・スマトラ島のジャングルに、世界最大の花ラフレシアとブンガ・バンカイを探し求めての旅(1)
インドネシアのスマトラ島のベングル市には、卒業生が二人います。マリンとユリアンの二人ともベングル大学の先生で、マリンのお姉さんがユリアンと結婚していますから、二入は兄妹の関係になります。ベングル市周辺の熱帯雨林には世界最大の花であるラフレシアとブンガ・バンカイがあるため、丁度先々週開花したので是非見に来ないかと連絡があり、出かけることにしました。
早速航空券の手配に取り掛かりましたが、地元のガルダエアラインはほとんどバリ島行きで、ジャカルタへの直行便がなく、ジャカルタ近くのシンガポール経由で行くシンガポールエアライン(SQ)が一番便利そうでした。そこで、大手の旅行代理店にて格安航空券の手配を頼みましたが、ジャカルタからスマトラ島のベングルに行くには、自分で現地のエアラインに航空券を依頼してくださいとのことでした。
ーにコンタクトしましたが、インターネットの交渉が上手くい
きません。そこでやむなく、いつも使っている京都の旅行代理
店にすべての航空券の手配を依頼することになりましたが、そ
れが出発予定の13日(月)の10日前の2月3日(金)のことでし
た。旅行代理店の話でも、現地のエアーラインの予約は日本か
らでは難しく、現地の代理店に依頼するが、金曜日は現地では
半ドンで連絡が難しいかも知れないとのことでした。
ライトの予約が取れたとの連絡があり、発券を依頼しました。
一方で、ベングルのマリンに日程が13日から19日に確定したの
で、旅行期間中の日程作成を依頼しました。同時に、折角の機
会だからジャカルタのボゴール大にいる他の卒業生特にルディ
(教授)にも会いたいと連絡を取りました。
またそのうち、マリンから連絡があり、セミナーで講義をしてくれないかとの依頼と、学長にも会って欲しいとの連絡が届きました。そこで急遽、講義の準備と学長などへのお土産の準備に走り回り、そうこうしているうちに出発前日になってしまいました。
旅行代理店からの連絡で、シンガポールエアラインのe-チケットは出発2日前からインターネットチェックインができるとのことだったので、11日(土)にやってみると、簡単に出来たのでこれで大分当日の搭乗手続きが楽になりました。
13日シンガポールエアライの窓口に行ってみると、拍子抜けするくらい何もすることがなく、スーツケースをジャカルタ着で預け、両替店でインドネシアの地方では米ドルの方が便利とのことで、米ドルに換え、早々に出国審査を済ませ、搭乗ゲートに向かいました。ウイングシャトルを降りて搭乗ゲートに向かう途中で、ここにも両替店があり、なんとこの店の方がかなり両替率が良いので残念な思いをしました。搭乗開始まで時間があったので、フリーのインターネットを見つけブロガーさんからのつぶやきに返信をする。
定刻に出発した飛行機は幸いすいており、快適にシンガポールに着く。ここはトランジットで、ジャカルタ行きの飛行機に乗り換える。関空とシンガポールの時差はー1時間だが、なぜかそれより東にあるジャカルタ・スマトラと関空の時間差はー2時間で、更に時計を1時間後に修正しなおす。
14日早朝にインドネシア国際空港(ターミナル2)に到着する。インドネシアでは珍しくビザが必要で、25ドル払って入国審査を済ませ、スーツケースを引き取るためバゲッジクレームにいく。珍しいことにここにたくさんポーターが居り、荷物を取り扱わせて欲しいと寄ってくるが、断って自分で荷物を取る。出口に向かおうとすると、クレームタグの確認に係りが寄ってくる。これも珍しいことだが、インドネシアでは必ず荷物の受け取りに、荷物を預けた際のクレームタグの提示を求められるので、決して捨てないように手元において置いてください。
空港内の両替所で、とりあえず必要な額のお金を米ドルからルピアに換える。インドネシアでは高額紙幣ばかりで一見得したように思うが、100ルピアは1円に過ぎないので、買いものをする際に戸惑う。ちなみに硬貨は役に立たず使用していない。
やっと国際空港を出て、国内空港(ターミナル1)までのシャトルバスを探していると、ポーターの一人が荷物を握って放さないので運ばせてやるが、料金フリーのシャトルバスに乗ってライオンエアーの国内空港まで案内するように依頼する。それはどうも国内空港も幾つかのゲートがあり、数社あるベンクル行きのゲートが分からなかったためであった。ライオンエアーの出発ゲートのある国内空港に着くとチップを渡し早々に引き上げてもらった。
ターミナルには搭乗券のある人しか入れないので、安心して、搭乗手続をしてゲートに入る。かなり時間があったので、本場のジャワコーヒーを味わおうと喫茶店で注文し、一息をつく。ついでに本屋があったので、インドネシア、特にスマトラ島の詳しい地図を買う。
搭乗ゲートはかなり広くゆったりしているが、エアコンはなくやや暑い。待っているうちにスコールが来て少し涼しくなる。周辺の庭園にはかなり椰子の木や、ハワイでレイに使うプルメリアの花などが綺麗に咲いていました。
ベンクル空港に定時に着き、荷物を引き取ろうと待っていると、マリン(准教授)の家族と主人のハーランバン(法学部長)が入ってきて、荷物を引き取ってくれるというのでやっと一安心をする。直ぐ彼女の車でホテルに入りチェックインし、カメラだけを持って市内見学に行く。その後、夕方には彼女の豪邸で、夕食をご馳走になる。タイでもそうだが大学の先生のお宅はたいてい大理石作りの豪邸で、料理などをしてくれるメイドさんがいる。
翌15日には早朝からホテルに来た迎えの車に乗って、ベンクル大学に向かう。広いキャンパスに点在する建物を通り学長オフィスに表敬訪問に向かう。学長はジャカルタに出張とのことで、午後会うことにし、副学長、事務局長と話しをし、その後セミナー室に向かう。
学生への講義でなく、各学部長クラスの研究発表に先駆けて私の紹介があり、記念品贈呈のセレモニーがある。私も学長向けの京都からのお土産を準備していて格好がつく。その後、特別講義を何とか済ませたが、日本と異なり結構質問が出て、うれしい悲鳴を上げる。
講義のあとは丁度ジャカルタから戻った学長を訪問し、卒業生二人の帰国後の研究教育の活躍状況を聞く、事前にハーランバンに上着を着る必要があるかと聞くとそうだと言うので、暑いのに上着を着ていったが、学長はじめほとんどの人はシャツ姿でいっそう暑い思いをする。
午後にはパームオイル・プランテーションに見学に行くとの事で、何人かの先生が加わり車で山に向かう。途中インドネシア料理をご馳走になる。インドネシア料理というと、10皿以上の料理が出てくるので、どんなにして食べるのだろうかと思っていましたが、自分の食べたい料理だけを食べて、手のつけてない皿は計算されないとのことで納得する。ほとんどの人は手、それも右手だけで器用に料理を食べる。ちゃんとフィンガーボウルがそのため出てくる。私用にはお箸が用意されているが、もちろんスプーンとフォークも使える。料理はそれほど辛くはなかった。
パームオイルはアブラ椰子の果実から取れる植物性油で、マーガリン、ショートニング、石鹸の原料として利用される。近年では、バイオディーゼル燃料としての利用も進められている。果実の果肉からも種子からもそれぞれ有用な植物性油が取れるが、プランテーションは経済的に生産されるには縦横5~10km位のスペースが必要なため、環境汚染が心配されている。果実は高い木の上につくが特殊な長い剪定バサミで収穫されている。
●少し大きな写真と特性などは、右サイドの 海外の国々イコレクション に載せますのでそちらもご覧下さい。
●関連の記事が 海外のl国々 にもありますので、ご覧ください。
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コメント
おかえりなさい!
私はまだ高校生だった頃に、家族でシンガポール、ジャカルタ、バリ島と旅行したことがありまして、ずいぶん大昔のことですのに 写真を拝見していたらあの時の空気、柔和そうな人々の顔など、思い出してきました プロフユキさんのお顔も写っていますね 素敵です
続きを楽しみにしています。
投稿: emico | 2012年2月27日 (月) 06時13分
ラフレシアって去年か一昨年かテレビでどこか(名前を忘れました)の植物園で花が咲きそうだと話題になったお花でしょうか。
何でもきょう~~~~れつな匂いだそうですが
投稿: 里山のプーさん | 2012年2月27日 (月) 07時44分
こんにちは。
インドネシア旅紀行がスタートされましたね。
航空券の手配やお土産のご準備など色々忙しい思いなどされての
ご出発だったのですね。
インドネシアでは、教え子の方やご家族、あちらの大学の方々などと
とても濃い時間をお過ごしになられたご様子。
ブログで気楽にお話させていただいていますが、高名な先生で
いらっしゃることを改めて感じてちょっと緊張します(^^)
ラフレシアは小学校時代の教科書で見て脳裏に焼きついた花ですが、
ブンガ・バンカイというのは知らない花です。
旅の続きとご覧になった花や植物たちのお話、楽しみにしております。
投稿: ポージィ | 2012年2月27日 (月) 10時40分
プルメリアの花がきれい♪
こちらはイイ香りですよね
ジャングルの中だけでなく、行くだけでも
ハラハラドキドキな今回の旅
私も続編を楽しみにしております
投稿: ☆yuki | 2012年2月27日 (月) 19時39分
こんばんは emicoさん
高校生のときに家族で、インドネシアに行かれたことがあったんですね。 素晴らしいです
オランダの植民地でバタビア(ジャカルタ)から東インド会社の産物が長崎に入ってきていましたから、懐かしい地名もありますね。セレベスという地名も、サトイモの品種名として残っていますしね。
そこ抜けに明るい人たちばかりで、ホテル代から食事代など何もかも自分達で払ってしまうので、こちらはうかつに何も買えない弱りました。
恥ずかしながら顔を出していますが、そのうち汗だくでばてた顔も出てきますよ。
投稿: プロフユキ | 2012年2月27日 (月) 22時36分
今晩は 里山のプーサン
そうです、ダーウインがやって来たですかね。花博などでも紹介がありました、世界最大の花です。
実はラフレシアと呼ばれる花とブンガバンカイと呼ばれる花があり、後者はコンニャクの仲間でスマトラオオコンニャクという別名もあります。
両方とも咲くときに昆虫を誘引させるために、強烈なかおりを放出するようです。でも受精が終わればそのにおいも直ぐなくなるようです。
投稿: プロフユキ | 2012年2月27日 (月) 22時44分
今晩は ポージイさん
はい、やっと記事がスタートできました。
タイにばっかり行っていたので、インドネシアの卒業生に申し訳ないと思っていましたが、やっと行くことができ、たくさんの人にあえて有意義な旅でした。
大学で40年間教えてきましたが、国内では一応ブロッコリー博士という事になっていますが、別の顔は国際交流それも東南アジアの留学生を引き受けて指導してきました教育者です。決して高名な学者というキャラクターではありませんので。 従来どおりお付き合いください。
ブンガ・バンカイは別名スマトラ大コンニャクで、まったくコンニャクを超大型にした植物です。何年もかけて育てた地中の巨大な芋から、高さ2mくらいの花が伸びだしてきますので、壮観です。
問題は2種類とも、どこに現れまたいつ花が咲くか分からない花なのです。幸いそれらが見られたので、またご紹介します。
投稿: プロフユキ | 2012年2月27日 (月) 22時58分
今晩は yukiさん
今回はジャカルタやバリならなんでもない旅でしたが、スマトラ島に行くとなると、そこからはらはらどきどきの旅の始まりでした。
プルメリアはかおりも色も素敵な花で、ハワイでは定番の花ですね。タイでもお寺によく咲いています。
また驚きの連続で、ばてかけた姿をご紹介します。
投稿: プロフユキ | 2012年2月27日 (月) 23時03分
今日もまた、お邪魔しています。
忙しくも充実されたインドネシア旅行の様子が、
手を取る様にわかり、
ご一緒させて頂く様な気がしました。
昔、ジャカルタと仕事をしていた事があって、
一度だけ出張させてもらった事を思い出しました。
当時は初めてに近い海外旅行で出張。
それだけで舞い上がってしまい、せっかくのインドネシアも
碌に見られず、只ホテルの周りを「ジャランジャラン」した
だけでしたので、プロフユキさんのブログで改めて色々
見せて頂いた感じです。
ありがとうございます。
アブラ椰子の果房はかなり迫力のある物なのですね。
びっくりしました。
投稿: MadamPOT | 2012年2月28日 (火) 01時47分
お帰りなさい。
インドネシアでは様々な交流を持たれ、充実した時間を
過ごされたご様子で何よりです。
南国らしいプルメリアの花がとてもきれいですね。
珍しい植物の写真も拝見でき、興味深いです。
続きを楽しみにしています!
投稿: hanano | 2012年2月28日 (火) 18時16分
素晴らしい旅の始まりですね。私には経験できない旅の話、とても興味深く楽しませていただいています。ラフレシアもブンガ・バンカイもすごーい香りだと聞いた事があります。どうだったのでしょうか?アッ、先を急ぎすぎました。そこのところが出てくるまで楽しみにしています。
投稿: 木漏れ日 | 2012年2月28日 (火) 22時27分
今晩は MadamPOTさん
以前にジャカルタに行かれたことがあったのですね、キャリアウーマンだったのでしょうか。
ジャカルタは日本人が名前をつけた町で、色濃く昔の日本が残っているように思いました。駅のポーターもそうですし、人力車、馬車がまだ健在で使われていますから。
まだまだジャカルタの写真を載せますので、また見て下さい。
投稿: プロフユキ | 2012年2月29日 (水) 00時06分
ただいま Hananoさん
二人の卒業生に会う予定でしたが、ジャカルタのボゴールでも卒業生が三人も待っていてくれ、みな教授になり頑張っているのを見るのはいいものでした。
プルメリヤは、色もかおりも素敵な花ですね。
ラフレシアやブンガ・バンカイにも、またあまり見ることの無い熱帯果樹も見ましたので写真をアップします。
投稿: プロフユキ | 2012年2月29日 (水) 00時13分
今晩は 木漏れ日さん
久しぶりに、年も体力も忘れ、ジャングルに飛び込みました。途中でばてかけたのはまたお読みいただくことにして、とりあえず、ゆるゆるとインドネシアを紹介させてもらいます。
ラフレシアもブンガ・バンカイも虫媒花なので、その強烈なにおいも虫を誘引させるためなのですね。
受粉が住めば、匂いはなくなるようです。
次には、珍しい熱帯果樹をお見せします。
投稿: プロフユキ | 2012年2月29日 (水) 00時19分