・五月のある日、瀬田の紫式部ゆかりの石山寺に行ってきました
石山寺は、滋賀県大津市にある東寺真言宗派に属します。本尊は如意輪観音、また寺は『蜻蛉日記』、『更級日記』『枕草子』などの文学作品にも登場し、『源氏物語』の作者紫式部は石山寺参篭の折に物語の着想を得たとする伝承があります。
源氏絵物語の記念切手 が出ていることについては、先に書きました。
石山寺へのアクセスはJR東海道本線の「石山駅」で下車し、京阪電車の石山坂本線に乗り換え、京阪「石山寺駅」下車すれば後、徒歩10分で行けます。
東大門は 建久元年(1190年)に源頼朝の寄進により建てられたとされ、その後、慶長年間に大修理が行われています。 「東大門」は古寺にふさわしい堂々とした造りであり、重要文化財に指定されています。
境内に入って直ぐのところに、境内の案内図があります。かなり境内は広いので、案内図を良く見ていかないと迷ってしまいます。
東大門 からまっすぐに伸びる参道の両側には、霧島つつじやモミジが植えられ、毎年4月下旬に見頃を迎えます。
参道のキリシマツツジは、歴代座主が大切に育ててこられました。石山ツツジ とも呼ばれ、樹齢は150年から200年といわれています。
これは天然記念物に指定されている硅灰石 です。硅灰石は、石灰岩が地中から突出した花崗岩と接触し、その熱作用のために変質したものですが、石山寺のように雄大な硅灰石となっているのは大変珍しく、そのため国の天然記念物に指定されています。「石山」という名称はこの硅灰石に由来しています。
天然記念物 に指定された由来が書かれています・
平安時代寛弘元年(1004)に紫式部は、新しい物語を作るために石山寺に七日間の参籠をしました。それは村上天皇皇女選子内親王が、まだ読んだことがない珍しい物語を一条院の后上東門院に所望しましたが、手許に持合わせのなかった上東門院が、女房の紫式部に命じて新作の物語を書かせようとしたため、式部は祈念のため籠ったのでした。折しも八月十五夜の月が琵琶湖に映えて、それを眺めていた式部の脳裏にひとつの物語の構想が浮び、源氏物語の着想が浮かんだとされています。
石山寺 から見た瀬田川の景色です。こんな景色を見て、源氏物語の物語ができたのでしょうか。琵琶湖から流れる瀬田川は途中で宇治川と名前を変え南下し、京都市内を流れる鴨川と合流した桂川と大山崎近くで合流し、名前を淀川と変えて大阪へ流れて行きます。
境内にあった、紫式部像で、物語を書いている様子になっています。
境内では、丁度「石山寺と紫式部展が」開催されており、見学に行きましたがその途中にも、ツツジの見事な生垣が刈り込まれていました。
境内の無憂園や梅園にはこのような藤棚があり、見事な花が咲いていました。
境内のあちこちにはシャガが咲いていました。シャガはアヤメ科アヤメ属の多年草です。森林周辺の木陰などの、やや湿ったところによく群生しています。開花期は4 - 5月ごろで、白っぽい紫のアヤメに似た花をつけます。
境内の無憂園にはアヤメやキショウブが群生していました。
アヤメ は約300株植わっているとのことでした。アヤメはアヤメ科アヤメ属の多年草です。アヤメは特に湿地を好むことはなく、山野の草地に生えるようです。葉は直立し高さ40~60cm程度で、5月ごろに径8cmほどの紫色の花を1-3個付けます。外花被片(前面に垂れ下がった花びら)に、網目模様があるのが特徴です。
キショウブはアヤメ科アヤメ属の多年草で、水辺に生育し美しい花を咲かせます。花茎の高さは60-100 cmになり、葉は幅2-3 cm、長さ60-100 cmの剣形で中脈が明瞭に隆起し、縁は全縁です。花期は5-6月で、アヤメやノハナショウブと同様に、外花被片が大型の広卵形で先が下に垂れ、内花被片が小型で直立して、黄色の花 を咲かせます。外花被片の中央に茶色がかった模様があり、和名は花が黄色であることに由来しています。
●少し大きな写真と特性などは、右サイドの その他の写真 に載せますのでそちらもご覧下さい。
●関連の記事が 日本の街角 にもありますので、ご覧ください。
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コメント
どれも、見事な写真で、目を奪われてしまいました。
投稿: ぺーたー | 2013年5月30日 (木) 01時16分
今晩は ペーターさん
見ていただいて有難う御座います。ツツジからアジサイの季節に移りそうで、
目が離せませんね。
投稿: プロフユキ | 2013年5月30日 (木) 20時38分