・芳香漂うキンモクセイと秋の到来を待ちわびる銀杏、金柑、オリーブ、南天と柿の実達
あちこちの生垣などに植えられたキンモクセイが、良い香りをもたらす秋になりました。小さいけれどオレンジ色のたくさんの花が熟れるにつれ、甘い香りが漂ってきます。
母はよく外国にいる父に、この季節になればキンモクセイの花を航空便に入れて送ったとか。母にもそんな若い頃があったんだと、最近になってふと想い出したりします。
キンモクセイは雌雄異株で、日本にある木はすべて雄株だとか、そのため種子はできないようです。雄花の中には2本のおしべが見られ、それに囲まれて小さな退化しためしべがわずかに見られます。
キンモクセイが芳香を放つようにうなると、そろそろイチョウの葉が黄色くなります。そこで、銀杏が落ちているかなと平野神社と北野の天神さんに行きました。
どちらのイチョウまだ葉は緑色で、黄色に色づくのはまだしばらくかかりそうでした。銀杏はと見ると、しっかり太って大きくなっており、慌てんぼうさんは何粒か下に落ちていました。
途中の道端では色づいた金柑も、またまだ緑色の金柑も見かけました。
オリーブの実もまだ緑色でしたが、もっと熟すると黒紫色になります。好みで緑色でも熟した黒紫色の果実でも、渋抜きをしてから塩蔵すると美味しく食べられます。中の種子を抜き、赤トウガラシを詰めるとウイスキーの良いおつまみになります。
南天の実もまだ緑色のままで、秋が深まり冬になれば真っ赤に色づいてくれることでしょう。
柿の実もまだこれから成熟を迎える頃と見え、カラスも鷹揚に構えてちょっかいを出さないようです。
平野神社の前の角に、着物関係の小物のお店があり、いつも可愛いお人形さんが飾られています。今日はウサギさんが着物を着て座っていました。
店の横には看板代わりか、帯地にウサギさんが描かれていました。
関連の記事が 園芸植物・園芸情報 にもありますので、ご覧ください。
| 固定リンク
「・園芸植物・園芸情報 Hort. Plants & Information」カテゴリの記事
- ・「いずれ菖蒲(アヤメ)か杜若(カキツバタ)」の杜若を、上賀茂の大田神社の池で見てきました(2024.06.04)
- ・つれづれに家人アンナがベランダで咲いている花を使って、先日作ったフラワーアレンジ10種を紹介します(2024.05.24)
- ・あなたは何故あの可愛いいキンギョソウが「噛みつきドラゴン」と呼ばれるのか分かりますか?(2024.05.08)
- ・今年も3月になると赤色・白色の胡蝶蘭が咲き出してきて、4月には満開になりました(後編)(2024.04.09)
- ・今年も3月になると赤色・白色の胡蝶蘭が咲き出してきて、4月には満開になりました(前編)(2024.04.07)
コメント
金木犀のひとつひとつの花がかわいくて、
香りとともに子どもの頃のおままごとを思い出します。
ちゃんと植物たちは秋の準備をし始めているのですね。
あのイチョウの葉が色づいて、落ち葉になるころには
京都に吹く風も冷たくなりますね。
落ち葉を本のしおりにしたり、思い出がつきません。
日ごろは時間に追われたりで、街のちょっとしたことを見落としがちですが、
ゆっくり歩くといろんな秋の気配が見れますね
投稿: 花みずきょん | 2011年10月 9日 (日) 18時46分
今晩は
京都ではまだサルスベリが咲いていたりしますが、キンモクセイが今真っ盛りですね。本当に良い香りです。
そろそろ文化祭のシーズンですが、私も高校の文化祭で、自然科学部だったもので、葉っぱの組織を苛性ソーダーで溶かし、網目状にして赤や青に染めて、しおりにして配ったことを思い出します。
ご近所をお散歩すると、思いもかけない花を見つけ、秋の訪れを感じますね。
投稿: プロフユキ | 2011年10月 9日 (日) 22時52分
京都の秋は風情がありますね。でもまだ紅葉までには間がありそうですね。標高900Mでは木によってはもう色付き始めた物もあります。
ここでは金木犀は育ちません。もちろん金柑を始め柑橘類はほとんどダメです。もう少し標高が低い所ではあるようですがここでは甘柿も育ちません。不思議なことに甘柿を植えても渋柿になってしまいます。同じ秋でも様相が少しづつ違って面白いですね。
投稿: 木漏れ日 | 2011年10月 9日 (日) 23時54分
今晩は
狭い日本でも、一寸土地が違うと植物もかわることを実感しますね。
果樹はてきめんですね。関西ではミカン類はたくさんありますが、なかなか美味しいリンゴにはお目にかかれませんね。
山に行くとリンゴもできますが、味はもう一つです。
甘柿も渋柿になってしまいますか。不思議ですね。
投稿: プロフユキ | 2011年10月10日 (月) 00時57分
金木犀の香り、花の中で一番好きな香りのひとつです!
外国のお父様に花を入れた手紙を送られたお母様の話、
とても素敵ですね。
平野神社にはこんなにみごとな銀杏の木があったのですね。
百万遍の京大の近くにも銀杏の木があり、銀杏を拾いに
たくさんの人が来ていたのを思い出しました。
ところで我が家のベランダの鉢植えのオリーブ、
違う二株を一緒に植えているのに、いまだ実をつけたことが
ありません。
鉢が小さすぎて育ちが悪いのかなぁ・・・?
投稿: hanano | 2011年10月10日 (月) 11時32分
こんにちは。
金木犀の花、実は大好きなのです。
色も小さくて丸っこい形も香りも…
実家で母が私の木としてくれていましたし。
トップのお写真の金木犀の大きさ素晴らしいですね。
庭にあわせて刈り込まれているものが多いだけに、
たまに伸び伸び育っている姿を見かけると
嬉しくなります。
お父様に航空便で金木犀の花を…
なんとロマンチックなんでしょう。素適なお話を伺って
ますます金木犀への思いも深まりました。
投稿: ポージィ | 2011年10月10日 (月) 12時36分
今日は、
京都は今日も快晴です。
金木犀の香りは良いですね、あまりヨーロッパ的でなく、アジアの香りでしょうか。
父は貨物船の船長で、いったん出ると半年以上帰らなかったので、母も日本の香りを届けたかったのでしょうね。母の気持を思っていただき有難うございます。
平野神社にはクスの大木もあり、古代にはこの周辺はうっそうと大木が茂っていたのでしょうね。
百万遍ではそう言えば、一寸下がった西側の西部講堂にも大きなイチョウがありましたね。
オリーブは自分の花粉では実が付かないのですが、違う種類があれば良いはずですね。木が大きくなれば5,6月頃、白い花がたくさん咲くようになると思いますよ。
投稿: プロフユキ | 2011年10月10日 (月) 12時39分
今日は、ポージィさん
金木犀の花はこの時期良い香りを楽しませてくれていますが、ポージィさんの木にもなっていましたか。素敵ですね。
実がなる木は珍しいから、大切にされたら良いですね。私もまだ実を見たことがありません。
写真の金木犀の木なかなかいいでしょう。何本か撮ったうちのベストの木です。垣根に刈り込まれた木は可哀そうですね。
母の気持を評価していただき、有難うございます。若いうちにはロマンチックでも、年をとるとそれも薄れるのではと思いますが……。でもいつまでもそんな気持を持っていたいですね。
投稿: プロフユキ | 2011年10月10日 (月) 13時27分
こんばんは
見事な金木犀ですね

うちにも金木犀はありますが、あまりにも貧弱でして。。。
それでも、香りは十分に楽しませてくれました
金木犀の香りは子供の頃から好きでした。
優しい香りに秋を感じつつ登校したのを覚えてます。
果実も秋になると色々収穫出来そうですね。
投稿: ほな | 2011年10月10日 (月) 23時58分
今晩は ほなさん
最近もキンモクセイを撮ったのですが、午後に撮ったためか、色がぴんとこなくて、昨年撮ったこの写真を使いした。なかなか整った大きい木は少ないですね。
キンモクセイは甘くて、何か懐かしい香りですね。
ほなさんも子供時代の想い出につながっているのですね。
これからは栗や銀杏や柿など、美味しいものが目白押しですね。静岡ではメロンやミカンなど、美味しい果実がいっぱいですね
投稿: プロフユキ | 2011年10月11日 (火) 20時18分