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2012年4月 1日 (日)

・3月のある日、安野光雅の洛中洛外展に行ってきました

3月のある日、ワイフと久しぶりに四条通に出かけました。高島屋デパートで開催されていた、安野光雅の「洛中洛外展」を見るためでした。あいも変わらぬ人ごみに酔って食事を取る気がうせ、一度店内から出て四条河原町角に昔からあったミュンヘンで、落ち着いて昼食をとりました。

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元気を取り戻して店内に戻り、洛中洛外展」に入りました。海野光雅原色や派手な色をほとんど使わないで淡い色調の水彩画を多く描き、細部まで書き込みながらも落ち着いた雰囲気の絵を描く大好きな画家の一人です。

今回の展覧会は、産経新聞に連載中の古都・京都の寺社仏閣、町並み、祭り、風景などを描いた「海野光雅が描く 洛中洛外」の作品に加え、日本の風景画や「野の花と小人たち」や「日本のふるさと奈良」などから厳選した作品が展示されました。

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子供の頃より、画家への夢を抱いてきた安野光雅は、美術だけでなく、科学数学文学などにも造詣が深く、豊かな知識と想像力を駆使して独創性あふれる作品を発表してきました。特に最初の絵本「ふしぎなえ(福音館書店)絵本作家としてのデビューを果たしました。「ふしぎなえ」は、不可能図形不思議な世界を描き、世界中で評判となった代表作です。

あがってもあがっても下へいく階段とか、どうしてもさかさまに歩いてしまう横断歩道。そんなふしぎな世界が次つぎと繰り広げられていて、子どもからおとなまでが楽しめる絵本です。この作品は‘あるお屋敷’という題で、1階につながる部屋が、いつの間にか最上階につながっています。

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これは「物語の街から村へ」から取られた作品で、‘ボヴァリー夫人’という題がついていますが、おちついたヨーロッパの古い街角風景が描かれています。

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これは「洛中洛外」からとられた清水寺近くの‘二年坂’で、散策を楽しむ人々が淡く描かれています。

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これも「洛中洛外」からとられた絵で、‘祇園祭’が丹念に描かれています。山鉾が5基とそれを引く人と見る人、更にはご愛嬌に小さなミニ鉾も描かれています。

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これも「洛中洛外」からとられた絵で、八坂神社横の‘八坂の塔’を、寧々の道から見た景色が描かれています。

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この可愛い本は「野の花と小人たち」で、すみれ、れんげ、ほたるぶくろ、なでしこ、ひがん花、野ぶどう、あざみ、たんぽぽ、つゆ草、りんどう、つくし等の野の花と、花とたわむれる小人が可愛らしく見事に調和している画文集で、手軽に見られる小型版です。

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これは野の花と小人たち」に収められている‘れんげ’です。今は見かけることも少なくなったれんげの花花粉を集めるミツバチから蜜を貰う小人二人が可愛く描かれています。

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これも「野の花と小人たち」からとられた、‘なでしこ’です。可愛いナデシコの花の下で遊ぶ、小人の親子が描かれています。

少し大きな写真特性などは、右サイドの その他の写真 載せますのでそちらもご覧下さい

関連記事が 随想 にもありますので、ご覧ください。 

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コメント

こんばんは。
安野光雅さんの作品は私も好きです。
旅の絵本シリーズのイギリスを持っています。
以前、津和野へ旅したときに、安野光雅美術館へも行きました。
美術館自体が小学校の校舎のようになっていて、
懐かしい気持ちでゆっくりと作品の鑑賞ができる
とても素敵な空間でした。
歌の絵本の「日本の唱歌」なども、とてもよかったと記憶しています。

投稿: いずみん | 2012年4月 1日 (日) 21時18分

安野光雅さんの絵本が好きでいつかプレゼントに選んだことがあります。特に花の絵は優しい色使いで大好きです。いつかこの原画や水彩画を見てみたいです。

投稿: 木漏れ日 | 2012年4月 1日 (日) 23時26分

今晩は いずみんさん 

そうですか津和野へも行かれて、安野光雅美術館もご覧になったのですか。いいですね、私はまだ津和野に行ったことが無いので、暖かくなれば、是非行って見たいです。

安野さんの絵は落ち着く絵ですね、独特の境地で誰もがまねができないで、それでいて色んなジャンルにも挑戦していますね。

私も色々迷ったのですが、「野の花と小人たち」を買ったのですが、旅の絵本にも惹かれていました。イギリスをお持ちなのですね。

歌の絵本も今度じっくり読んで見ます。

投稿: プロフユキ | 2012年4月 2日 (月) 00時31分

今晩は 木漏れ日さん 

安野さんの絵は何か懐かしい、穏やかな絵ですね。細かく書き込まれたものも、ぼやっと薄墨みたいなタッチのものも、どれも好きですね。

展覧会には結構原画が出ていましたよ。エッチングの作品も販売していましたが、ポストカードで我慢して帰りました。
 

投稿: プロフユキ | 2012年4月 2日 (月) 00時37分

植物や風景の絵をよく見ますし、画集も持っているのですが、京都を描くときは、人物が入っている絵なんですね.

投稿: Lisa | 2012年4月 2日 (月) 00時59分

こんにちは。
安野光雅さんの絵は温かみがありますね。
私は少ししか見た事がありませんでしたが
ご紹介くださっている「野の花と小人たち」のような作品は、
とても好きな雰囲気です。
「洛中洛外」の京都の絵も素朴な温かみは一緒ですね。
津和野に美術館があることも初めて知りました。
宇部の夫の両親の元へ帰省したおりにでも
行けたらなぁと思いますが、…無理かなぁ…

投稿: ポージィ | 2012年4月 2日 (月) 11時58分

今日は Lisaさん 

画集をお持ちでしたか。素敵な絵ばかりですね。

京都の絵ではよく人間が描かれていますね。祇園祭なんかでは丹念に丹念に、人が描かれています。よっぽど人が多かった印象があったのでしょうか。

投稿: プロフユキ | 2012年4月 2日 (月) 16時54分

こんにちは ポージィさん 

どの絵も淡いタッチで、穏やかな印象で見て楽しめる絵です。

「野の花と小人たち」は小型の本ですが、どれも懐かしいお花と小人達が描かれた絵が24枚も入っており、それぞれに説明のエッセイがついています。 

洛中洛外は特に京都の風情が良く出ていますね。

津和野は元の城下町で、落ち着いた綺麗なところのようですし、素敵な教会もあるようですよ。そうですよ。帰省の際に絶対寄るべきだと思いますよ。

投稿: プロフユキ | 2012年4月 2日 (月) 17時05分

安野光雅さんの絵好きです
特にお花の絵が、夢があって素敵ですね
不思議な絵も、改めて見てみたいです
外国の街並や夢みたいな絵の方が、
安野光雅さんの画風にあってる気がしてましたが、
日本の街並や御祭りの絵も味があって素敵です

投稿: たらちゃん | 2012年4月 2日 (月) 22時28分

今晩は たらちゃん 

コメント有難う御座います。安野さんの絵は、本当に落ち着く絵ですね。

やはりお花の絵が素敵ですね、素朴に手堅くデッサンされていて、よく特徴が捉えられ、また夢があります。

不思議な絵も面白いです、外国の旅シリーズと不思議な絵も興味があったのですが、またじっくり読みたいと思っています。 

津和野にある安野美術館にも行きたくなりますね。

投稿: プロフユキ | 2012年4月 4日 (水) 01時01分

特に最初の絵本「ふしぎなえ」(福音館書店)で絵本作家としてのデビューを果たしました。「ふしぎなえ」は、不可能図形の不思議な世界を描き、世界中で評判となった代表作です。

特に最初の絵本「ふしぎなえ」(福音館書店)は、不可能図形の不思議な世界を描き、世界中で評判となった代表作です。

投稿: 校正 | 2012年4月30日 (月) 10時20分

今晩は 校正さん 

「ふしぎなえ」は本当に興味深い絵本ですね。

日本にもこんな絵本作家さんが居たんだと、力強く感じます。
もっともっと見てみたくなる絵本ですね。

投稿: プロフユキ | 2012年5月 2日 (水) 00時55分

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