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2012年3月20日 (火)

・弥生3月に聴きたい音楽は、「うれしいひな祭り」と「あおげば尊し」

320日、遅ればせながら両親のお墓参りに行きました。東山の南、東福寺の塔頭の一つ、南明院にあります。南明院東山に連なる高台にあり、市内が一望に見渡せる眺めの良いところです。天正18年(1590 114日、聚楽第で没した家康公の正室・旭姫(朝日姫・駿河御前・豊臣秀吉の妹)も、この南明院に葬られています。

 

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境内では時期になるとボタンツバキ、ツツジなどが咲き乱れますが、今は丁度ウメとツバキが咲いていました。

 

弥生3は季節の変わり目、年度の終わりで数々の行事がありまた、桃の節句があります。雛祭り女の子の健やかな成長を祈る節句の年中行事で、内裏様が飾られます。

 

Ya3

 

 

本来は内裏雛とは雛人形の「男雛」と「女雛」の一対を指しますが、後に書きますように童謡「うれしいひな祭り」の歌詞で、男雛を「お内裏様」、女雛を「お雛様」と呼ぶ誤りが、一般化してしまったようです。

 

Ya42

 

 

男雛女雛のならべ方には関東雛京雛があり、京雛では男雛向かって右に、女雛左に並べますが、

関東雛では逆になります。最初のお雛様が関東雛で、後のが京雛の並び方になります。

 

You tube から 「うれしいひな祭り」をお聞きください。

 

このサトウハチロー作詞の「うれしいひな祭り」は最初は幼稚園で聞いたのかと思いますが、聴くたびに幼い頃の思い出が甦ってくる懐かしい歌です。

 

「うれしいひな祭り」

サトウハチロー作詞・河村光陽作曲

 

あかりをつけましょ ぼんぼりに
お花をあげましょ 桃の花
五人ばやしの 笛太鼓
今日はたのしい ひな祭り

お内裏様と おひな様
二人ならんで すまし顔

お嫁にいらした 姉様に
よく似た官女の 白い顔

金のびょうぶに うつる灯を
かすかにゆする 春の風
すこし白酒 めされたか
あかいお顔の 右大臣

着物をきかえて 帯しめて
今日はわたしも はれ姿
春のやよいの このよき日
なによりうれしい ひな祭り

 

You tubeから立川清登さんの歌で「あおげば尊し」をお聞きください。

 

もう一つ、3月に聴きたい歌には、「あおげば尊し」があります。歌詞文語調であり最近では分かり難いためか敬遠される傾向にありますが、卒業式には一番相応しい良い歌詞だと思います。先日は同志社大学卒業式があったようでしたが、今日も墓参りの帰りに立命館大卒業式に行くのかたくさんの着物姿女子学生さんを見かけました。

 

「あおげば尊し」文部省唱歌

(1) 仰げば尊し 我が師の恩
  教えの庭にも はや幾年(イクトセ)
  思えばいと疾()し この年月(トシツキ
)
  今こそ別れめ いざさらば


(2)
互いに睦(ムツミ)し 日頃(ヒゴロ)の恩
  別るる後(ノチ)にも やよ忘るな
  身を立て名をあげ やよ励めよ
  今こそ別れめ いざさらば

(3)
朝夕なれにし 学(マナ)びの窓
  蛍のともしび つむ白雪
  忘るるまぞなき ゆく年月
  今こそ別れめ いざさらば

 

あおげば尊し」に代わり、最近の学校で卒業式に歌われる歌といえば、「旅立ちの日に」でしょうか。

 

1991埼玉県秩父市立影森中学校教員によって作られた合唱曲荒れていた学校を矯正するために「歌声の響く学校」にすることを目指して小嶋 登校長によって歌詞が作られ、音楽の坂本浩美先生によって作曲されました。生徒はこの歌を歌う楽しさによって、学校は明るくなったそうです。現在では卒業式に歌われる、定番の曲になってきています。

 

「旅立ちの日に」

小嶋 登作詞・坂本浩美(高橋浩美)作曲

 

白い光の中に 山並みは萌えて
はるかな空の果てまでも 君は飛び立つ
限りなく青い空に 心ふるわせ
自由をかける鳥よ 振り返ることもせず

勇気を翼に込めて 希望の風に乗り
この広い大空に 夢を託して

懐かしい友の声 ふとよみがえる
意味もないいさかいに 泣いたあの時
心通った嬉しさに 抱き合った日よ
みんな過ぎたけれど 思い出強くだいて

勇気を翼に込めて 希望の風に乗り
この広い大空に 夢を託して

今 別れの時 飛び立とう 未来信じて
はずむ 若い力 信じて
この広い この広い 大空に

今 別れの時 飛び立とう 未来信じて
はずむ 若い力 信じて
この広い この広い 大空に

 

少し大きな写真特性などは、右サイドの その他の写真 載せますのでそちらもご覧下さい

 

 

関連記事が 随想 にもありますので、ご覧ください。 

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・随想 Random Thoughts」カテゴリの記事

コメント

お天気に恵まれたお彼岸を迎えられたようですね。
雛人形の並びは気になっていたところ、関東風と京風とあるのですね。
私は関東風に並べてます。
本当は雛祭りが終わったら早く片付けないといけないらしいですが
せっかくなので飾ってます。

投稿: ☆yuki | 2012年3月20日 (火) 23時23分

今晩は Yukiさん 

京都では御所から見て左側(東側)が左京区、右側(西側)が右京区になります。

天皇の前では向かって右が左大臣の位置で、左は右大臣の位置になります。

左大臣の方が上位で、京風では右側に男雛をおきますが、最近では女性上位の影響を受けてか、関西でも関東風の並べ方が多いようです。

急いでお雛様をしまわなくても、ゆっくり飾ってやる方が出番が多くていいのではないですか。お雛様も喜ぶと思いますよ。

投稿: プロフユキ | 2012年3月20日 (火) 23時44分

久しぶりに旅行じゃないブログなのですね
ひな祭り歌なつかしいです
昔は田舎だったせいか?7段飾りでしたが
最近はあまり見かけない気がします。
マンションが多いから、おだいりさまと、おひなさまだけが多かった気がします。
並び方にも色々あるのですね。
全く気がつきませんでした。
色紙の京風おひなさま、女性まるで子供みたいですね
男性も守ってやるぞよいわんばかりに腕を広げて
男気がありますね・・そんな若い男性も今は少ないみたいですが・・
女性も、昔はおんな子供と別扱いされて、ある意味
楽で、良かったような・・
・・なんて言ったら昔の女性に叱られますね
昔に生まれてたらココログもないし大変ですよね(笑)

投稿: たらちゃん | 2012年3月21日 (水) 00時46分

こんにちは。
お彼岸のお墓参りに行っていらしたのですね。
わが家は夫婦どちらのふるさととも遠いため、
お彼岸にはお参りしたためしがありません。
心の中での挨拶だけですが許してくれますよね、多分。

「うれしいひな祭り」の歌はすっかり広まってとてもよく歌われますが、
サトウハチローさんご自身はこの歌をお嫌いだったとか。
お内裏様とおひな様 の間違いの部分もそうですが、
納得いかない作詞だったようですね。(新聞からの受け売りです)
男雛と女雛の並びが、京風と関東風で逆なのは何故でしょう。
あ、↑のお返事コメントに書いていらっしゃいましたね。なるほど…
そういえば、結婚式のときのひな壇では、新郎が向かって左の
関東風でした。

投稿: ポージィ | 2012年3月21日 (水) 11時43分

こんばんは。
お彼岸にお墓参りに行ってこられたのですね。
ご両親も喜ばれたことでしょう。
祖父母のお墓も東山にあるのですが、このお彼岸には
京都に帰ることができなかったので、家で手を合わせました。
「ひな祭り」の歌は、私も大好きです。
小さな女の子の言葉ですが、「お嫁にいらした姉様」とか、
「すこし白酒 めされたか」・・・というような
美しい日本語が、とてもいいですね。
このような言葉遣いがされなくなって久しい気がします。

投稿: hanano | 2012年3月22日 (木) 00時11分

今晩は たらちゃん 

久しぶりに昔懐かしい歌、「うれしいひな祭り」を聞いてみたくなりました。この曲を聴くと、自然と子供の頃の懐かしい情景が浮かんできます。

あんなことも、こんなこともあったなと 

今は核家族で、しかもマンション住まいが多くて、とても何段ものお雛様を飾る余裕が無く、わびしいですね。

色紙のお雛様では確かに、雌雛が可愛すぎますね。同じマンションの画家さんが季節ごとに書いては頂くその1枚ですので、ちょっと聞いておきます。

確かに最近では草食系男子が増え、肉食系女子が増えているので、時代に合いませんよと、伝えておきます。

でも男性としてはおっしゃる通り、力強い男性と、それをものともせず柳のように柔らかく受け流す、そんな組み合わせがいいなあと思ったりしています。

投稿: プロフユキ | 2012年3月22日 (木) 00時31分

今晩は ポージイさん 

私の兄弟も東京、横浜、千葉、堺、京都と散らばり、父が元気なうちに墓所を郷里より京都に移していました。ここなら、みんな集まってくれるかと考えたのでしょう。

でも春秋の彼岸とお盆に参るくらいで、後は心の中でいつも「思い出してますよ、安らかにね」、とつぶやいています。

サトウハチローさんの作詞も、作曲家との共同作業で言葉を修正されることもあり、何か納得がいかなかったのでしょうね。

有名な歌でも間違った歌詞はよくありますからね。島崎藤村の「椰子の実」の歌詞も間違っているのですよ。ヒントはスマトラ旅行記にある、アブラ椰子の木の姿にあります。

お雛様の並べ方も、今は女性上位の関東風が、世間一般に広がっているようです。これには、父親の権威低下、草食系男子の増加が影響しているのではと嘆いております。

投稿: プロフユキ | 2012年3月22日 (木) 00時51分

今晩は Hananoさん 

私は出不精で、普段はお墓参りも心の中で手を合わせているだけですが、ワイフに背中を押され、近くなので春秋のお彼岸とお盆には出かけています。

お仕事をお持ちで郷里を離れている場合には、物理的にも無理ですから、心の中で思い出していれば、いいのではないですか。

ひな祭りの歌の歌詞は、hananoさんも言われるように、確かに柔らかな美しい日本の情緒があり、その表現を失って欲しくないですね。 

海外経験の長い女性の言葉には驚くほど、優雅で丁寧な日本語の表現を聞くことがあり、あーそんな表現は使わなくなったなと思い出すことがよくあります。

すこし古いですが兼高かおるさんとか、最近では櫻井よしこさんなどは、古風な しゃべり方ですね。

投稿: プロフユキ | 2012年3月22日 (木) 01時11分

藤目先生、お久しぶりです。
お内裏さまが男雛の事だと、私も今まで信じ込んでいました。
子供の頃から毎年、実家では男雛と桜を右側、女雛と橘を左側に飾っていました。実家の掛け軸も色紙も同じ並びで描かれているのに、何故テレビや絵本で見るお雛様は全部逆なんだろうと思ったら、我が家のは全部京雛だったのですね。
子供の頃は、ひな祭の時に着物を着て写真を撮ったり、母とちらし寿司を作った思い出があります。雛人形を出しっぱなしにしていると婚期を逃すと言われて、祭りが終わったら急いで片付けていました。
お陰で結婚はできたのですが、海外に移り住む事になり雛人形は実家に置いてきました。
私もひなまつりの歌を娘と一緒に歌いました。いつか、機会があれば私の雛人形を娘にも見せてあげたいものです。

投稿: わさんぼん | 2012年3月22日 (木) 21時26分

立川清登さん、、、、
懐かしさでいっぱいです。

実は、彼は私が卒業した小学校の校歌を作曲された方で、なおかつ小学校で合唱をやってる時一度顔を出してくださった、憧れの方だったんです。

若くして、亡くなられましたが、歌声といい、声量といい、、、
気さくなお人柄でもあり、、、大好きでした。

こうして今、再び、立川先生の声が聞かれて、とても嬉しく思いました。
ありがとうございます~

投稿: 野花 | 2012年3月22日 (木) 22時00分

今日は わさんぼんさん 

元気そうで何よりです。お子さんも大分大きくなられたことでしょうね。”留学生・卒業生の活躍”として以前送ってもらった写真を載せていますが、またその後の写真も送ってください。国内の卒業生だけでなく海外にいる卒業生達も、よく写真を見に来ていますので。

お雛様の飾り方は、今ではもうほとんどの人が関東風に並べていますが、さすがに京都の老舗などでは京風に飾っていますね。 

娘さんには特に、お雛様を飾って貰い、ひな祭り以外の童謡も是非歌ってあげてください。

海外での日本の女性に対する評価は高いですから、その伝統を受け継いで欲しいですね。

投稿: プロフユキ | 2012年3月23日 (金) 17時03分

今晩は 野花さん 

へー! そうでしたか、立川清登さんが母校の校歌を作曲されていたのですか、すごいですね。 

実際に歌唱指導にも来られたのですか。良い経験になりましたね。

とても誠実は人柄で、マルチタレントの先駆けのような人で、私も大好きな人でしたね。

you tubeの立川清登さんの歌をアプロードして良かったです。

投稿: プロフユキ | 2012年3月23日 (金) 17時30分

歴史ある由緒正しきお墓に眠るご両親は、ユキ博士のこのブログを見てくださってるかな? 感想をお喋りしたくなります。
私はこの3月、良い歌を知りました。
釜石小学校の校歌 井上ひさし作詞です。
http://www.youtube.com/watch?v=BFo6p90dJko

投稿: Lisa | 2012年3月24日 (土) 00時03分

今晩は Lisaさん 

孝行したいときに親は無しは本当で、両親が元気なうちはこちらは仕事をするのに精一杯でした。あれもこれもして上げられたらと、後悔一杯で墓参りをしていました。

多分苦笑しながら不肖の息子を見ていてくれている事でしょう。

思いがけず、他にも校歌についてコメントを頂いています。

井上ひさしさん作のこの校歌は知りませんでしたが、東北生まれで、この震災を予見していたみたいな歌ですね。 感動しました。

投稿: プロフユキ | 2012年3月24日 (土) 02時02分

ユキ先生、こんばんは。
秀吉の妹の朝日姫というのは、何だか可哀想なイメージがあります。
こちらにお墓があったのですね。どういうわけか、
今年ほど、梅が美しいと思った年はありません。
いつもそのすぐあとにやってくる
華やかな桜の存在に負けてしまっているからなのでしょうか?
先日はコメありがとうございました。
少しばかり情緒不安定故、コメ欄閉じたり開いたりしてまして、
閉じると自動的にページからコメントまでひっこんでしまうのですが、
手元には残ってますのでご了承ください。

投稿: いずみん | 2012年3月25日 (日) 01時02分

今晩は いずみんさん 

コメント見ていただき有難う御座います。直ぐ後コメント欄が消えたので、シンパイしていました。いろいろ雑音が聞こえると、気になることもあるのでしょうね。

先日亡くなった親友も、子供二人を置いて奥さんが出て行ってしまい、それから彼の人生は狂ってしまい女性不信に落ちいっていました。どちらもごく普通の好い人だと思っていたのですが、中に入ってみないと分からないものです。

あまり繊細な人は傷つきやすいのですね。もう少し図太くなればと思うのですが、なかなか性格は変えられないのですね。最近も鬱になった卒業生から相談が来て、好きなことだけ考えて無理をしないようにと言っていましたが、何とか好転してきたようです。彼も性格的にやさしい人で、以外と打たれやすいのですね。

朝日姫も歴史に翻弄された、気の毒な人ですね。秀吉の命令で離婚さされ、家康に政略結婚させられ、不遇のままなくなった人ですね。南明院は朝日姫の菩提を弔うために立てられた塔頭で、かなりの面積がその墓所に割かれていますが、とても家康の妻の墓とは思えない扱いですね。まさに政治的扱いだけの感じです。

またいつでもコメント欄にお顔を見せてください。待っています

投稿: プロフユキ | 2012年3月26日 (月) 01時24分

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