・この京野菜・伝統野菜の名前は?(2)
この記事は2010年9月9日に書かれたものを修正して載せました。
京野菜は京の伝統野菜あるいは京の旬(しゅん)野菜などと呼ばれ、伝統野菜の先駆けを切って、消費者にブランド野菜としてその利用価値が再確認されています。
京都には高品質の野菜が渡来すると共に、全国各地から献上物として集まってきました。また京都には文化の伝承者として、公家、僧侶がおり、更に文化を支える技術者、芸術家がいました。
図1 ?
これらの人たちは仏教伝播などとつながって野菜の利用を進め、各種の精進料理あるいは会席料理などが発達してきました。多くの野菜は、京都を取り巻くあちこちで作られ、近郊園芸として消費を支えていました。
図2 ?
京野菜が京都に成立した理由と京都の篤農家・技術者による技術的発展については別に書きましたのでそちらをご覧下さい。京野菜の成立と技術的発展(その1~6、)。
図3 ?
トウガラシ類は京都で主に発達しました。それは豊臣秀吉が伏見に城下町を築いた頃から、ポルトガルから持たされたトウガラシ栽培が広がったと思われます。秀吉の文禄・慶長の役の際、トウガラシが朝鮮半島にもたらされ、キムチに使われるようになったとされています。
図4 ?
トウガラシにはさまざまな種類があったが、中でも伏見トウガラシは辛味の出ない品種で人々に喜ばれてもっとも有名で、京都では伏見トウガラシのことを伏見甘長トウガラシ、あるいは短く伏見甘、甘トウなどと呼びます。
図5 ?
辛いトウガラシとして鷹の爪はスパイスに使われ、京都各地に田中トウガラシ、鷹ケ峰トウガラシなどが発達し、舞鶴では伏見甘とピーマンの雑種から育成されたと考えられている万願寺トウガラシがあります。
図6 ?
ここには京野菜を含めた、日本の多く伝統野菜を何回かに分けて紹介したいと思います。伝統野菜・京野菜の個々の説明はマイフォト・京野菜をご覧下さい。
図1 聖護院ダイコン
図2 万願寺トウガラシ
図3 田中トウガラシ
図4 鷹ケ峰トウガラシ
図5 柊野ササゲ
図6 堀川ゴボウ
●少し大きな写真と特性などは、右サイドの コレクション に載せますのでそちらもご覧下さい。
●関連の記事が 京野菜 にもありますので、ご覧ください。
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コメント
今年は我が家でも千枚漬けにしたくって聖護院カブを作りました
月末に収穫しますが今から楽しみです
投稿: 里山のプーさん | 2012年11月10日 (土) 15時09分
今晩は 里山のプーサン
いつも記事を拝見していますが、たくさん漬物を作っておられますね、
聖護院カブの千枚漬けは美味しいですね。
カブに昆布、赤トウガラシやユズの皮を使った松前漬けなんかも美味しいですね。
自家製の野菜がたっぷリあればこそ、色々楽しめるので羨ましいですね。
投稿: プロフユキ | 2012年11月10日 (土) 22時29分
今回の課題は難問でした・・・どうも聖護院大根と聖護院かぶの見分けがつかないです・・・30年も蕪を見ていたのに何を見ていたのという感じです・・・もっと勉強します。今渡しがハマっているお漬物は、西瓜の皮です・・・。季節はずれのようですが、ここでは年中食べることが出来る上、胡瓜が美味しくないので試しに漬けたら思いの外美味しかったです。今は甘酢漬けと奈良漬を作っています。
投稿: LIWAMAIRIN | 2012年11月14日 (水) 22時01分
今晩は LIWAMAIRINさん
カブとダイコンの区別は、写真ではなかなか難しかったですね。実物で見れば、
カブの方がやはり緻密で肌も綺麗なのですが。上の葉の形と着き方を見れば、
分かったことでしょう。
スイカが年中食べられるのは羨ましいですね。私は血圧が高いので、夏の間中は
毎日食べていました。
皮は漬物用にもしていましたが、鈴虫にやっていましたが、鈴虫にはキュウリの
方がよかったようでした。
家では簡単に糠味噌漬けでしたが、甘酢漬けと奈良漬もできれば良いですね。
投稿: プロフユキ | 2012年11月15日 (木) 22時49分