 (火) 16時15分

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